【東京モーターショー2009】 レクサスブースにスーパースポーツ「LFA」プロトタイプが登場 「“車離れ”していたのは私たちメーカーだった」豊田社長 |
プレスデーのレクサスブースにはRX、LS、LF-Ch、LFAがあるのみ |
東京モーターショーのレクサスブースはトヨタブースのすぐ隣にあり、プレスカンファレンスもトヨタと共同で開催された。
そのカンファレンスで豊田章男社長は、トヨタ FT-86 Conceptと、レクサスLFAの2つのFRスポーツカーの紹介を、「“若者の車離れ”と言われるが、私は、車から離れていたのは私たちメーカーだったのではないかと感じている」という“自省”の言葉から始めた。
レクサスが展示したLFAとLF-Chは、「走る楽しさ」と「時代の先端を行く先進性」を提供するモデル。豊田社長が「モリゾー」を名乗ってニュルブルクリンク24時間レースでLFAをドライブしたことは車好きには有名だが、それだけでなくLFA開発の初期段階から「“味作り”に参加してきた」ことを明らかにした。
そして、レクサスブランドが目指す「“本物を知り尽くした人が最後に求める味、ひとたびその味を知ったら、その付き合いは一生モノになる”」味を、LFAにも仕込んだと言う。それは具体的には、「走り」や「音」。とくに音づくりにはヤマハが参加するほどの力の入れよう。プレスカンファレンスでのLFAのお披露目時にも、LFAの姿が見える前からエンジン音を聞かせるほどだった。
レクサスのプレスカンファレンスが始まると、LF-Chの横のカーテンの奥からスポーツカーのエンジン音が聞こえてきた | カーテンが落ちるとLFAが登場 |
エンジン音とともにFLAが登場した |
LFAのもうひとつのポイントは「カーボン」。車体の下端やルーフ、ブレーキなどにカーボン素材が見える。リアデッキ上のカーボンパーツは、車速に応じてせり上がってウイングとなり、ダウンフォースを増やす |
トヨタオリジナルのインフォテインメントコマンダー「リモートタッチ」を装備する。多数のスイッチがあるにもかかわらず、煩雑な印象がない | |
LFAのパワートレーンのカットモデル。トランスミッションがリア(写真では右側)にある | このモーターショーで最も注目を集めているといっても過言ではないLFA。日産のゴーン社長も視察に訪れた |
レクサスブースには、LFAをモチーフとした1/1オブジェも展示されている。内部のメカニズムも表現されているのが、神秘的ですらある。イタリアの世界的デザイン展「ミラノサローネ」に出品されたもの | ||
プレスカンファレンスで上映された、LFA開発の様子 |
LFAは、レクサスのブースだけでなく、ヤマハのブースにもいる。こちらはニュルブルクリンク24時間レースを走った車両なので、正確には「LF-A」と書くべきかもしれない。ドライバーの名前には「モリゾー」も入っている。傍らにはLFAのV10エンジン単体が展示されている。
さらに、LFAのエンジン音の“試聴コーナー”まである。LFAのエンジン音のチューニングにはヤマハが協力しており、「吸気音を放射させるサージタンクのレイアウト、構造、形状などを最適化し、独自のサウンドキャラクターを作り出した」「中高音域、低音域を異なる経路の伝達機構で導入し、立体的かつ厚みのあるサウンドをドライバーに届ける」など、音へのこだわりを見せている。
ヤマハブースの「LF-A」ニュルブルクリンク24時間レース仕様。モリゾーの名前が見える |
LFAのV10エンジン |
(編集部:田中真一郎)
2009年 10月 22日