GTC 2016
GPUの能力で雪道走行可能な自動運転車“Snowtonomy”を開発するフォード
(2016/4/9 14:59)
- 2016年4月4日~7日(現地時間) 開催
- San Jose McEnery Convention Center
NVIDIAが主催するGPUソフトウェア開発者向け会議「GPU Technology Conference 2016」(以下、GTC 2016)には、さまざまなセッションが用意されており、その中には自動車メーカーによるセッションも存在する。
本記事で紹介するのは、フォードが開発する自動運転車“Snowtonomy”になる。フォードによると、米国では多くの人が雪道を運転する機会があるという。“Snowtonomy”では雪道の自動運転を目的とし、3Dマップを使うことで位置を特定、GPUによってリアルタイム演算をしている。
フォードの自動運転車は、Velodyne製の全方位LiDARを4基搭載するほかGPSやイメージングユニットによって周囲の3Dマップを生成。これらと道路地図を比較することで位置を割り出すほか、画像の混合ガウス演算によってその画像の特徴を把握し、天候要因などに対応している。
この画像の混合ガウス演算に必要な計算量が多く、GPUによってのスピードアップが図れる。1個のCPUの演算能力を1とした場合、2個では2.1倍、ダウンサンプルしたものを持ちいたCPU 2個では16倍となるが、GPUを用いることで70.5倍の処理を実現。これによってリアルタイム演算を実施しているとした。
なお、フォードは雪道による自動運転のテスト映像を公開している。これを見ることでどのような3Dマップが生成されているのか、どのような動きをするのかを理解することができるだろう。