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独ポルシェ、新型「911 GT3 RS」がニュルブルクリンク北コースで6分56秒4のラップタイムを記録
先代の911 GT3 RSのラップタイムを24秒短縮。オンボード映像と走行映像を公開
2018年4月23日 20:13
- 2018年4月20日(現地時間)発表
独ポルシェAGは4月20日(現地時間)、新型「911 GT3 RS」がドイツのニュルブルクリンクサーキット北コースにおいて“6分56秒4”のラップタイムを記録したと発表した。
2018年3月のジュネーブショーでワールドプレミアを迎えた911 GT3 RSは、モータースポーツ直系のシャシーを採用した公道走行に対応するGTスポーツカー。最高出力383kW(520PS)/9000rpmを発生する高回転型の水平対向6気筒の4.0リッター自然吸気エンジンを搭載し、0-100km/h加速は3.2秒、最高速は312km/hとなる。
4月16日(現地時間)に行なわれた911 GT3 RSでのタイムアタックは、ポルシェ ワークスドライバーのケヴィン・エストレ氏が、気温14℃、路面温度18℃のコンディションとなった11時40分にアタックを開始。“グリーンヘル”と呼ばれる世界で最も過酷なサーキットで、先代の911 GT3 RSのラップタイムを24秒短縮する“6分56秒4”のラップタイムを記録。「918 スパイダー」「911 GT2 RS」に続く7分を切るラップタイムを記録した3台目のポルシェの市販車となった。
なお、今回のタイムアタックはこれまでの慣習にならって、20.6kmのコースで計測し、タイヤはミシュラン「パイロット スポーツ カップ2」(フロント265/35 ZR20、リア325/30 ZR21)を装着。ポルシェの開発ドライバーであるラース・ケルン氏も、エストレ氏とともに911 GT3 RSのステアリングを握ってタイムアタックしたとのこと。
ポルシェのモータースポーツおよびGTカー担当副社長であるフランク=シュテッフェン・バリサー博士は「新しい911 GT3 RS以上に、レーシングカーに近いポルシェの市販モデルは存在しません。911 GT3 Rにも採用されている多くの革新的なアイデアが、トップレベルのモータースポーツから取り入れられています。これはポルシェGTモデルのフィロソフィーにおける典型ともいえます。最も高度なテクノロジーは人々を熱狂させるだけでなく、有効である必要があります。このような点を鑑みれば、ノルドシュライフェ以外で我々の思想を試す機会はないと思います」とコメント。
GTモデルラインの開発責任者であるアンドレアス・プロイニンガー氏は「2名のドライバーがそれぞれアタックした4周のラップタイムは全て7分を切り、全周回でのタイム差はわずか0コンマ数秒でした。これは単にGT3 RSがパワフルなだけでなく、極限におけるドライバビリティが優れていることの証明です。適度なエンジンパワーとともに全てのシステムが完璧に統合されていれば、非常にダイナミックなパフォーマンスを発揮することは可能です。ドライバーにとっては、数千にも及ぶ部品で構成される車両がまるで1つのパーツであるように感じることが重要です。これらこそがGT3 RSが最も優れている点なのです。今回、私が最も喜ばしかったのは、ラースとケヴィンがドライビングを楽しんでいたことです」とコメント。
エストレ氏は「私にとっても衝撃的だったのが、特に高速コーナーでのブレーキングでは911 GT3 RSがGT3 Rのようなレーシングカーと信じられないほど近いということです。公道仕様のスポーツカー向けに新しく開発されたタイヤも、大きく貢献しています。GT3 RSのエンジンも気に入りました。9000回転までしっかりとまわる6気筒エンジンのフィーリングは最高です。音も素晴らしくトルクも強大でした」とコメントしている。