イベントレポート

BYD、新型EVトラック「T35」世界初公開 架装費込み800万円前後で2026年春ごろ発売予定

2025年10月29日~11月9日 開催
2026年春ごろ発売で、価格は800万円前後で架装費込み

 ジャパンモビリティショー2025(プレスデー:10月29日~30日/一般公開日:10月31日~11月9日)が東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催されている。

 BYD Japan Groupは乗用車のほかに別に商用車ブースをもうけ、2026年発売予定のEVトラック「T35(ティー サンゴー)」を公開。プレスカンファレンスでは、架装費込みで800万円前後という価格も発表された。

2026年発売予定のEVトラック「T35」のアルミバン

関西・大阪万博でBYDのバスが活躍、さらに日本社会に貢献するためトラックを導入

BYDのプレスカンファレンスに登壇した商用車を担当するBYD JAPAN 株式会社 執行役員副社長 石井澄人氏

 乗用車と商用車、まとめて行なわれたBYDのプレスカンファレンスでは、商用車を担当するBYD JAPAN 株式会社 執行役員副社長 石井澄人氏が説明。日本で電気バスを導入してから10年で、累計販売数は500台。今年開催された関西・大阪万博でも関西大手バス会社6社で33台が導入され、無事に運行ができたという。

関西・大阪万博で運行されたBYDのバス

 そして、石井氏は「この貴重な経験と実績は私たちにとって大きな励み。BYDの電気バスは小型のJ6、中型のJ7、そして大型のK8の3モデルがあるが、本日、BYD商用車部門はこれからの日本社会にさらに貢献できる新しいモデルを発表します」と宣言、電気トラックのT35シリーズを紹介した。

BYDのバスのラインナップ、小型のJ6、中型のJ7、大型のK8
小型バスのJ6は内装を移動オフィスとして提案

小型電気トラックT35は、4ナンバーに収まるサイズ

 T35は小型の電気トラックで、アルミバンとフラットな荷台だけの平ボディの2モデルを設定した。積載量として1t程度確保し、1回の充電で200kmほど走行可能。車両総重量を3.5tに抑えたことで現在の普通免許でも運転でき、平ボディタイプでは4ナンバーに収まる車両サイズとした。

公開された2026年発売予定のEVトラック「T35(ティー サンゴー)」
T35の装備
T35は普通充電と急速充電のコネクターを搭載、車両側から電気を供給できるV2Hに対応

 装備として高度運転支援システム、シートベンチレーション、シートヒーター、12.8インチディスプレイ、12.8インチの大型モニターを装備、働くドライバーの安全性、快適性を最優先に考えたという。

スマートトラックと呼ぶ

 また、外部給電できるV2Hや手軽に100Vを取り出せるV2Lに対応。車両のソフトウェアをスマートフォンのようにアップデートできるOTAに対応した。

 価格は架装費込みで800万円前後で検討中で、発売は2026年春ごろ。BYDでは数少ない小型電気トラックのセグメントで新しいユーザーや新しいマーケットを開拓していくという。

 今回の展示ではその新たな可能性として、T35に移動サウナを搭載してV2Lでサウナに給電する「どこでも整うクルマ」も参考出品。電気トラックの可能性を示した。

電気トラックでの提案、荷台にサウナ室を積んでしまう
小型電気トラック「T35」パンタイプ
T35のキャブ
T35のライトまわり
T35のアルミバンタイプのスペック
パワートレインの技術紹介、セルとシャシーを一体化したCTC構造
インホイールアクスル

バスは小型、中型、大型をそれぞれ展示、小型は移動オフィスを提案

 商用車部門では、すでに販売しているバスを小型のJ6、中型のJ7、大型のK8の3台を展示、なかでもJ6については路線バス以外の提案として移動オフィス車に仕立てたJ6を展示した。

小型電気バスのJ6。今回は移動オフィスのコンセプトモデル
室内では、少し狭いオフィス空間のようになった
小型電気バスのJ6
小型電気バスのJ6
小型電気バスのJ6

 石井氏は「例えば移動オフィス、工事現場などの休憩室、趣味での利用も提案。好みに合わせた仕立ても可能」とし「炎天下でも日本のどこにあっても、エンジン音を排出ガスを気に任せず快適にご利用いただける」とJ6の活用法を提案した。

BYDの中型バスJ7
中型バスJ7
中型バスJ7
中型バスJ7
中型バスJ7
中型バスJ7
中型バスJ7
中型バスJ7
中型バスJ7
中型バスJ7
大型バスK8
大型バスK8
大型バスK8
大型バスK8
大型バスK8
大型バスK8
大型バスK8
大型バスK8
大型バスK8
正田拓也