東京モーターショー2015

2016年春、軽自動車市場にプレミアムタイヤを投入するブリヂストン

日本の自動車販売の4割以上を占める軽を重視

2015年10月30日~11月8日一般公開

ソーラーカーなどが展示されているブリヂストンブース

 東京モーターショー プレスデー2日目となる10月29日は、タイヤメーカー、電装メーカーなどクルマにかかわる製品を製造・販売している会社のプレスカンファレンスが主に行われた。

 ブリヂストンは、プレスカンファレンスで登壇したブリヂストンタイヤジャパン 代表取締役社長 清水実氏が、現在の市販タイヤを取り巻く状況を説明。メーカーに納入する新車装着タイヤ(OEタイヤ)に求められる性能が多方面で向上した結果、市販タイヤにはさらなる魅力が必要になっているという。

 ブリヂストンは、市販タイヤとして、燃費性能に特に優れた「ECOPIA(エコピア)」、静粛性能に特に優れた「REGNO(レグノ)」、スポーツ性能に特に優れた「POTENZA(ポテンザ)」をラインアップ。それぞれのタイヤの性能を理解してもらい、タイヤの性能を落とさないよう市販タイヤを選んでもらうために、綾瀬はるかさんによる「タイヤは、『ちゃんと買い』しよう。」キャンペーンを実施。「ちゃんと買い」を訴求し、OEタイヤから3つのブランドのタイヤへ買い換えてもらう施策を行なっている。

 清水社長によると、2015年に発売したレグノでは、とくにコンパクトカーでの売上が伸張。コンパクトカーサイズの売上は2.5倍になっているという。

 ブリヂストンとしては、コンパクトカーに加え、日本の自動車市場の40%以上の販売を占めるに至った軽自動車にも注目。様々な車種が発売されている軽自動車向けに「プレミアム商品を投入」するとした。

ブリヂストンタイヤジャパン 代表取締役社長 清水実氏
東京モーターショーに展示されている多くのコンセプトカーに、ブリヂストンタイヤが装着されているという
標準装着タイヤに求められる機能が増えてきている
ブリヂストンの標準装着用タイヤであるエコピア。自動車メーカーの要求する多様な性能を満たしている
ブリヂストン市販タイヤのラインアップ。明確な性能の違いが求められている
「ちゃんと買い」を訴求
タイヤの価値を伝達することが大切
2015年に発売したレグノは好調なセールスを記録。特にコンパクトカーでの装着率が向上
2016年軽自動車市場にプレミアム商品を投入

 一般にタイヤの開発はエアボリュームが小さくなればなるほど難しくなり、清水社長も「軽自動車のタイヤは(普通車の)1.2倍回る」と発言。その中でプレミアムな性能を出そうとするとなると、普通車用タイヤ以上の技術開発が必要となる。タイヤ新製品の発売時期は、スタッドレスタイヤからの履き替え時期が始まる2月が多く、2016年春には新製品を知ることができるだろう。

 続いて登壇した、ブリヂストン 執行役員 中央研究担当 森田浩一氏は、ブリヂストンが手掛ける様々なゴム製品を紹介。水素自動車に高圧水素を送り込む高耐圧ホースや、クルマのIoT(Internet of Things:もののインターネット)を実現するタイヤ内設置素子を例に挙げ、ブリヂストンの目指す方向を示すとともに、同社の開発・生産拠点である東京工場(東京都小平市)地域を再構築するプランを紹介した。

ブリヂストン 執行役員 中央研究担当 森田浩一氏
先進テクノロジーを支えるブリヂストン製品を紹介
IoT時代へ向けたブリヂストン製品
小平市の開発・生産拠点を再構築する
製品ラインアップやタイヤ装着車などが展示されるブリヂストンブース

編集部:谷川 潔

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