まるも亜希子の「寄り道日和」

九十九里にある「sghr cafe」で見つけたガラスの魅力

千葉県九十九里市にあります、知る人ぞ知るハンドメイドガラスウェアブランド「スガハラ」。こんな素敵なカフェまであったなんて、知りませんでした。このsghr cafeは、こだわりの素材を使って丁寧につくりあげたフードやドリンクと、職人さんが1つひとつ完成させたガラスの器とのマリアージュを楽しんでいただきたい、との思いで運営されているそう。コーヒー各種は日本を代表するロースター/バリスタのひとり、仙台・バルミュゼットの川口千秋氏の豆を使っているそうで、コーヒー好きの皆さんにもオススメです

 ♪明かりをつけましょ ぼんぼりに~♪てな感じで、3月3日は桃の節句でしたね。新型肺炎の影響で、いろんなイベントが自粛ムードになってちょっと社会的に暗い空気が漂っていますが、こんな時だからこそということで、わが家では娘の健やかな成長を願ってひな壇を飾り、ささやかながら私の手料理でお祝いしました。

 そして思い出したのが、先日千葉県の九十九里浜を訪れた時に立ち寄った、とても素敵なカフェ。船橋出身の私は大人になってから千葉の魅力に改めて気づき、勝手に千葉応援隊を自称して(笑)いろいろな千葉のオススメドライブスポットをお届けしているのですが、そんな中でもかなりオススメ度の高いスポットです。

 東京からドライブしていくと、だんだんと空が高くなり、潮風の香りが漂ってくるころ。海はもうすぐ目の前なので、腹ごなしに立ち寄るのもいいですね。そして海からは10分もかからないくらいの場所に、よ~く見ていないと見逃してしまいそうな、小さく「sghr cafe」と書かれた看板があります。入っていくと白樺が立ち並び、いきなり高原のリゾードに紛れ込んだような錯覚が。そして、10台ほどの駐車場の奥に建っているのが、ガラスをふんだんに使ったとても素敵なsghr cafeです。

 そう、sghrとはsugaharaのこと。青山などにもショップがあり、ハンドメイドガラスウェアで人気のスガハラが、工房やカフェ、ギャラリーを構える場所なのです。カフェにはテラス席もあるので、ワンちゃん連れの方にもいいですよ。

 カフェに入ろうとドアを開けると、すでにそのドアからしてオオッと驚く、ガラスのグリップ。珍しいですよね。そして店内に足を踏み入れると、再びオオッ! なんとなんと使われているほぼすべての食器などテーブルウェアが、ガラスなんです。さすが、ガラスウェアブランドのカフェですね。この時、ちょうど桃の節句の前だったので、ガラスのおひなさまとお内裏さまがディスプレイされていて、春らしいテーブルコーディネートがとても素敵だったんです。いつか、わが家でもこんなおもてなしをしてみたいなと、憧れてしまいました。

カフェの店内にディスプレイしてあった、ガラスのおひなさまとおもてなしのテーブルコーディネート。お花の大小のガラスプレートを2色重ねたり、グラスの中に花びらを入れるなど、真似したいなぁと思うとっても素敵なディスプレイでした。こちらの器たちも、すべて隣りのギャラリーで購入できますよ

 席につくと、普通はお水とおしぼりが運ばれてきますよね。sghr cafeではお水と……「これはなんですか?」と思わず聞いてしまう、小さなお砂糖のような塊が。店員さんは微笑んで、その塊にお水を少し垂らしました。すると、みるみるうちに膨らんでおしぼりに大変身。こんな仕掛けも楽しい気分を盛り上げてくれます。

sghr cafeのテーブル席につくと、まず運ばれてきたのがこちらの素敵なガラスウェアたちと、「?」この白い小さな塊はなんでしょう? 不思議に思っていると店員さんがお水を少しかけてくれて、みるみるうちにおしぼりに変身しました。こんな演出も楽しいですよね

 ランチタイムのメニューは、季節のトマトソースパスタ、キーマカレー、オープンサンドといった魅力的なものに加え、私は初めてお目にかかった「ケークサレ」というセットがオススメのよう。私はウンウンと迷いながらも、「本日のケークサレ」をオーダーしました。

これが私がオーダーしたランチメニュー、「本日のケークサレ」です。3つに分かれたガラスプレートも素敵なのですが、スープの入った器をよけると、メインのケークサレが登場するという、驚きの器たち。カトラリーケースもガラスだったり、存分にガラスの魅力が楽しめます

 運ばれてくると、これまた器はすべてガラスで、スープの器が2階建てになっていて下の段にケークサレが隠れていたりと、いろんな驚きがあるのもsghr cafeの楽しいところ。家族やお友達と行って、いろんなメニューを頼めば多彩なガラスの器も楽しめますよね。ドリンクでオーダーしたカプチーノも素敵だったし、食後のデザートもアート作品のようでした。もちろん、お味の方もバツグン! もう少し暖かい季節になったら、フローズン・カプチーノやバナナスムージーといったフローズンドリンクも充実していたので、ドライブ中のちょっと一休みにもぴったりです。

 で、お腹が満たされてもまだ帰らないでください。カフェの隣りにあるギャラリーは、ありとあらゆるガラス作品が並んでいて一見の価値あり! もちろん気に入ったものは購入もできます。実を言うと、ここに来るまで私はどちらかというと焼き物の方が好きで、ガラスの器ってあんまり使わなかったんです。でも、先ほどのカフェでの驚きに刺激され、このギャラリーで見るものすべてに感動し、思わずいろいろと買い込んでしまいました(笑)。午前中に訪れると、自分でガラス作りが体験できるコースの受け付けもしているので、家族みんなでトライしてみてもいいですよね。

 海の近くで、透明感のあるガラスたちに癒されるドライブ。これから夏に向けて、ほんとにオススメです♪

実は、ガラス作りが体験できるミニスクールもトライしてみました。小学生以上からできる「のばしコース」、小学5年生以上からの「吹きコース」、小学5年生以上でのばしコースの経験がある2名1組で参加できる「のばしペアコース」があって、私は吹きコースを選びました。ガラスが熱いうちに、一気に息を吹き込みながら、微妙な加減で手を動かして成形するのは本当に難しくて、でも楽しい! ちょっといびつになっちゃいましたが、世界にひとつ、私だけの一輪ざしができて大満足です

まるも亜希子

まるも亜希子/カーライフ・ジャーナリスト。 映画声優、自動車雑誌編集者を経て、2003年に独立。雑誌、ラジオ、TV、トークショーなどメディア出演のほか、エコ&安全運転インストラクターなども務める。海外モーターショー、ドライブ取材も多数。2004年、2005年にはサハラ砂漠ラリーに参戦、完走。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。2006年より日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。ジャーナリストで結成したレーシングチーム「TOKYO NEXT SPEED」代表として、耐久レースにも参戦。また、女性視点でクルマを楽しみ、クルマ社会を元気にする「クルマ業界女子部」を吉田由美さんと共同主宰。現在YouTube「クルマ業界女子部チャンネル」でさまざまなカーライフ情報を発信中。過去に乗り継いだ愛車はVWビートル、フィアット・124スパイダー、三菱自動車ギャランVR4、フォード・マスタング、ポルシェ・968、ホンダ・CR-Z(現在も所有)など。