まるも亜希子の「寄り道日和」
フロアマットで愛車のCR-Zをリフレッシュ
2019年6月27日 00:00
晴れてても曇ってても、なんだかジメジメとしているような気がする梅雨まっただ中。よりによってこんな時に、私としたことがとんでもない大ポカをやってしまいました。
それは久々に、もう10年連れ添っている愛車のCR-Zで仕事に出かけ、帰りに娘を迎えに行って帰宅した夜のこと。夕食を済ませ、お風呂にも入って、さぁ寝るかという時になって、いきなり娘が「幼稚園で〇〇ちゃんからもらったお手紙がない!」などと騒ぎはじめました。家の中を探しても見つからないので、さてはCR-Zの中に落としてきたのかな? と、玄関の前に停めてある車内を見に行ったのです。
案の定、手紙はポロリとCR-Zの後席に落ちていて、娘はもう半べそ状態だったもので、早く届けてあげようと急いで家に入った私。それで娘のご機嫌も直り、安心してスヤスヤと眠りについて、めでたしめでたし。となるはずでした。
翌朝、目を覚ますとザーザーと雨が降っています。深夜に降りはじめたようで、今日はずっと雨予報かぁ、なんて思いながら玄関を開けて、一瞬、目の前の光景が信じられないほど驚愕! なんとなんと、CR-Zの運転席側のドアが開けっ放しになっており、雨が車内に入ってシートからフロアからもう、ビッシャビシャに濡れてしまっているではないですか!
なぜこんな事態になっているのか、すぐには状況が飲み込めず、「もしかして泥棒? 車上荒らし?」なんてヘンな疑いが頭をよぎった私でしたが、いえいえ、窓ガラスが割られているわけでもなし、車内に荒らされた形跡もなしで、原因は私であることは明白。単に、急いでいてドアを閉め忘れたというだけのことですよね。そして閉め忘れたことに気付いていなかった、というマヌケな大失敗。繰り返しますが、よりによって、梅雨のさなかに! こんなに雨ザーザー降りの日に限って!
しばらく呆然としたのち、ハッとわれに返った私は、家の中からありったけのタオルを持ってきて、車内に敷き詰めました。まずは少しでも水を取り去らなければと思ったのです。でもシートの色が変わって、手で押すとビシャッとするくらい染み込んでしまった雨水をタオルで取り去るのは至難の技。はー、お天気がよければ天日干しできるんですけどね。仕方がないので、エアコン全開にしてしばらく放置。そして、その間に近所のドラッグストアへ行って、湿気取りを大量に購入してきて車内に置きました。そう、押入れの中なんかに置いて、ジメジメ湿気を吸い取ってもらうヤツですね。
こうして私は着々と、冷静に対処していったつもりだったのですが、1つ重大なことを忘れていました。フロアマットが取り外せるということを……(笑)。なんという初歩的なミス。やっぱり気が動転してたんでしょうかね。フロアマットだけでもすぐに取り外して、家の乾燥機にでもかけてみればよかったですよね~。そうしたら、もっと早く車内を乾かすことができたかもしれないのに~。
翌日、すっかり雨が上がって太陽がどんどん気温を上げていく中、恐る恐るCR-Zのドアを開けてみると……。モワ~っとした湿気とともに、長らく掃除をしていない水槽のような、不潔な魚屋さんのような、なんともいえない生臭いにおいがしてきて、卒倒しそうになりました。うすうすこうなるかもとは覚悟してましたが、やっぱりなっちゃいましたか。もうほとんどシートやフロアは乾いているみたいでしたが、においの出どころをたどってみると、どうもフロアマットが犯人のよう。さっさと取り外さなかったせいで、雑菌が繁殖しちゃったんでしょうかね……。ガックリです。
でも、こんなことがあったおかげで、私は踏ん切りをつけることができました。それは6年ほど前に素敵な女性からいただき、使うのがもったいなくてずっと飾ってあった、とんでもなくオシャレでこの世に1つのオリジナルフロアマット! それを、ついに使わせていただこうと決心したのです。あまりに贅沢すぎて、これまで何度も「そろそろ使おうかな」と思ったものの、やっぱりもったいなくて踏ん切りがつかないままだったのですが、こうなったのも運命と考えることにしましょう。ん? 楽天家?
そんなことより、素敵な女性というのは、10年前に「Precious f(プレシャスエフ)」という自動車フロアマットのブランドを立ち上げた、同社のデザイナーであり社長でもある青木史枝さん。1台1台、オーナーが大切にする愛車の雰囲気と、オーナーの希望をしっかりと汲み取り、世界に1つしかないオリジナルデザインのフロアマットを提供する、これまでにないブランドなんです。
そんな青木さんが私のために、なんとサプライズで作ってくださったフロアマットは、私がなにより大好きなCR-Zのボディカラー、ホライゾンターコイズ・パールをイメージした鮮やかなブルー。その中央に、当時活発に活動していた、女性パワーでクルマ社会を元気にしようというプロジェクト、「ピンク・ホイール・プロジェクト」のロゴをセンスよくあしらってくださった本当に素晴らしい逸品。詳しくは検索してみてほしいのですが、MINIのオーナーさんには大胆にユニオンジャックをあしらったデザインとか、社名やブランド名を丁寧な刺繍であしらったデザインとか、1つひとつのフロアマットにまったく違った世界観が表現されていて、美術館をつくってほしいくらいアートな感覚なんです。
今回、きっかけは私の大失敗でしたが(笑)、そのおかげでようやく、CR-Zの足下は見違えるようにオシャレになり、走行距離13万kmを超えたご老体とは思えないほど、華やかでフレッシュな室内に変身しました。結果オーライ、ですかね!?
フロアマットを変えてみると、自分がクルマに乗るとき、降りるとき、運転中も、どれほどマットが視界に入っているかを思い知り、足下って大事だなぁと実感した次第です。きっかけはなんであれ、愛車をリフレッシュしたいなぁと思っている皆さまには、ホイールなどの外観もいいですが、フロアマットをオリジナルにしてみる、というのもオススメですよ。