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ソニー、新たな移動体験を提供するニューコンセプトカート「SC-1」を試作開発
3名乗車可能。窓の換わりに4K液晶モニターを配置
2017年10月24日 14:24
- 2017年10月24日 発表
ソニーは10月24日、新たな移動体験の提供を目的としたニューコンセプトカート「SC-1」を試作開発したと発表。また、9月より沖縄科学技術大学院大学(OIST)のキャンパスにおいて、SC-1の実証実験を開始したことを明らかにした。
今回、試作開発されたSC-1はAI×ロボティクスへの取り組みの一貫として試作開発された3名乗車が可能なカート。乗員の操作による運転に加え、クラウドを介して遠隔からの操作でも走行が可能という。
ボディサイズは3140×1310×1850mm(全長×全幅×全高)で、走行速度は0~19km/h。搭載機器として車内に49インチ 4K液晶モニターを1台、車外に55インチ 4K液晶モニターを4台搭載。イメージセンサーとして35mmフルサイズ Exmor CMOSセンサーを5台採用している。
イメージセンサーで周囲を捉えていることから、窓の換わりに高精細ディスプレイを配置。さまざまな映像を車両の周囲にいる人に対して映し出す。さらにイメージセンサーで得られた映像をAI(人工知能)で解析して、車両周囲にいる人の性別・年齢などの属性を判断して、最適な広告や情報を表示することなども可能という。
また、SC-1は同社が開発した融合現実感(Mixed Reality)技術を搭載。乗員がモニターで見る周囲の環境を捉えた映像に、さまざまなCGを重畳することで、従来の自動車やカートでは景色を見るだけであった車窓がエンタテイメント空間に変貌して、移動自体をより楽しめるようになるとしている。
OISTとの実証実験ではOIST Integrated Open Systems Unit(北野ユニット)との共同研究により、各種走行試験に加え、太陽光など自然エネルギーの利用も含めた電力利用や、走行時の消費電力の低減および最適化の考察などを行なうとしている。
なお、SC-1にはイメージセンサーとともに、超音波センサーと2次元ライダー(LIDAR:レーザー画像検出と測距)を搭載。ネットワーク接続されたクラウド側には走行情報が蓄積され、ディープラーニングで解析することで、最適な運行アシストに繋げるとともに、車両に搭載した複数のセンサーからの情報をエッジ・コンピューティングで判断し、安全な走行をサポートする。