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ポルシェ、ミッドシップクーペの新型「718 ケイマン」を日本初公開

ポルシェ ジャパンの新しい企業ミッションと3つの約束を披露

2016年7月1日 公開

619万円~865万4000円

718 ケイマン

 ポルシェ ジャパンは7月1日、同社の企業ミッションを発表する「ポルシェ ジャパン キーノート 2016」のなかで、ミッドシップクーペ「718 ケイマン」を日本初公開した。モデルラインアップは718 ケイマン、718 ケイマン Sの2モデルを用意し、価格は619万円~865万4000円。

 718 ケイマンは、従来モデルとなる「ケイマン」に搭載されていた水平対向6気筒エンジンから変更され、水平対向4気筒ターボエンジンを搭載。最高出力は「718ボクスター」と共通となり、これまでボクスターの上位モデルとして設定されていた価格も見直された。

 ボディサイズは、4379×1801×1286mm(全長×全幅×全高、718 ケイマン Sの全高は1284mm)、ホイールベースは2475mm。

 スペックは、718 ケイマンが水平対向4気筒 2リッターターボエンジンを搭載して、最高出力220kW(300PS)、最大トルクは先代モデル比で90Nmアップの380Nm/1950rpm-4500rpmを発生する。上級モデルの718 ケイマン Sでは、水平対向4気筒 2.5リッターターボエンジンを搭載して、最高出力は257kW(350PS)、最大トルクは先代モデル比50Nmアップの420Nm/1900rpm-4500rpmを発生する。それぞれ、6速MTまたは7速PDKを設定する。

 パフォーマンスでは、718 ケイマンが0-100km/h加速で4.7秒、最高速は275km/h。ケイマン Sでは0-100km/h加速で4.2秒。最高速は285km/hに達する(いずれもPDK仕様、オプションのスポーツクロノパッケージ装着車)。

 718 ケイマンを披露したポルシェ ジャパン代表取締役社長の七五三木敏幸氏は「(ポルシェでは)“ライトサイジング”と称して、ガソリンエンジンにはターボを組み合わせて、よりパワーを出しつつも燃料消費を抑える技術を投入していきます。我々は走る喜びを維持しつつ現代的な燃費のエンジンを開発しており、第1弾の新型911に続き、718 ボクスターと718 ケイマンモデルはその第2弾」と、同モデルの特徴を示した。

 なお、718 ケイマンと718 ケイマン Sの予約受注は4月28日より開始されており、2017年モデルの左ハンドル車についての予約受注は6月1日~6月30日の期間限定であった。

718 ケイマン
センター2本出しのマフラー
「718」のモデル名が示される
リアの収納スペース
フロントの収納スペース
フロントタイヤ
リアタイヤ
インテリアではエアベントを含めたダッシュパネル上部が新しくなり、ポルシェ・コミュニケーションマネージメントシステム(PCM)を標準装備する

将来的なEVスポーツカー「ミッション E」の日本導入など、ポルシェ ジャパンの企業ミッションを披露

ポルシェ ジャパン代表取締役社長の七五三木敏幸氏

 一方、ポルシェ ジャパンの新しい企業ミッションを発表するキーノートのなかで、七五三木氏は「ポルシェ ジャパンは1995年の設立からちょうど20年の節目を迎えました。このたび虎ノ門ヒルズに拠点を移し新たなスタートをします。これを期にポルシェ ジャパンが描く未来像、それに向けたミッション、そして日本の皆さまへ3つの約束をお話したい」と挨拶。

 そして、同社の企業ミッションとして「私たちは、お客様の期待を超えた“歓び”を提供するため、ポルシェブランドへの情熱と革新性をもって、勇敢に挑戦し続けます」という言葉を披露。七五三木氏は「現在取り扱う5つのプロダクトラインを通じて、私達がお客様に何を伝えていきたいのかを明確にした言葉」と説明した。

 そして、新たな企業ミッションを達成するための3つの約束を、続く話の中で示した。

 まず、七五三木氏は「ポルシェ ジャパンは企業体として日本の経済や社会に貢献していきたい」と話し「魅力的なポルシェを提供し続けることで、日本の消費を刺激します」と、1つ目の約束を示した。

 また、2つ目の約束として、環境保護に向けた「クラシックポルシェの継続的メンテナンス」「PHEVのさらなる拡大」「ゼロ・エミッションスポーツカーの導入」という3つの施策を紹介。

 これまで生産したポルシェ車に向けたサポート体制を継続する「クラシックポルシェの継続的メンテナンス」について、七五三木氏は「クルマを使い捨てにするのではなく大切に乗り続けていく、これが環境保全への取り組みの1つの回答。ポルシェが生産したクルマのうち実に70%が今も世界の道路で走っている。この数字だけでも胸をはれることと考えています」と話した。

 加えて「ポルシェを大切に乗り続けていこうという皆さまの意思を絶やすことなく、ポルシェジャパンはポルシェの財産であるブランドとヘリテージを大切に守るため、今後もメンテナンスとパーツ供給のサポートを継続していきます」との考えを示した。

 続けて、七五三木氏は「プラグインハイブリッドの継続的な供給と拡大、パナメーラとカイエンの2つのモデルで、環境配慮とポルシェらしいスポーツドライビングの両立を日本の皆さまへ提供してまいります。これらのモデルは本年も戦略モデルと位置づけてポルシェの全新車販売の10%を販売していきたい」と話し、さらに「ピュアEVスポーツカーの『ミッションE』を近い将来日本に導入いたします。ポルシェが提供するスポーツカーを運転する楽しみをこれからも提供し続けてまいります」と、今後導入予定のモデルについても語った。

 最後に、スポーツカーメーカーとしての役割として「スポーツドライビング体験の提供」「PCCJ/GT3 CC等の参加型モータースポーツへの継続的なサポート」という3つ目の約束を示し、七五三木氏は「本日お話したミッション、3つの約束により新たな時代を迎えるポルシェ ジャパンにご注目ください」と、キーノートを締めくくった。

ポルシェ ジャパンが掲げた企業ミッションを達成するための3つの約束を示したプレゼンテーション資料
ポルシェ ジャパンの新たな企業ミッションの発表に、ドイツ本社からDotlev von Platen氏も駆けつけて挨拶した
発表会場には「919ハイブリッド」を展示
本社のある虎ノ門ヒルズに718ボクスターを展示