編集後記

2021年6月4日

塩谷公邦

 みなさま、おはようございます。こんにちは。こんばんは。編集部の塩谷(しおたに)です。九州地方は例年より早い梅雨入りだったものの、関東はなかなか梅雨入りせず、暑かったり、涼しかったり、ジメジメしたりと着るものに困ってしまいますね。

 さて、先日「第8回:日本のサーキットの変遷その4 富士スピードウェイ(後編)」の記事を読んでいて、そういえば富士スピードウェイがリニューアルした直後に、旧コースの30度バンクを見て「えぇ~、すごいなぁ。こんな斜面を当時のタイヤ(グリップが今より低いという意味)でアクセル全開で走っていたのか……。雨の日なんか自分だったら絶対に無理だなぁ」と思ったことを思い出し、10年以上ぶりに見に行ってきました。

ふむふむ、2005年のリニューアル直後は案内板なんかなかったよなぁ……あまり覚えていませんが
脇道からバンクへ向かっています
途中、右手にはショートコースが見えます。ちょうど走行会をやっていました
かなり傷んできているようで登ってはダメだそうです

 リニューアル直後もコースのアスファルト自体はだいぶ傷んではいたものの、こんな風に隙間から雑草は生えてはいなかったなぁ。メモリアルパークだから定期的に処理しているかもしれませんが。しかし、当時は登ってもOKだったので、やはりコンクリートが風化して、崩れやすくなっていることは間違いないでしょう。

バンクに向かって正面を向くと本当に壁です。スキー場の上級コースみたいです

 当時在籍していたチューニング雑誌の編集部員だった頃、全国のサーキットを走り回っていましたが、富士スピードウェイだけは危ないとのことで、リニューアル前のコースは走行を禁止されていました。リニューアル後のコースは走ってもOKになりましたが、要はそれくらい危ないコースだったということでしょう。

 また、自動車メーカーやタイヤメーカーが使っているテストコースには、バンクのあるオーバルコースが設置されているところが多々あり、自分も数回走ったことがあるのですが、わずか80km/h程度でもバンクに入った瞬間に横Gと縦Gが同時に体に入ってきて、ジェットコースターが苦手な自分は瞬間的に乗り物酔いに近い感じで気分が悪くなったことがあります。

 これを200km/h近い速度域でやるとなると、どれだけ大きなGが体にかかってくるのか……、想像しただけで気分がめいってしまいます。このメモリアルパークは、当時のレーシングドライバーがいかにすごかったのかが分かる貴重な場所ですね。

バンクをスマホのパノラマモード撮影してみました