日下部保雄の悠悠閑閑

2024年もよろしくお願いします

仕事納めで閉じたPCです。新しい年も頑張ってね

 あけましておめでとうございます! 初詣には行かれたのでしょうか?

 自分のことでは今年の願いは楽しく仕事ができるように努力することに尽きるのだけれども、どこまでできているんだろうと年末を考えるとちょっとドキドキする。

 先を考えるより遅延している原稿を早く上げろという神の声が聞こえそうだが、昔に比べると原稿を打つスピードが半減しているような気がする。

 飲み友達の佐藤久実さんが時速〇字と言って執筆速度の「見える化」を図っていたが、自分の場合は気付けば原稿以外のことをやっていることが多く、ムラがあり過ぎて全くはかどらない。

 対外的にはマルチタスクと言っている……。実態はどちらも中途半端で効率的でないことおびただしい。

 例えばPCのタイピング音が流れるように聞こえる人がたくさんいる。うらやましいが自分にはもうできない。

 30年前のニュルブルクリンクでBMW シュニッツァーと絡んだアクシデント以来、左指のポジションキーがずれてミスタッチが多くなった。さらに加齢で肉体的にも遅くなっているのを実感する。あのアクシデントは不幸中の幸いで左手薬指の骨折で済んだが、手術後も指が開いて閉じなくなった。分かりやすく言うと水をすくおうとすると指の間からこぼれてしまうのだ。

 ミスタッチの修正には時間がかかり、同業者よりきっと3倍以上の開きがあるに違いない。いろいろ理由をつけているけど言い訳にしか聞こえないですね。この目線で言えば2024年の第一の目標は時速600字を目標にポジションの仕様変更すること。目指せ600字! 遅い!!

 思えばこの業界に入った時は原稿用紙を渡され、作成後編集部まで持参した(執筆中に原稿用紙が山のように散らかる光景はもはや時代劇だ)。原稿用紙と格闘するよりも往復の時間が惜しくなり、当時クルマ1台分の値段だったFAXを導入。1人で持ってもただの高い箱であることに気付き、慌てて編集長を説得して導入してもらって、やっと編集部往復の時間から解放された。しかし昔気質の編集部やデザイナーの人々との無駄話の中にある情報が入らなくなり、なんだか疎遠になったようで寂しかった。一見無駄な時間も今となってみれば貴重な時間だったのだ。

 あれ? どこかで聞いたことある話と思ったらコロナ以降の在宅勤務と似ているゾ。仕事の仕方とデジタル化の進化は超アナログ世代にはまだ追い付けない。え? ウチの会社? もちろんアナログです! 超でもないけど……。

 スポーツ以外では21世紀とは思えない暗い話が多かった2023年。今年は明るい年になりますように!

お正月らしく真っ白なトバさんに登場してもらいました。寝てるだけですけど
日下部保雄

1949年12月28日生 東京都出身
■モータージャーナリスト/AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員/2020-2021年日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員
 大学時代からモータースポーツの魅力にとりつかれ、参戦。その経験を活かし、大学卒業後、モータージャーナリズムの世界に入り、専門誌をはじめ雑誌等に新型車の試乗レポートやコラムを寄稿。自動車ジャーナリストとして30年以上のキャリアを積む。モータースポーツ歴は全日本ラリー選手権を中心に活動、1979年・マレーシアで日本人として初の海外ラリー優勝を飾るなど輝かしい成績を誇る。ジャーナリストとしては、新型車や自動車部品の評価、時事問題の提起など、活動は多義にわたり、TVのモーターランド2、自動車専門誌、一般紙、Webなどで活動。