イベントレポート
「ジャパンモビリティショー2025」、自工会 片山正則会長と瑶子女王殿下のスイッチオンで正式スタート
2025年10月30日 16:41
- 2025年10月31日~11月9日 開催(一般公開日)
JAMA(日本自動車工業会)は10月30日、「ジャパンモビリティショー 2025」(プレスデー:10月29日~30日/一般公開日:10月31日~11月9日)の会場において同ショーの開幕を記念する「オープニングスイッチオンセレモニー」を開催。瑶子女王殿下によるお言葉とともに、自工会 片山正則会長が主催者あいさつを行なった。
「ジャパンモビリティショー」は自動車産業の枠を超え、IT・通信・エレクトロニクス産業など多くの産業を巻き込み「豊かで夢のあるモビリティ社会の構築」を目指すイベント。今回は「モビリティ関連部門」も新設され、過去最多となる合計500社以上の企業・団体が参加する。「みんながワクワクし、一緒に考え、未来を創り上げていく」という想いを込め、「ワクワクする未来を、探しに行こう!」を開催コンセプトに実施される。
オープニングスイッチオンセレモニーであいさつを行なった片山会長は、東京モーターショーから生まれ変わったジャパンモビリティショーが第2回目を迎えたとし、このイベントを単なる展示会ではなく、未来のモビリティ社会をともに創造する「共創の場」と位置づけていると強調。「未来はみんなでつくるもの」という確信のもと、自動車産業の枠を超えてスタートアップ企業や行政、次世代を担う若い世代が協力することの重要性を訴えた。
また、「自工会ビジョン2035」についても言及し、移動の制約から人々が解放され、誰もが安心・安全・快適に心躍る体験ができる未来の実現を目指していると述べた。その実現にはクルマそのものだけでなく、エネルギーインフラ、強靭なサプライチェーン、そして新しい付加価値が不可欠であると強調。また、物流の2024年問題、カーボンニュートラル実現に向けた電動車の普及と社会基盤整備、国産電池・半導体の開発など、自工会が掲げる7つの課題に取り組む決意を表明した。
本稿ではセレモニーで登壇した片山会長、瑶子女王殿下のコメントを以下に記す。
自工会 片山正則会長
ジャパンモビリティショー2025開幕にあたりまして、主催者を代表いたしまして、ごあいさつを申し上げます。本日は、本ショーの総裁であられます瑶子女王殿下のご臨席を仰ぎ、また、ご来賓といたしまして、各界の代表の皆さまをお迎えできましたこと、この上なく光栄に存じます。
2023年、東京モーターショーからジャパンモビリティショーへと生まれ変わったこの祭典も、今回で第2回目を迎えることができました。私たちはこのイベントを完成された製品をご覧いただく単なる展示会ではなく、皆さまとともに未来のモビリティ社会を作り上げていく共創の場であると位置づけております。これから会場を進むさまざまなプレイヤーや多くのご来場の皆さまの熱気と笑顔を私も楽しみにしております。
私たちがこのジャパンモビリティショーの根幹に据えている想いは、未来はみんなでつくるものという確信でございます。1つのニーズ、1つの企業だけでは社会を大きく変え、前に進めることはできません。自動車産業の枠を超え、意欲あふれるスタートアップ、新たな価値を創造する異業種の皆さま、社会基盤を支える行政、そして何よりも次世代を担う若い世代が多様な力が混じり合い、知恵を出し合う共創こそが、これからのモビリティ社会に革新をもたらす唯一の道だと考えております。
これまで新たな出会いを生み、ビジネスやアイデアの種を育てていくことや、本気で未来をともに作ってくださる仲間作りを、ここから始めていきたいと思っております。私たちがこれまでにモビリティ産業の拡張を訴え、このショーを開催するのは移動が単なる手段ではなく、1人ひとりの可能性を広げ、日々の暮らしに豊かさとわくわくをもたらす社会を実現したいからです。私たちが掲げる自工会ビジョン2035が描くのは、移動の制約から人々が解放され、誰もが安心・安全・快適に心躍る体験ができる未来でございます。
その実現には、クルマそのものはもちろん、それを支えるエネルギーインフラ、強靭なサプライチェーン、そして何よりもユーザー体験を根本から変える新しい付加価値が不可欠でございます。このジャパンモビリティショーは、私たちが描く未来の姿を絵空事ではなく実態として提示し、社会全体で希望を共有する場にしたいと考えております。
もちろん、私たちは夢を語るだけではございません。未来への道のりは、解決すべき多くの課題がございます。物流の2024年問題、カーボンニュートラル実現に向けた電動車の普及と社会基盤整備、そして日本の競争力の源泉である国産電池・半導体の開発など、自工会が掲げる7つの課題は私たちが社会に対して果たすべき約束でもあります。そして、避けては通れない挑戦です。
私たちは自動車産業で働く550万人の仲間と、新たな仲間とともに産業全体の競争力を高め、社会課題の解決に正面から向き合っていきたいと考えております。その覚悟を本日、改めて皆さまにお示ししたいと思います。私たちが皆さまにお見せしたいのは華やかな演出ではございません。未来に向けた着実で力強い実態としての進化です。
そのために、ジャパンモビリティショーを数日間のイベントで終わらせるのではなく、中長期を通じて共創の取り組みを続け、モビリティ産業の発展に貢献し続けるプラットフォームへと進化させてまいりたいと思います。
未来は待つものではなく、自らの手で作り出し、一緒に創造していくものです。明るい未来への意志が集う、そんな場にしていきたいと思っております。その先頭に立つ覚悟を持って、私たちはこのジャパンモビリティショーを通じて進化し、これからも開催を続けてまいりたいと考えております。
皆さま、どうぞこの2週間の会期中、未来の可能性を五感で感じていただき、また語り合い、つながり、新しい未来を創る仲間になっていただければと存じます。ジャパンモビリティショー2025が、皆さまにとってすばらしい発見と出会いの場になることを心から願っております。
一緒にわくわくする未来を探しに行きましょう。ご清聴ありがとうございました。
瑶子女王殿下
ただいまご紹介いただきました、ジャパンモビリティショーの総裁をしております瑶子でございます。
今回は片山会長が初めて自工会会長としてごあいさつということで、今まで皆さま、豊田章男節を聞いてこられた方々ですから、私もそうですけれども、この2025年が始まるというときに、章男節は章男節、(片山)会長にせっかくいすゞとして(会長に)なられたのですから、片山さんらしくごあいさつをしていただきたい。それは私もともにしっかりと自分たちらしいあいさつをしてまいりましょうと申し上げて今日に至ります。
片山会長がお話になる内容は存じ上げておりませんでしたので、すごくいっぱいお話になって真面目らしさがしっかりと出ていてよかったなと思いますし、逆に私がこれはどうしたものかなと思いながら、こんなに完璧にされて私は笑いの方にいった方がいいのかなと思ったり、私は会長のように真面目ではないので、皆さまに笑っていただける方が良いのかなと思っております。
近年ずっとクルマ離れですとか、もちろん自動運転など新しいものも出てきておりますけれども、若い人たちが乗ってくれない。カーシェアリングであるとか、やはりLUUPといった簡単に手にできるものを皆さんしがちですけれども、やはり自動車、皆さまが乗れるものをしっかりと家族、そして個人、好きな人たちが乗れるものを大事にしていただきたいと私は思っております。
今自分が運転しているかと言われれば、運転できていない状態ではありますけれども、自分のパーソナルスペースとしても、自動車というのは大事なものなのではないかなと思います。もちろん、近年事故もありますし危ないところはございますけれども、やはり皆さま、各社はそれぞれ安心・安全なものをお作りになっていると思いますし、それを自信にして、今後も開発を含めやっていただけたらなと思います。
皆さんの会社がそれぞれ自分たちのいいところを伸ばし、そしてそれを乗ってくださる皆さま方に伝えていく、発信していく。そして日本だけではなく海外の方々にもしっかりと日本の良さを分かっていただけるように、私も発信してまいりたいと思っておりますし、数年前からモータースポーツの方にもお話をいただいて足を運ばせてはいただいてはいるのですが、速いクルマ、そしてスーパーカー、ハイパーカーといろいろなものがありますけれども、それぞれの良さが出ているんだと思います。日本の技術が大切なものであるということをしっかりと世界中の皆さんに伝えて、日本というのはすばらしいんだと、いろいろな細かい技術から何から何までできるんだということを、しっかりと伝えて海外の方にも負けないような姿で、礼儀正しくやっていただけたらと思っております。
これからは自動車工業会を含め、さまざまな会社の皆さまたちの活気があふれ、笑顔があふれ、やる気が増え、そしてその片山会長のおっしゃった仲間、もちろん会社としてはライバル同士になるかもしれませんけれども、売り上げとかは関係なく、皆さま同じ思いで今後も過ごしていただけたらなと思います。
このモビリティショーが会期中すばらしいものになり、多くの方々に来ていただく。そしてそれが今年発信していくものとして、スタートとなればいいなと思っております。この情報社会ですので、これから見るであろうクルマたちが前日に情報が流れ、見えてしまった部分はあるんですけれども、やはり写真と実物は違うと思いますので、今後楽しみにまいりながら片山会長とともにブースをまわってまいりたいと思います。





