日下部保雄の悠悠閑閑

わが家の愛車移り変わり

アイの一筆書きのようなデザインは今でも秀逸だと思う。リフレッシュされて元気に走っているようです

 わが家にしばらくいた三菱自動車・アイはそれなりのヤレもあったものの楽しく過ごさせてもらった。エンジン重量で大きな荷重のかかるリアショックアブソーバーは交換し、前後ちぐはぐだったタイヤも交換し、ついでにフロントの長い1本ワイパーも替えたことは以前にも取り上げた。これでずいぶん元気を回復して高速道路もそれなりに走れるようになったところで、古くからの友人が「クルマがなくなったから譲ってくれ」と連絡してきたかと思ったら、あれよあれよと思う間にわが家からアイは北関東に去って行った。

 でも引っ越し先でも元気にやっているようで、秋にはしゃれた別荘風の家をバックにチョコンと座っているような写真が送られてきて、前からそこにいたように溶け込んでいてホッとしたのと同時に少しジェラシーを感じる。

 あのアイは初期型だったので齢17年。サスペンションブッシュのヤレやステアリング系のガタなどは出ていたものの、デザインは今でも新鮮。ロングホイールベースの広いキャビンはのびのびとしており、インテリアも必要なものをシンプルにまとめてスモールカーらしさはピカイチだ。たまに街中でアイを見るとどんな人が乗っているんだろう思う。

 そうそう、最近連絡があってアライメントを取り直し、プラグを交換して絶好調のようで元気に走り回っているという連絡があった。またまたうらやましいぞ。

今年の女神湖の日産試乗会でのノート オーラ。モーター4WDの実力はなかなかでした

 そのアイの代わりにウチに来たのがノート オーラ・4WD。氷上で乗った電動4WDの制御に驚き、今度の冬はモーター4WDに乗ってみたいと思い、ウチで一番エライ人の「そりゃ無理だろ」と言うリクエストにも応えた結果がこのクルマだった。狭い道が多いわが家の周辺でもスイスイと移動でき、ウチじゅうで重宝している。

 シリーズハイブリッドに懐疑的だったけど電動モーター駆動を切り取ると結構面白い。特に後輪モーター出力の大きな4WDはフレキシブルな駆動力配分と比較的軽いボディは滑りやすい路面でも面白いように曲がる。これは女神湖の氷上試乗会で改めて実感した。

 重宝しているのは走行距離にも表れ、みるみるうちにトリップメーターの数字は伸びていく。しかしウチの敏感なパッセンジャーからはいろいろ注文が出てきた。自分も何とかしたいと思っていたところもあるので「気が付いちゃった?」と今、どうするか思案中。

 無精なうえにできることは限られているので、のんびりとやっていく予定です。今はスタッドレスタイヤに履き替えて女神湖の準備中。まずはどこでも行けるぞ!

そろそろこんな景色を見るのが多くなりそう。北の国へ向かいます
ダイハツ・シャレード。驚くような不祥事を起こしてしまったダイハツ。問題は簡単に解決できることではないが、革新的で時代を引っ張るコンパクトカーを生み出した技術を、再び襟を正す力にして再生を願うばかりだ
日下部保雄

1949年12月28日生 東京都出身
■モータージャーナリスト/AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員/2020-2021年日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員
 大学時代からモータースポーツの魅力にとりつかれ、参戦。その経験を活かし、大学卒業後、モータージャーナリズムの世界に入り、専門誌をはじめ雑誌等に新型車の試乗レポートやコラムを寄稿。自動車ジャーナリストとして30年以上のキャリアを積む。モータースポーツ歴は全日本ラリー選手権を中心に活動、1979年・マレーシアで日本人として初の海外ラリー優勝を飾るなど輝かしい成績を誇る。ジャーナリストとしては、新型車や自動車部品の評価、時事問題の提起など、活動は多義にわたり、TVのモーターランド2、自動車専門誌、一般紙、Webなどで活動。