まるも亜希子の「寄り道日和」

富士スピードウェイで見た恐竜のお話

富士山をバックに恐竜との2ショットが撮れるスポットと並び、ここがもう1つの「映え」スポットです。ニッコリピースして撮る娘たちを尻目に、ここは大人の演技力を見せつけておかなければと、頑張りました(笑)

 歴史は繰り返すと言いますが、もう何度もビッグウェーブを繰り返しているものといえば、恐竜ですよね~。私が小学生のころは、ドラえもんの映画に恐竜が出てきたり、コロコロコミックとか小学生がこぞって読んでいた雑誌でも、必ず恐竜の特集があったように思います。

 でも、昭和の子供はなかなか恐竜を3Dで見られる機会がないまま大人になりましたよね。そしたら大学生くらいのころでしょうか、スティーヴン・スピルバーグ監督による映画「ジュラシック・パーク」が公開されて世界各国で大ヒット。私はこの映画で初めて「パニック・サスペンス」なるものを体験しましたが、とんでもない怖さにほとんど耳をふさいで目をつぶって、早く映画が終わらないかなとブルブル震えていたのを思い出します(笑)。

 それでも当時巻き起こった恐竜ブームはすごかったですよね~。西武園ゆうえんちの近くに「ユネスコ村大恐竜探検館」というテーマパークがオープンして、ヒマな大学生はドライブがてら、大勢でワイワイと行ったものでした。思えばそれが、作り物とはいえ恐竜を3Dで間近で見た初体験だったかもしれません。「こんなのが本当に地球に生存していて、目の前に現れたら……」なんて考えただけで、またブルブル震えがきちゃいましたけど、もっと幼いころにこれを見ていたら、いったいどれほどの衝撃を受けたのだろうと、少し残念な気持ちになったのも正直なところでした。

 そして今、2018年あたりからまたジワリと恐竜がきはじめてるかなぁ? なんて感じていたら、2020年3月にドラえもん50周年記念の一環として、恐竜がテーマの映画が公開されるんだとか! それはちょっと楽しみ!

 そんなことを思いつつ、夫のTOYOTA Gazoo Racing 86/BRZ Race第5戦の応援で富士スピードウェイにやってきた週末。ん? そうだ、ここにも恐竜がいるじゃないですか。2017年からずっと気にはなっていたのですが、なかなか訪れるタイミングがなかった「富士ジュラシックウェイ」なる、恐竜探検アミューズメントがあるんですよ。富士スピードウェイの一角に。皆さん、ご存知でしたか?

 今回は夫の友人が子供連れで応援に来てくれていたので、誘ってみると「行きたい!」と即答。女の子なんですけどね(笑)。メインのパドックからは、どうでしょう、子供の足でも徒歩5分もかからない感じでしょうか。それでも周囲はどんどん森の奥深くに迷い込んだような雰囲気になってきて、「Keep Out」なんて張り紙が緊張感をあおってきます。そしてついに発見! 恐ろしい恐竜の森への入口を……。このゲートは古代の石造りの宮殿みたいな感じで、なかなか趣がありますね。

ずっと気になっていた、富士スピードウェイの一角にある恐竜探検アミューズメント「富士ジュラシックウェイ」に初潜入。4歳の娘は行く前まで「恐竜こわいからヤダ」なんて尻込みしていたのですが、5歳のお友達が一緒なので意気揚々と入って行きます。なかなか雰囲気のあるゲートで、大人の私も盛り上がってきちゃいますね

 さあ、地図を見ながら宝探し感覚でずんずん歩いていく娘2人は、最初の恐竜を見つけていったいどんな反応をするでしょうか……と思いきや、なんと恐竜に気がつかずスタスタと通過! 身長100cmくらいからの目線だと、大きすぎるのと色が周囲の森に同化しちゃってるのとで、まさかのスルー(笑)。もう、後ろから眺めていた大人たちは大爆笑でした。

 今度は「ホラホラ、そこに恐竜がいるよ!」と教えてあげると、振り向いた瞬間にキャーッと悲鳴、ならぬワハハハ~と大喜び。えっ、怖くないの? 「だってウソっこだも~ん」って……。4歳&5歳にナメられる恐竜ったら、どうなの?

 まぁ、確かにですね、パーク内にいる14体の恐竜たちは、ガオーーっと鳴き声を発したり足や尻尾が動いたりもするのですが、音はちょっと控えめだし、動きもこぢんまりしているので、いくら4歳とはいえ怖がるような迫力には欠けるかなぁ、という気がしました。でも私たち大人が見ると、解説を読んで「うわ、ブラキオサウルスって体長25m! 体重40~70tだよ!」なんて想像すると、「これが襲いかかってきたら人間なんてひとたまりもないな」とか、頭の中でものすごいことになるわけですよね。そういう想像、妄想を楽しみながら歩いていくと、なかなか面白いのかな~と思いました。

大人が見ると「ちょっと小さめかな~」と思う14体の恐竜たちですが、子供の目線だとけっこう大きいですよね。ところどころにある恐竜の卵は、中に入って写真が撮れるようになっているのですが、中を覗いた途端に「毛虫がいるから怖い!」と逃げ出した娘たち。恐竜より虫の方が怖いとはね……(笑)

 あとは、写真に撮るとけっこうイイ感じになるので、「映え」目的にもバッチリな場所ですね。恐竜の卵の中に入って撮れたり、ギザギザの歯に食べられてるような写真が撮れたり、お天気がよければ富士山と恐竜のコラボレーションが撮れるスポットもありましたよ。

 ただ、一緒に行ったお友達のパパは、短パンを履いていたせいもあって蚊に刺されまくっていましたので、虫対策はマストです(笑)。子供と一緒にお散歩がてら、恐竜でも見るか~くらいのノリで行くのがちょうどいいかなと思います。

子供たちがいちばん食いついたのが、実はここ、ぬりえコーナー。出口にちょっとしたお土産ショップがあるのですが、ぬいぐるみなどかわいいものだけでなく、本物の化石が4万円で売っていたり、分かる人が見たら貴重な掘り出し物があるのかもしれません。えぇ、もちろん私にはまったく分かりませんでしたが(笑)

まるも亜希子

まるも亜希子/カーライフ・ジャーナリスト。 映画声優、自動車雑誌編集者を経て、2003年に独立。雑誌、ラジオ、TV、トークショーなどメディア出演のほか、モータースポーツ参戦や安全運転インストラクターなども務める。海外モーターショー、ドライブ取材も多数。2004年、2005年にはサハラ砂漠ラリーに参戦、完走。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。17~18年日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。女性のパワーでクルマ社会を元気にする「ピンク・ホイール・プロジェクト(PWP)」代表。ジャーナリストで結成したレーシングチーム「TOKYO NEXT SPEED」代表として、耐久レースにも参戦している。過去に乗り継いだ愛車はVWビートル、フィアット・124スパイダー、三菱自動車ギャランVR4、フォード・マスタング、ポルシェ・968など。ブログ「運転席deナマトーク!」やFacebookでもカーライフ情報を発信中。