【2012ジュネーブショー】 フォルクスワーゲン、「ゴルフ GTI カブリオレ」「ポロ ブルーGT」を初公開 「クロスクーペ」のTDI仕様、「up!」のバリエーションモデルもお目見え |
フォルクスワーゲンがジュネーブモーターショーで初公開したモデルは、オープンモデルでは初のGTIとなる「ゴルフ GTI カブリオレ」や、GTの名を冠しながら環境性能にも優れる「ポロ ブルーGT」、フォルクスワーゲンのスポーティモデルにのみ名づけられる“Rライン”の「ザ・ビートル Rライン」と「パサート Rライン」。
そのほかにも、昨年のフランクフルトショーで市販モデルを公開した都市向けサブコンパクト「up!」の派生モデルが登場。up!は3ドア、5ドアモデルがあり、フランクフルトショーでもユーザーがさまざまな楽しみ方をできるよう、多数のモデルが用意された。そして今回のジュネーブショーでは、「スイスup!」「X up!」「エコup!」「カーゴup!」「ウインターup!」の5台を展示。Rの称号を与えたスポーツモデルから環境性能に優れたモデル、さらにコンパクトカーまで幅広いモデルがワールドプレミアとなった。
また、欧州では初登場となったのが、クーペフォルムとSUVを融合させた「クロスクーペ」とザ・ビートルをEV化した「E-Bugster」。どちらもコンセプトカーではあるが、市販車に近い仕上がりとなっているので、近い将来に市場に導入されることが予想される。
ワールドプレミアを行った「ゴルフ GTI カブリオレ」 | プレスカンファレンスで登場する「ポロ ブルーGT」 |
ワールドプレミアとなった車両と彩るパフォーマー達 |
こちらは都市向けサブコンパクト「up!」の派生モデルの1つで、スイスの国旗やナショナルカラーを用いた「スイスup!」 | ||
アクティブな使用を想定した「x up!」 | ||
もっとも環境性能に優れた「エコup!」 |
セカンドシートをラゲッジスペースに使った「カーゴup!」 |
「x up!」をベースにした「ウインターup!」 |
ゴルフカブリオレに初めて導入されるGTIモデルは、エクステリアを専用デザインのバンパーなどでスポーツルックに仕上げられてた。搭載エンジンは2リッター直列4気筒DOHC直噴ターボエンジンで、ガソリン仕様。最高出力210PS、最大トルク280Nm/1700rpm。最高時は237km/hで、0-100km加速は7.3秒。これだけの俊足を備えつつ、使用燃料は7.6L/100kmと優良な値をマークする。組み合わせるトランスミッションは、6速DSGまたは6速MT。
電子制御としては、ゴルフGTIにも採用されているESPとEDS(エレクトロニック・ディファレンシャルロック・システム)を統合して制御するXDSが組み込まれる。発売は今夏を予定している。
ゴルフ GTI カブリオレは30km/h以下なら走行中でも開閉可能なソフトトップを採用。開閉時間は開くのに9.5秒、閉じるのに11秒としている |
ダイナミックなハンドリングと効率的なエンジンを併せ持った「ポロ ブルーGT」。
グレードとしてはポロGTIとポロ1.2TSIの間を埋めるポジションになる。1.4リッター TSIエンジンの最高出力は140PSで、トップスピードは210km/h、0-100km/h加速を7.9秒としている。
また、同社初の気筒休止システム「ACT(アクティブシリンダーマネジメント)」を採用しており、低中速での走行時には第2、3シリンダーを気筒休止させることが可能で、省燃費性にも優れる。もっとも効率的な50km/hを3速もしくは4速で走る状況では、1L/100kmの走行も可能としている。
エクステリアはGTモデルならではのスポーティなデザインに仕上げており、専用のフロントバンパー、リアディフューザー、15mm下げられたサイドステップなどを装着する。
気筒休止システム「ACT」と直列4気筒1.4リッターTSIエンジンを搭載したポロ ブルーGT |
ザ・ビートルのもっともスポーツなモデルとなるRライン。エンジンは160PSの1.4TSIと200PSの2.0TSIの2タイプが用意される。エクステリアは、フロントからリアにかけてすべてを専用のスポーツルックに変更。フェンダーにはRラインのロゴが入る。タイヤサイズは標準で235/45 R18だが、オプションで19インチも選択できる。
ザ・ビートル Rライン |
デトロイトショーで公開されたザ・ビートルをベースにEV化した「E-Bugster」。ルーフは低くチョップド化され、室内も2シーター仕様になっている。モーター出力は85KWで、0-60マイル加速は10.9秒のスペックを持つ。バッテリー容量は28.3kwhで、航続可能距離は「少なくとも110マイル」と発表されている。
E-Bugster |
東京モーターショーで初公開されたSUVのルックスとクーペボディを組み合わせた「クロスクーペ」。初公開の時点では、パワートレーンがガソリンとプラグインハイブリッドのセットとなっていたが、今回は直噴ディーゼルターボのTDIとセットすることで、より効率的な燃費特性を得ている。
SUVタイプながら欧州基準で1.8L/100kmという燃費をマーク。これだけ環境性能の高いモデルだが、アクセルを踏み込めばトップスピードは220km/hまで到達する。2つのモーターとガソリンエンジンの統合した最高出力は306PS、最大トルクは700Nm。120km/h以下なら電気だけのEV走行も可能と言い、その際の航続可能距離は45kmとしている。
TDIエンジンに2つの電気モーター、6速DSGを組み合わせたクロスクーペ。ボディーサイズは4357×1868×1523mm(全長×全幅×全高)、ホイールベース2630mm |
http://car.watch.impress.co.jp/backno/event_repo/index_c270s1407.html
(真鍋裕行)
2012年 3月 13日