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ホンダ、5人乗り仕様を追加した「ジェイド」マイチェン

ガソリン・ハイブリッド共にシフト制御の見直しで加速性能アップ

2018年5月18日 発売

239万8680円~308万8800円

マイナーチェンジを行なって5月18日に発売される「ジェイド」

 本田技研工業は、「ジェイド」をマイナーチェンジして5月18日に発売する。価格は239万8680円~308万8800円。

 今回のマイチェンでは、後席にベンチタイプの3人掛けシートを採用する5人乗り仕様を追加。装備を絞り込んで価格を抑えた新グレード「G」を追加するなど、ラインアップの見直しが行なわれている。

ボディサイズは4660×1775×1530mm(全長×全幅×全高。RSの全高は1540mm)でホイールベースは2670mm。車両重量は1430~1510kg
モデルエンジン変速機駆動方式価格JC08モード燃費
G Honda SENSING直列4気筒DOHC 1.5リッター直噴ターボCVT(7速モード付+パドルシフト)2WD(FF)2,398,680円18.0km/L
X Honda SENSING2,748,600円
RS Honda SENSING2,558,520円17.6km/L
HYBRID X Honda SENSING直列4気筒DOHC 1.5リッター直噴+スポーツハイブリッド i-DCD7速DCT3,088,800円24.2km/L
HYBRID RS Honda SENSING2,898,720円

 外観ではフロントグリルの意匠を変更。スポーツグレードとなる「RS」ではフロントグリル、LEDヘッドライト&LEDフォグランプなどに専用デザインを用意し、アルミホイールもこれまでの17インチから18インチに大径化してアグレッシブなテイストを強調している。

 ボディカラーには新色の「プレミアムクリスタルオレンジ・メタリック」をRS専用として設定し、「プラチナホワイト・パール」「プレミアムクリスタルレッド・メタリック」の2色を新採用。計7色をラインアップするほか、「クリスタルブラック・パール」以外のボディカラーは、G以外のグレードでルーフやドアミラーなどが黒の塗装になる「ブラックルーフ仕様」を選択することも可能になった。

全車でLEDヘッドライトを採用。RS(左)は内側をブラック塗装した専用デザインとなり、Xと共にインラインタイプのデザインを採用。G(右)はユニット内のランプ配置が異なっている
RS専用の新色「プレミアムクリスタルオレンジ・メタリック」
新採用の「プラチナホワイト・パール」
新採用の「プレミアムクリスタルレッド・メタリック」
「コバルトブルー・パール」
「モダンスティール・メタリック」
「スーパープラチナ・メタリック」
「クリスタルブラック・パール」
「プレミアムクリスタルオレンジ・メタリック&ブラックルーフ」
「プラチナホワイト・パール&ブラックルーフ」
「プレミアムクリスタルレッド・メタリック&ブラックルーフ」
「コバルトブルー・パール&ブラックルーフ」
「モダンスティール・メタリック&ブラックルーフ」
「スーパープラチナ・メタリック&ブラックルーフ」

 新たに追加した5人乗り仕様のリアシートでは、あえて前後スライドやチップアップなどのシートアレンジを備えず、クッションの厚さをしっかりと与えて座り心地を重視した「コンフォートシート」を採用。さらにシートバック中央には柔らかく幅広で両サイドに座る2人が同時に利用できる「大型アームレスト」を内蔵し、座面中央も前方に反転させてテーブルやカップホルダー、スマートフォンなどを入れておける収納ポケットとして利用できるようになっており、ロングドライブでも快適に過ごせる空間としている。

 このほかにインテリアでは、RSのフロントシートにパンチング加工を施したラックススェードを表皮に使い、サイドサポートをシートバックで6mm、座面で12mm高くしてホールド性を向上。インパネやドアトリムなどの加飾にはカーボン調パネルを採用してスポーティテイストを強調している。

 また、Xではセンターコンソールやドアのパワーウィンドウパネルなどの操作部分にピアノブラック加飾を使用。ブラックとアイボリーが用意されるインテリアカラーのそれぞれで、インパネに木目の美しさを生かしたオイルフィニッシュ調パネル、手入れがしやすい合皮のプライムスムースと通気性のいいメッシュ素材を組み合わせたコンビシートを設定して上質感を高め、洗練された室内空間を表現している。

 このほか、サードシートを備えない5人乗り仕様ではラゲッジスペース容量が440L(VDA法)となり、ゴルフバッグ4個、または中型スーツケース4個の搭載が可能。さらにフロアボードの下には23L分のアンダーボックスが用意されている。

RSはインパネ加飾にカーボン調パネルを使用。内装色は「ブラック×オレンジ」のみ。
RSのフロントシートはサイドサポートを高めてホールド性アップを実施。シートアレンジはシートバックが前方に倒れるだけに止め、クッションの厚さを確保して快適な座り心地を実現。ベンチスタイルのシート中央には内蔵式の「大型アームレスト」や反転式のテーブルなどを備え、使い勝手を高めている
5人乗り仕様のラゲッジスペース容量は440L(VDA法)。フロアボードの下に23L分のアンダーボックスも用意する
6人乗り仕様はこれまで同様、特徴的な2列目の「Vスライドキャプテンシート」を採用。サードシートはシートバックを前に倒し、後方のストラップを引っぱって床下格納するスタイル。シートバック後方にあるラゲッジボードを展開するとフラットなラゲッジスペースとなる
5人乗り仕様の収納イメージ。定員乗車時でも中型スーツケース4個、またはゴルフバッグ4個を収納可能で、6:4分割可倒のリアシートを前方に倒すことで多彩な使い方に対応する
RS Honda SENSINGのインテリア。内装色はブラック×オレンジ
X Honda SENSINGのインテリア。内装色はブラックで、加飾パネルはミモザ組木調
HYBRID X Honda SENSINGのインテリア。内装色はアイボリーで、加飾パネルはオーク木目調
G Honda SENSINGのインテリア。内装色はブラック

 パワートレーンについては基本的にこれまでと変わらず、2015年2月のデビュー時からラインアップされている直列4気筒DOHC 1.5リッター直噴エンジン+スポーツハイブリッド i-DCDと7速DCTの組み合わせと、2015年5月に追加された直列4気筒DOHC 1.5リッター直噴“VTECターボ”エンジンと7速モードとパドルシフトを備えるCVTの組み合わせという2種類。

 ハイブリッドではエンジンで最高出力96kW(131PS)/6600rpm、最大トルク155N・m(15.8kgf・m)/4600rpmを発生し、モーターで最高出力22kW(29.5PS)/1313-2000rpm、最大トルク160N・m(16.3kgf・m)/0-1313rpmを発生して、JC08モード燃費は24.2km/L。ターボでは最高出力110kW(150PS)/5500rpm、最大トルク203N・m(20.7kgf・m)/1600-5000rpmを発生。JC08モード燃費は17.6~18.0km/Lとなる。

 今回のマイチェンではシフト制御の見直しを実施しており、RS用のCVTでは発進や中間加速(40km/h)の際にこれまでより短い時間で車速が高まるよう制御を変更。さらに高速道路の合流などでアクセルを大きく踏み込んだ状況で「全開加速ステップアップシフト制御」を実施。これまでのCVTらしいフラットなエンジン回転の高まりから、ギヤ段があるかのように抑揚の付いたエンジン回転のアップダウンを演出して、伸び感のある加速制御に変更している。

 さらにRSのCVTでは、制動時に対応する「ブレーキ時ステップダウンシフト制御」を新採用。下り坂を走行しているときはDレンジのままでもブレーキペダルを踏むとSレンジ相当のエンジンブレーキが働いて効率的に減速可能になったほか、コーナーリング時のエンジン回転数と変速制御を最適化して、旋回終了後の立ち上がりで軽快に加速できる制御としている。

 スポーツハイブリッド i-DCDはギヤレシオの変更と駆動力制御の見直しを実施。アクセルONからのレスポンスを向上させて発進加速、中間加速(40km/h)で時間あたりの車速を高めたほか、発進時にアクセル操作してから実際に動き始めるまでに発生していたタイムラグを短縮している。

RSのCVTでは「ブレーキ時ステップダウンシフト制御」を新採用
パドルシフトはこれまでRS専用品だったが、全車標準装備に変更された

 このほかに走行面では、RSのタイヤ&ホイールをこれまでの17インチから18インチに大径化。これに合わせてダンパーにもRS専用セッティングが与えられ、コーナーリング時のしっかり感を高めつつタイヤの低扁平化による振動増加を抑制している。また、XのサスペンションはこれまでRS向けとして利用していたものをベースにチューニングを行ない、快適で上質感のある乗り心地を実現している。

 ブレーキはターボモデルでブレーキブースターの負圧を15%アップして、強くブレーキペダルを踏み込んだ時に高い制動力が発生するよう設定。ハイブリッドモデルでは電動サーボブレーキの設定を変更し、これまではターボモデルと比較して短いペダルストロークで大きなブレーキ力が発生して操作の加減が難しかったところから、ターボモデルと効き方をそろえるようにしてコントロール性を高めている。

 全車で標準装備する安全運転支援システムの「ホンダ センシング」では、走路外の歩行者を検知して回避方向にステアリングアシストを行なう「歩行者事故低減ステアリング」を新たに追加した。

リアサスペンションはダブルウィッシュボーン式。トーションバー式の前後スタビライザーを全車で標準装備する
ブレーキを使って旋回性能を高める「アジャイルハンドリングアシスト」はRS専用装備