オート上海2017

【オート上海2017】独アウディ、EVコンセプト「e-tron スポーツバック コンセプト」公開。市販モデルは2019年に投入

航続距離500km以上、0-100km/h加速4.5秒

2017年4月19日~28日(現地時間) 開催

EV(電気自動車)のコンセプトモデル「e-tron スポーツバック コンセプト」

 独アウディは4月18日(現地時間)、「The 17th Shanghai International Automobile Industry Exhibition」(オート上海2017。プレスデー:4月19日~20日、一般公開日:4月21日~28日)でEV(電気自動車)のコンセプトモデル「e-tron スポーツバック コンセプト」を公開すると発表した。同コンセプトモデルベースの市販モデルを2019年に投入することが予告されている。

 4ドアグランツーリスモのデザインスタディモデルとなるe-tron スポーツバック コンセプトは、4900×1980×1530mm(全長×全幅×全高)、ホイールベース2930mmとA7に迫る体躯を備える。

 駆動システムに「将来アウディが電気自動車の生産モデルに採用を予定している構成をそのまま搭載」したとし、フロントアクスルに1つ、リヤアクスルに2つの電気モーターをそれぞれ設置して4輪を駆動する。320kW(ブーストモードでは370kW)の出力を発生し、0-100km/h加速は4.5秒。バッテリー容量は95kWhで、500kmを超える航続距離(NEDC)を可能にするという。

 水冷式のリチウムイオンバッテリーは、前後アクスルの中間、パッセンジャーコンパートメントの床下に配置。この搭載方法を採用することでクルマの重心を下げるとともに、前後アクスルの重量配分もフロント52:リア48と最適化することが可能になっている。

 エクステリアでは、幅広く水平の開口部が設けられた八角形のシングルフレームグリルが設置されるほか、ボディから大きく張り出して上端が水平にカットされたホイールアーチの造形により、クワトロであることを誇示している。また、サイドミラーは廃止され、代わりに小さなカメラがボディの両側に装着されており、同システムは生産モデルへの採用を予定しているものと基本的に同一のものになるという。

 今回のe-tron スポーツバック コンセプトについて、AUDI AGセールス&マーケティング担当取締役であるディエトマー・フォッゲンライター氏は、「ここ上海でe-tron スポーツバック コンセプトを初公開したことには意味があります。なぜなら中国は、電気自動車に関して世界をリードする市場であるからです。それは販売面はもちろんのこと、インフラ整備や行政による補助の面でも当てはまります。この国にはすでに約15万の充電ステーションが存在し、2017年末までにはさらに10万カ所が増設される予定です。そうした急激な成長に我々も対応しようとしており、今後5年以内に中国で、e-tronモデルを5機種発売する方針です。そのなかにはe-tron スポーツバック コンセプトのような、500kmを超える航続を可能にした純粋なバッテリー式電気自動車も含まれています」とコメントしている。

編集部:小林 隆