まるも亜希子の「寄り道日和」

女性とクルマの関係に気付きをくれた大型連休の10日間

一緒にトークショーをやらせていただいた、女性のためのクルマサイト「beecar」を主宰する鈴木珠美さん(右)、バイクとクルマが好きな女性を応援するサイト「Lady Go Moto!」の松崎祐子さん(中央)。珠美さんとはまったくカテゴリーは違ったものの、同じ時代にクルマメディア業界で奮闘してきたこともあって、話していて本当に共通点が多いんです。松崎祐子さんは10代からずっとバイクに乗り続け、老舗自動車雑誌の編集経験もある女性で、その行動力とフレンドリーな人柄に惹かれ、現在は一緒にFacebookグループ「クルマ業界女子部」で活動しています。2人と協力して、これからもっともっと女性たちのカーライフを盛り上げていけたらと思いました

 史上初の10連休、終わりましたね~。皆さまはどんな連休でしたでしょうか? 私はとにかく、友達も家族も初めましての人も、めっちゃめちゃたくさんの人に会った10日間でした。とくに、5月5日に開催された「筑波サーキット・カーフェスティバル2019」は濃かった!

 というのも、その通称「筑フェス」の1部門として、バイクやクルマが好きな女性のためのサイト「Lady Go Moto!」と「beecar」がコラボした「Car Cafe(カーカフェ)」が行なわれ、多彩な女性ドライバーたちをご紹介するMCを担当させていただいたからなんです。

ほんの一部ですが、すべて女性オーナーの多彩なクルマたちが展示された、女性やファミリーに向けたイベント「Car Cafe」。ボディカラーはやっぱり赤がとっても多かった! そして、クルマと女性それぞれに面白いエピソードが盛りだくさんでした

 アルファ ロメオ「スパイダー」やポルシェ「ボクスター」、BMWの「MINI」、フィアット「プント」などなど、Car Cafeに展示されたクルマたちは、すべてbeecarに登録している女性たちがオーナーさん。1台ずつメインブース前に登場していただいて、「なんでこのクルマに乗るようになったの?」「愛車のどこが一番好きですか?」なんてお話を聞いていったのですが、ま~、どのオーナーさんも面白すぎるエピソードがたくさん!

 例えば、ある女性はもともとポルシェという名前もよく知らなかったのに、ボクスターのセクシーな後ろ姿にひと目惚れしてしまい、今では900台以上が集まるオーナーズクラブを主宰するまでになってしまったとか。またある女性は、「RX-7」を3台も乗り継ぐほどの走り屋だったのに、ひょんなことからプントに乗り換えてイタリア車の楽しさにハマっているとか(笑)。あらためて、女性とクルマの関係ってドラマチックだなぁと嬉しくなりました。

 そして、女性たちはほぼ全員が初対面だったようなのですが、「クルマが好き」というベースがあるだけで、もう秒速で仲よくなるのがスゴイ。どこそこにおいしいお店があるから、今度ツーリングで行きましょうとか、あちこちでそんな会話が聞こえてきます。こうしてまた、いろんなつながりが広がって、クルマ好き女性の輪が大きくなっていくんですね~。素晴らしいと思います。

 またCar Cafe内には身体の美と健康に効果絶大の「かっさ」を体験できるコーナーや、ネイル&ボディペイント、日ごろの疲れをとる整体、美味しいコーヒーで評判のモトテカコーヒーなど、女性に嬉しいブースがたくさんあって、クルマのイベントといえどもしっかり癒されるのがいいですよね。

Car Cafe内の「かっさ体験/ネイル&ボディペイント」ブース。私は以前からかっさに興味津々だったので、さっそく体験! 牛の骨を使ったかっさプレートなどいろんな道具で、頭や首、肩甲骨や腕などを撫でるようにしてくれるのですが、たった10分で肩こりがラクになり、顔のむくみもとれてビックリ。これはまた近々、みっちりやってもらいたいです~。連休でお疲れの方、おすすめですよ

 ちょっと異色(?)なところでは、自衛隊のブースでしょうか。なんと、VRでブルーインパルスに乗って空を飛ぶ体験ができたり、かなり貴重な「南極の氷」や「南極の石」に触れたり、本物の自衛隊の制服を着て写真が撮れたり。ここでは女性や子供たちが盛り上がっていたので、自衛隊のイメージアップにつながりそうですね。

自衛隊ブースに置かれていたクーラーボックスの中を覗くと、でっかい氷のカタマリが! まさか南極の氷を触ることができるなんて、感激です。何億年も前のものだと聞くと、これを溶かしてしまう地球温暖化を、なんとしても阻止しないといけないという気持ちになりました

 そろそろイベントも終わろうとしていた夕方に、名残惜しそうなオーナーさんがポツリ。「女性同士でクルマの話ができるだけで、本当に感激でした。普段は子供のこととか、ダンナのグチとか、どこのスーパーが安いとか、そんな話ばかりなので……」。そして、「また絶対に参加しますから、こういうイベントやってくださいね」と。そのひと言が、今も私の心を占領しています。きっとほかにも、そんな女性たちが大勢いるのかもしれない。クルマを通じて、女性たちが輝ける時間、つながれる場所。それをもっともっと、増やしていけたらいいなぁ。そして多くの女性たちが笑顔になって、普段の生活に戻っていけるお手伝いができたらいいなぁ。そんな気付きをくれた大型連休、お会いした皆さま、本当にありがとうございました~!

まるも亜希子

まるも亜希子/カーライフ・ジャーナリスト。 映画声優、自動車雑誌編集者を経て、2003年に独立。雑誌、ラジオ、TV、トークショーなどメディア出演のほか、モータースポーツ参戦や安全運転インストラクターなども務める。海外モーターショー、ドライブ取材も多数。2004年、2005年にはサハラ砂漠ラリーに参戦、完走。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。17~18年日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。女性のパワーでクルマ社会を元気にする「ピンク・ホイール・プロジェクト(PWP)」代表。ジャーナリストで結成したレーシングチーム「TOKYO NEXT SPEED」代表として、耐久レースにも参戦している。過去に乗り継いだ愛車はVWビートル、フィアット・124スパイダー、三菱自動車ギャランVR4、フォード・マスタング、ポルシェ・968など。ブログ「運転席deナマトーク!」やFacebookでもカーライフ情報を発信中。