日下部保雄の悠悠閑閑

2026年カレンダー

三好秀昌君の卓上カレンダー。1月は早朝、阿蘇の放牧地に放たれた馬だろうか。スリムな競争馬と違ってがっしりした馬体がたくましい

 年の瀬も押し迫ると2026年のカレンダーの季節。美しい風景やクルマ、動物など、絵柄もいろいろで選ぶのも楽しい。

 わが家の壁掛けカレンダーは岩合光昭さんのネコカレンダー。月めくりで毎月いろいろなネコに会えるのが楽しい。洗面所で鏡越しに見ているのは生命保険会社のもの。美しい日本の景色を切り取った2か月ごとのカレンダーは奇数月が切り取れるので常に翌月も知ることができる。「こんなとこ、行ってみたいな~」と思いながらも行けることは一度もない……。自分の部屋には大正/昭和の版画家、川瀬巴水のカレンダー。まるで心象風景を版画にしたようだ。

 一方、デスクに置く卓上カレンダーも増えてきた。古くからのラリー仲間、三好秀昌君はドライバーだけでなく、ラリーマネージャーとして多くの海外ラリーに参加しているだけでなく、プロカメラマンとしても活躍している。そもそもボクが初めて知ったのはKP61に乗ったプロカメラマンだった。そのラリー写真も躍動感が伝わり好きだったが、今の主な被写体は動物。動きの速い野生動物の一瞬を切り取るのは動体視力のなせる技か。

 以前一緒にインドに行ったとき、カメラで何かを撮っているなと思ったら枝から飛び立った小鳥だった。見事に捉えたそのくちばしの少し先にいたのは昆虫。少しくちばしが開いてまさに捕食しようとした瞬間だ。すごいもんだ。あの写真は三好ライブラリーに残っているのかな?

 その三好君は毎年オリジナルの卓上カレンダーを送ってくれる。海外出張したときに撮ってきたものも多く、チーターの人なつっこい動作や瞬発力が身近に感じられて楽しい。

 今年の写真は国内の動物で構成されていた。午年にちなんで馬から始まり、2027年につながる12月はクロテンの飛翔で終わる。今年の漢字となった熊もいるが、カレンダーの中では好奇心旺盛な“クマさん”である。三好君がふらりと出かけた先には野生動物がいるらしい。

三好君の卓上カレンダー。12月はクロテンの飛翔姿。横からなんてどうやって撮ったんだろう。雪の中、獲物を見つけたのか?
三好君の卓上カレンダーには今年の漢字となった熊も収録される。木登りしている姿は昔から知っているクマさんだ。もう里には来ないでおくれ

 KYBのモータースポーツ部も卓上カレンダーを送ってくれた。パラスキーに使われるショックアブソーバーからスーパーフォーミュラの電動パワーステアリングまで、多くのカテゴリーでカヤバ製品が使われている。で、なんと3月はラリージャパンに参加したヤリスCVTだった。写真の手配依頼はあったがカレンダーを手にするとラリージャパンの熱気が蘇る。夢中になれることは素敵なことだと改めて思い出させてくれた。

WECの多くのマシンで使われているEPS(電動パワーステアリング)はスーパーフォーミュラでも使われており、実はかなり多くのシェアを持っている。フェラーリ・AFコルセもカヤバ製EPSだ
カヤバの卓上カレンダーには恥ずかしながら……ラリージャパンでの43号車。1.5リッターのCVTヤリス、ワタシも収められている

 最後は毎年楽しみにしているJALとANAのフリートカレンダー。残念ながらいずれも2026年で廃止になり、JALはWebカレンダーになるという。なんだかなぁ~。

JALの卓上カレンダーは2026年で最後になるよう。残念です。ショップで買えるのかな

 もうすぐ怒涛のように過ぎた2025年は終わる。今年もいろいろあったなぁ~。

日下部保雄

1949年12月28日生 東京都出身
■モータージャーナリスト/AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員/日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員
 大学時代からモータースポーツの魅力にとりつかれ、参戦。その経験を活かし、大学卒業後、モータージャーナリズムの世界に入り、専門誌をはじめ雑誌等に新型車の試乗レポートやコラムを寄稿。自動車ジャーナリストとして30年以上のキャリアを積む。モータースポーツ歴は全日本ラリー選手権を中心に活動、1979年・マレーシアで日本人として初の海外ラリー優勝を飾るなど輝かしい成績を誇る。ジャーナリストとしては、新型車や自動車部品の評価、時事問題の提起など、活動は多義にわたり、TVのモーターランド2、自動車専門誌、一般紙、Webなどで活動。