2017 デトロイトショー
インフィニティ、可変圧縮比エンジン「VCターボ」搭載の「QX50コンセプト」世界初公開
インフィニティの“次世代中型プレミアムSUVのビジョン”を示す
2017年1月12日 06:45
- 2017年1月9日(現地時間)発表
インフィニティ(日産自動車)は1月9日(現地時間)、米国 デトロイトで開催されている「デトロイトショー」でインフィニティの次世代中型プレミアムSUVのビジョンを示すコンセプトカー「QX50コンセプト」を世界初公開した。
記者発表会ではインフィニティ・モーターのローランド・クルーガー社長が登壇し、開口一番、「2016年はインフィニティにとって印象の残る年になった」と伝えた。まず、インフィニティのグローバルでの販売台数が、マイルストーンとして設定していたという23万台を突破したほか、あらゆる部門で新記録を達成したと解説。2016年に市場投入したニューモデルも好調で、「Q60」は最初の3カ月で同じカテゴリーに属するすべての競合モデルが記録してきた数字を塗り替えるほどの勢いを見せたことに続けて、「QX30」も北米を中心に世界中で大いに受け入れられたと語る。
顧客がSUVを好む傾向にあるのは、日産と同じくインフィニティにおいても顕著であり、将来的には現状と逆転して販売比率が60:40となり、SUVがセダンよりも多くなると見込んでいる。そのため、インフィニティブランドとしてのSUVラインアップの充実は優先すべき課題と考えていると述べた。そして、その流れを受けて今回のショーに出展されたのが、インフィニティの次世代中型プレミアムSUVのビジョンを示す「QX50コンセプト」であるとコメントした。
インフィニティでは自動運転のような先進技術を採り入れつつも、運転する楽しみを損なわないクルマづくりを重視している。先進技術によってドライバーの安全性や効率はもちろん向上するが、それは日産にとっての大きなテーマである「ゼロ・エミッション」や「ゼロ・フェタリティ」にも繋がるものであり、今後もそれらを追求していく一方で、あくまでインフィニティではドライバー中心であることを忘れないということを強調した。
また、先進技術として今後の目玉の1つになっていくと予想される、世界初の「量産可能な可変圧縮比ターボエンジン」について触れた。これは燃焼効率を高めながらも、パフォーマンスが必要なときにいつでも引き出すことができる画期的なエンジンであり、QX50コンセプトが市販化される際に搭載されることは確実であることをうかがわせた。これは、必要なときに必要なプロダクトを的確に顧客に提供するという、日産が掲げる大原則にも準じるものであるとしている。
デザインについては、これまでインフィニティが培ってきたヘリテージを大切にしながらも、常に前へ前へと進んでいくことを念頭に「止まっているときも、今にも走り出しそうなデザインをこのQX50コンセプトでも目指した」とのこと。実際にも見てのとおり、エレガントでありながらアグレッシブで、どこから見てもインフィニティのモデルであることが一目瞭然という、非常に印象的なスタイリングを見せている。なお、デザインの詳細については後日、インフィニティ デザイン担当のアルフォンソCVPによる解説をお届けする予定だ。