まるも亜希子の「寄り道日和」
シトロエンのちょっと変わったメガネ「シートロエン」
2020年5月28日 00:00
いよいよ⽇本全国で緊急事態宣⾔が解除となりましたが、それでもコロナ渦以前と今では、いろんなことが変わりましたよね。3月第4週から公表されている市場調査会社インテージの「消費財の販売金額(前年比)」で、新型コロナウイルスの影響で売れなくなった商品のランキングを見て、とてもビックリしたんです。
なんと、減少率トップとなったのは鎮うん剤、つまり酔い止め薬。外出自粛になったせいで使う人が減ったのだな、と納得なんですが、そこであらためて、乗り物酔いに苦労する人がそんなにいることを思い知らされたわけなのです。
でも考えてみれば、私も子どものころは乗り物酔いをする子でした。自家用車は大丈夫なのに、タクシーや観光バスはダメで、電車や船も進行方向と逆に座っていたり、本などを読んでいると酔ってしまったり。それが治ったのは、運転免許を取って自分が運転するようになってからなので、乗り物酔いの辛さはわかるつもりです。
そこで思い出したのは、フランスのシトロエンがリリースしたちょっと変わったメガネのこと。その名も「See(見る)」とシトロエンをかけ合わせた「シートロエン(SEETROEN)」ってのがクスッと笑えますよね。これがなんと、乗り物酔い防止機能を備えているというのです。発売されたのはちょうど1年前くらいで、名前に負けず劣らずユーモラスなデザインのインパクトもあったのか、オンラインショップでは即日完売。私も気になっていたので「あ~あ」と思っていたところ、さすがはCar Watch編集部です! 紅一点の北村女史がゲットしたというので、ちょっと遠出のロケの時に試させてもらいました。
実際に手に取ったシートロエンは、「えっ、これをかけるの……」と一瞬ひるんでしまうようなデザインなんですが(笑)、恐る恐るかけてみると、意外にも(?)思ったほどの違和感はないよう。レンズも入っていないので、視力の良し悪しも関係なし。普段使っているメガネの上からでも着用できるというのも嬉しいですよね。
ただ、これだけで本当に乗り物酔いに効果があるのか、とっても疑問。そもそも乗り物酔いとは、医学的には「動揺病」「加速度病」と呼ばれて、乗り物の不規則な加速・減速による揺れが繰り返し起こることで、内耳にある三半規管や前庭を刺激し、自律神経や平衡感覚を乱してしまうことが主な原因です。
その乱れを抑えてくれるのが、シートロエンのフレーム内部に封入されているブルーの液体。これが視界の正面と左右で揺れることで水平線を再現して、視覚と三半規管の感覚のズレを抑えてくれるんだそう。頭痛やめまい、吐き気などの乗り物酔いの症状が出てしまったら、このシートロエンをかけて本や絵など動かないものに10分程度、視線を固定していると、だんだん気分がよくなってくるとのこと。そのあとは、シートロエンを外しても効果が続くというのもスゴイです。
残念ながら私はそのロケで、いつまで待っても酔いそうになかったので(笑)、かけ心地のみ試させてもらいましたが、硬そうかなと思ったフレームはなかなかフィット感がよくて軽く、これなら気分がわるい時でもかけていられるなぁと思いました。
さらに、乗り物酔いは視覚や嗅覚からの不快感や精神的ストレス、「酔ってしまうかも」という不安感も原因となるということで、オススメしたいのはアロマテラピーによる乗り物酔い予防です。妊娠中や小さなお子さんなど、薬が飲めない場合にもアロマテラピーなら安心。用意するアロマオイルは、甘酸っぱくさわやかな香りのグレープフルーツ、心の不安を鎮める効果のあるラベンダー、吐き気やつわりを和らげるというフェンネルなど。これらは妊娠中でも大丈夫です。妊婦さんには適しませんが、胃腸のムカムカを抑えたり脳をスッキリとクリアにする働きのあるペパーミントや、鎮痛作用や抗うつ作用があるというローズマリーも効果が期待できます。
使い方は、ハンカチやティッシュに2~3滴垂らして車内に置いたり、バッグにしのばせて時々香りをかぐだけ。USBや電源ソケットで使える車内用のアロマディフューザーもあるので、それを使うと車内にふんわりと香りが広がります。私は以前から愛車にアロマオイルを常備していて、その時の気分に合う香りを楽しんでいますよ。また、愛犬の乗り物酔いで悩んでいる皆さんには、ワンちゃん用の乗り物酔い防止アロマオイルブレンドもあるようです。次のお出かけには、酔い止め薬に頼らない、快適なドライブができますように。