【2010パリショー】メルセデス・ベンツ、新型4ドアクーペ「CLS」が発進
4気筒ディーゼルエンジン搭載のSクラス、A クラスの電気自動車も登場

ワールドプレミアされたCLS

会期:10月2日~17日(現地時間)
会場:フランス パリ Paris Expo Porte de Versailles



プレスカンファレンスに登場したディーター・ツィッツェ博士

 メルセデス・ベンツは、かねてからの予告通り、新型4ドアクーペ「CLS」をパリモーターショーで初披露した。ダイムラーAGのメルセデス・ベンツ部門を率いるディーター・ツィッツェ博士いわく、優れた安全性能とファーストクラスの快適性、そして高い燃費性能を誇ると言う。

 新型CLSで用意されるエンジンは、ガソリン車2種、ディーゼル車2種。2011年1月にガソリン車のCLS 350 ブルーエフィシエンシー(225kW[306PS])とCLS 350 CDI ブルーエフィシエンシー(195kW[265PS])を欧州市場に投入。その後3月にCLS 250CDI ブルーエフィシエンシー(150kW[204PS])を、さらに4月にV8エンジンを搭載するCLS 500 ブルーエフィシエンシー(300kW[408PS])を投入する計画。いずれのモデルにもアイドリングストップ機能を搭載する模様だ。

 Cd値は0.26とし、従来型から13%改善して優れた空力性能を得たと言う。さらに軽量化も施されており、ドアを従来の鋼鉄製からアルミニウム材に変更し、これにより約24kgの軽量化に成功したとしている。こうした努力の結果、燃費消費量は従来モデルよりも22%削減できたとしている。

 そのほか、ドライバーの運転支援システムとして短距離レーダーセンサーを使用したアクティブブラインドスポーツアシストなどが搭載される。

CLS 350 ブルーエフィシエンシー
CLS 250CDI ブルーエフィシエンシー

 また、Sクラスに4気筒ディーゼルエンジンを搭載した「S 250 CDI ブルーエフィシエンシー」の登場も、大きなトピックとして挙げられるだろう。

 同社は燃費効率で世界一を目指すとしており、60年の歴史を持つSクラスに初めて4気筒エンジンを搭載することについて“進歩”と呼んでいる。

 S 250 CDI ブルーエフィシエンシーは4気筒2.2リッターディーゼルエンジンを搭載し、最高出力150kW、最大トルク500Nmを発生させる。0-100km/h加速は8.2秒、最高速度は240km/hというスペックだ。燃費効率は5.7L/100kmで、CO2排出量は149g/km。

S 250 CDI ブルーエフィシエンシー

 そのほか、A クラスの電気自動車「A クラス E-CELL」、B クラスの燃料電池車「B クラス F-CELL」などを出展し、同社の環境性能への取り組みを積極的にアピールしていた。

A クラス E-CELL
実はワールドプレミアのビアノ 2.2 CDI ブルーエフィシエンシー アンビエント。搭載する4気筒ディーゼルエンジンは最高出力120kW、最大トルク360Nmを発生。燃費消費率は7.2L/100kmで、CO2排出量は190g/km
B クラス F-CELLCL 63 AMG
SL 300S 400 ハイブリッド

(編集部:小林 隆)
2010年 10月 2日