まるも亜希子の「寄り道日和」
サソリの魅力にどっぷり浸かれる「SCORPIONNA DRIVE FOR WOMAN」
2019年9月26日 00:00
いや~、もう完全に、サソリの猛毒にやられましたっ! 全身にまわって、中毒になるのも時間の問題です!
な~んて、参加者みんなで言い合ってキャッキャとはしゃぐのが楽しかったのなんの。これは、サソリのエンブレムが目印のイタリアの自動車ブランド、「ABARTH(アバルト)」が開催している、女性による女性のためのサーキット・ドライビングレッスン「SCORPIONNA DRIVE FOR WOMAN」におじゃました時のひとコマ。なんとなんと、ドリフト元日本チャンピオンの石川紗織さんをメイン講師に迎え、アバルトオーナーの女性10名、オーナー予備軍の女性10名でサーキットトライアルやジムカーナを楽しみながら、サソリの魅力にどっぷり浸っちゃおう~という珍しいイベントなんです。
1st Roundが筑波、2nd Roundが奈良、3rd Roundが福岡と3回の開催なのですが、その2nd Round奈良に、さそり座の女(笑)であるワタクシめがスペシャルゲストとして参加させていただいちゃいました。
会場となった名阪スポーツランドに集まった女性たちは、一見するととてもサーキットを走るようには見えないチャーミングなレディばかり。でも、1st Roundの筑波ではほとんどがサーキット初心者だったところ、2nd Roundでは何名かサーキット経験者がいたり、バイクでレースをやっている女性がいたりと、さすが関西。アグレッシブな女性が多い印象です。
とはいえ、全員が初対面という中で、朝のうちはちょっと緊張気味かな……。と思ったのも束の間、講師紹介やドライビングポジションの説明、コースウォークなどをこなすうちに、もうすっかり打ち解けてるし(笑)。最初にアバルトオーナーさんたちから、ジムカーナに次々とトライしていく姿を、コースサイドからオーナー予備軍のみんなで観戦するのですが、「りんごちゃん」の愛称で親しまれる石川選手の気さくなトークにどんどん引き込まれ、あちこちで会話に花が咲き始めます。こういうところは、やっぱり女性だらけだからこそ、スッとひとつの輪ができるのかなと思いますね。
編集者時代から、もう数え切れないほどのドライビングレッスンを取材したし、参加もしてきて今では講師をやらせていただくこともあるのですが、男性が多い中に女性がポツポツと参加していると、どうしても「女には負けられない」と敵意をむき出しにしてくる男性もいたりして、ピリピリした空気になりがちなんです。私もそれで何度も、肩身の狭い経験をしてきました。
でも女性だけだと、よくできた人には惜しみなく賞賛を送り、失敗した人には「ドンマイ!」と声をかけ、お互いに「ここどうしてる?」なんて相談しあったり。だからすぐにみんな仲良くなれるし、「同じ日に同じ体験をしたチーム」みたいな連帯感が生まれるのがいいところだなぁと思います。
そしてランチタイム後には、石川選手と私でトークショーをやらせていただきました。実は石川選手とは初対面でいきなりトークショーだったんですが、ま~自分でも驚くくらい、ノリというかウマが合うなぁという感じなのです。10年くらい前まではまったくサーキットも走ったことがなかったという石川選手。ある日、ドリフト車の助手席に乗せてもらう機会があり、一瞬で「なにこれ、楽しい! 私もやりたい!」とのめり込んでしまったというエピソードから、「サーキットを走ると普通の道の運転が丁寧にスマートになる」という見解、「女性たちにもっとサーキットを身近な存在にしたい」という夢まで、本当に同じ想いを持っていることに嬉しくなってしまいました。ま、私の場合は「ピンクのレーシングスーツを着てみたい」というコスプレから入っちゃったんですけどね(笑)。参加者の皆さんも「ウンウン」とうなずいてくれたり、爆笑して聞いてくれて、私自身もとっても楽しませてもらった30分でした。
午後にも6本ずつのタイムアタックが行なわれ、その助手席に同乗してアドバイスをしてくれる村里早織選手、石川愛選手のおかげもあって、みんなグングンとタイムアップしていきます。1本目と比べて10秒以上速くなる人もたくさんいて、ゴールした時にみんなが笑顔なので、見ているこちらまでハッピーになりました。
石川選手が「ライバルは、1本目の自分ですよ」と言うように、ほんのちょっと勇気を出すだけで、講師のアドバイスを取り入れてみるだけで、最初はできなかったことができるようになり、普通の道では絶対にしないような全開走行やハードブレーキングもできるようになって、自分の殻を破る楽しさ、快感が女性たちを輝かせるんですよね。
さらに、講師陣によるデモンストレーション、同乗走行では「アバルト 124スパイダー」を駆る石川選手のパワフルかつ華麗なドリフトに大興奮! 「こんな風に自由自在にサソリを操れたら最高だろうなぁ~」と誰もが思ったに違いありません。
こうして1日のスケジュールを終えた頃には、もうみんな全身でキラキラしていました。サーキットを走るって、女性にとってはなかなかまだハードルが高いように思えるけど、「SCORPIONNA DRIVE」のように女子会ノリのイベントがもっと増えたら、もっともっとたくさんの女性が輝けるだろうなと思います。私もこれからまだまだ、そんな女性たちを増やすお手伝いをしていきますよ~!