まるも亜希子の「寄り道日和」

クルマ好きなら1度は訪れるべき場所「走り湯」

これが日本三大古泉の1つであり、日本唯一の横穴式源泉でもある、「走り湯」の入口です。無料で自由に見学することができますが、ものすごい湯気で前が見えないくらいなので、ゆっくり入ってくださいね。お子さまからも目を離さないようにご注意を。専用駐車場はありませんが、短時間でしたら看板前に駐車可能となっています

 清々しい青空と美しい富士山に見守られた、夫の「Gazoo Racing 86/BRZ Race」2019シーズン初戦は、すでにCar Watchで速報(別記事を参照)を出していただいたとおり、まさかまさかの結果となりました。あっ、よい方にね(笑)。

 私は土曜日から娘を連れて応援に行ったのですが、86が並ぶパドックに入ると「あ~、今年も帰ってきたな~、始まったんだな~」なんて、故郷みたいに思えるようになってきました。なにせ娘も、生後3か月のころから一緒に来ているので、パドックを歩いているといろんな人から「大きくなったね~」と声をかけていただいて、たまに会う親戚がたくさんいるみたいな感じなんです。はたから見てるとちょっと怖いイメージのあるレース業界かもしれませんが、実は優しい人が多いんですよ(笑)。

 今回は会う人会う人から私たちにまで「おめでとう!」と声をかけていただいて、本当にありがたく思いました。まぁレースですから、中には「チッ」と苦々しく思っている人もいるとは思いますが、大混戦を無事に完走できたのは、フェアプレーで闘ってくださったほかのドライバーさんたちのおかげなので、感謝の気持ちでいっぱいです。次戦もどうか、そんな清々しいレースになりますように!(=マシンが無傷でお金がかかりませんように!) よろしければ優勝までの道のりは、本人の連載レポートでチェックしてくださいね。

夫の今季初優勝を見守る、4歳になった娘。「娘がハッキリと記憶に残せる年齢になるまでは、レースを続けたい」というのが夫の口癖ですが、今回はどうでしょうね。覚えててくれるといいなぁ

 さて、夫がレースをやっているとたまに質問されるのが、「やっぱり、レース前には必勝祈願とかするんですか?」ということ。確かに、読売ジャイアンツが青島神社に参拝するとか、師岡熊野神社には全国のサッカー選手が必勝祈願に訪れるとか、スポーツで勝つには神をも味方につけよ、みたいな印象はありますよね。

 わが家は元旦に初詣をする以外、とくに必勝祈願はしていないのですが、そう言えば以前に、「クルマ好きならここは絶対に1度は訪れるべき」と大興奮した場所があるんです。それが静岡県熱海市にある、その名も「走り湯」と「走り湯神社」! もう、聞いただけで速く走れるようになれそうじゃないですか?(笑)

 伊東方面から山の緑と海の青に癒されつつ、国道135号をドライブしていき、東海岸町の「ビーチライン入口」から熱海ビーチラインに入ります。そして赤い橋を渡ってすぐに出てくる「伊豆山港出口」を左折。創業200年を超えるという「うみのホテル 中田屋」を過ぎると「走り湯」に到着です。

 なんと「走り湯」は日本三大古泉の1つであり、日本唯一の横穴式源泉でもあるそう。発見されたのは今から約1300年も前で、山腹から湧き出た湯が海岸に飛ぶように走り落ちていた様子から「走り湯」と名付けられたんだとか。その湯が湧き出ている伊豆山は、強運の神の化身である「赤白二龍」が地下で温泉を生み出しているという言い伝えがあるそうで、なるほど、ここを訪れたらすごいパワーがもらえる気がしますよね。

 走り湯は洞窟のようになっていて、入口からしてすごい熱気、というか湯気が。メガネは速攻で曇ります。少し屈んで?っていくと、とても幻想的な珍しい光景に出会えますが、なにせサウナみたいに暑いので?居にはご注意を。そして、この走り湯を守護するのが「走り湯神社」で、近くには小さいですがこの源泉を引き込んだ足湯もありますよ。私たちは「うみのホテル 中田屋」さんに宿泊もしたのですが、バルコニーにお風呂があるお部屋でとてもいい時間を過ごすことができました。

相模湾が見えるお部屋で、露天風呂も楽しめる「うみのホテル 中田屋」はアットホームなおもてなしに癒されました。200Vの普通充電が設置されており、EVでの旅行にもオススメですよ

 そんなわけで、クルマとドライブを愛する皆さまにはぜひ、この「走り湯」でパワーをいただいてほしいと思います。

まるも亜希子

まるも亜希子/カーライフ・ジャーナリスト。 映画声優、自動車雑誌編集者を経て、2003年に独立。雑誌、ラジオ、TV、トークショーなどメディア出演のほか、モータースポーツ参戦や安全運転インストラクターなども務める。海外モーターショー、ドライブ取材も多数。2004年、2005年にはサハラ砂漠ラリーに参戦、完走。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。17~18年日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。女性のパワーでクルマ社会を元気にする「ピンク・ホイール・プロジェクト(PWP)」代表。ジャーナリストで結成したレーシングチーム「TOKYO NEXT SPEED」代表として、耐久レースにも参戦している。過去に乗り継いだ愛車はVWビートル、フィアット・124スパイダー、三菱自動車ギャランVR4、フォード・マスタング、ポルシェ・968など。ブログ「運転席deナマトーク!」やFacebookでもカーライフ情報を発信中。