まるも亜希子の「寄り道日和」
10ベストカー試乗会で感じた「後席」の大切さ
2019年12月5日 00:00
いよいよ2019年もあとひと月を切りましたね。平成から令和へと時代が変わり、自動車業界を取り巻く状況もますます変化が加速しているように感じます。「れいわ」と打っても「令和」に変換されないPCを使っているようじゃ、時代に取り残されちゃうかしら……!? なんて、やや焦りを覚える師走でございます(笑)。
さて、そんな新時代に登場したクルマの中から、最も「いいクルマ」を選ぶ日本カー・オブ・ザ・イヤー(COTY)の最終選考会が迫っております。
11月上旬にまずはTOP10台に絞る「10ベスト投票」が行なわれ、ダイハツ「タント」、トヨタ「カローラ」/「カローラツーリング」、トヨタ「RAV4」、日産「デイズ」/三菱「eKクロス」「eKワゴン」、ホンダ「N-WGN」、マツダ「MAZDA3」、BMW「3シリーズ セダン」、ジャガー「I-PACE」、ジープ「ラングラー」、メルセデス・ベンツ「Aクラス」「Aクラス セダン」に決定。
その中から、60名の選考委員が持ち点25点を5台に振り分け(うち1台に最高得点の10点を投じる)、その得票数が最も多いクルマがCOTY2019-2020の大賞を獲得するという流れです。
なんと現在、2年連続で輸入車が大賞を獲得しているので、個人的には国産車に頑張ってほしいなぁ、と思っているのですが、どうでしょうね。ボディサイズも排気量も価格もバラバラの10台を評価するというのは、人ぞれぞれ選考ポイントや価値観が違う中、とても難しいものだと思うのですが、だからこそ面白いという一面もあるんですよね。いつも他の選考委員の話を聞いて「なるほどそういう視点もあるのか」と勉強させてもらっています。
で、そんな貴重な機会をいただくのが、最終選考会の前に10ベストカーが一堂に会し、同じフィールドで試乗することができる取材会「10ベストカー試乗会」なんです。試乗させてもらうだけじゃなく、各メーカーが個性的なブースを作って出迎えてくださったり、普段はなかなかお会いできない開発者の皆さんとお話ができたり、いろんな新しい発見があって嬉しくなります。
今回私は、YouTubeで「クルマ業界女子部チャンネル」を一緒にやっている吉田由美さんと行動を共にし、全10台に2人で試乗。車内でもビデオカメラをまわして、率直な感想やお互いの考え方をツラツラと喋り通してきました。もう、その内容はインテリアや乗り心地、運転しやすさ、収納やインフォテイメントシステムの使い勝手、子供や両親を乗せる時にどうか、など、これぞまさに「女性視点!」。エンジンがどうとかタイヤがどうとか、まったく話題にのぼらないものなんだなと、後でムービーを見てわれながら驚いてしまいました。そしてそれが、ほんっとうに楽しかったのです。さしずめ「車内女子会」という感じでしょうか。
そして試乗の合間の楽しみは、各メーカーのブースでいただく10ベストカーグルメです。ホンダではN-WGNのボディカラーにちなんだカラフルなドリンクがいただけたり、日産&三菱ブースにはなんと寿司カウンターがあったり! ジャガーブースではI-PACEが100%EV(電気自動車)なのにかけて、「しびれる電気ジャガー」をテーマに、激辛カレーや激辛マーボー豆腐が登場(笑)。皆さんのアイデアとユーモア、そして温かいおもてなしに、毎年心から感服してしまいます。胃袋の容量が足りず、10台すべてのグルメがいただけなかったのが悔しいくらいでした。
さて、そんな車内女子会をしながらあらためて感じたのは、「後席」の大切さです。10台を同じコースで試すと、乗り心地、見える景色、シートの感触、広さや包まれ感などの違いがとてもよく分かり、意外な発見がありました。どちらかと言えば、あまり後席はよくないのではないかと思っていたRAV4、タントがすべてにおいて満足度が高かったのです。なので、私はそれを踏まえて投票させていただきました。
大賞が決定するのは12月6日の午後。どんな結果になるのか、今からドキドキしています!