東京オートサロン2015

ホンダ、モデューロと無限の両仕様にカスタムした新型ハイブリッド「ジェイド」

2輪/4輪の展示車両で“近未来テイスト”を演出するホンダブース

2015年1月9日~11日開催

「JADE Modulo AERO Special」

 本田技研工業は1月9日~11日に幕張メッセ(千葉県千葉市美浜区)で開催されている「東京オートサロン 2015 with NAPAC」の会場で、中ホール4~5にブースを展開。開幕前日に2月13日の発売を予告した新型6人乗りハイブリッド「JADE(ジェイド)」をベースに、モデューロと無限がそれぞれカスタマイズした車両をはじめ、2014年の12月22日に発売したばかりの新型軽自動車「N-BOX スラッシュ」のさまざまなカスタムモデル、SFアクション漫画「シドニアの騎士」とコラボレーションした新コンセプトの大型2輪車「NM4-02」など、同社の2輪/4輪製品を使って多彩なカスタマイズ案を一堂に提案した。

JADE Modulo AERO Special

「JADE Modulo AERO Special」

 ホンダの純正エアロカスタムブランドであるモデューロの製品を装着して展示されたジェイドのカスタマイズモデルの「JADE Modulo AERO Special」は、前後バンパーの下側に装着されるシャープな形状のロアスカートが参考出品である以外はすべて市販予定のパーツを採用。2月にデビューする新しいハイブリッドMPVがどのような1台であるかを予想しやすいモデルとなっており、開幕初日の早い時間帯から多くの来場者が集まっていた。実際にドアやリアハッチなどを自分で開けて車内の状況も確認できるようになっており、シートを動かしてみたり、近くに立っている車両解説員に質問するなどして多くの人がニューモデルについて確かめていた。

ヒンジドアを前後に持つ5ドアハッチバックスタイル。3列目シートを備えて6人乗りを実現していることが信じられないほどコンパクトでスマートなルックスだ
ボディーカラーはホワイトオーキッド・パール。リアハッチ下側で左右のリアコンビネーションランプを連続させるように見せるシルバーの加飾パネルなどは、オデッセイとの共通性も感じさせるデザインテイスト
ホンダの新しいデザインアイデンティティとしてグローバル展開している「ソリッドウイングフェイス」を採用。ヘッドライトを点灯させるとライトユニット内側に配置されたシルバーのベゼルが光を反射してシャープな印象を表現。バンパーにはモデューロ製のLEDフォグライト(市販予定)をビルトイン
センターキャップにモデューロのロゴマークを持つ18インチアルミホイール「MG-015」も市販予定のパーツだ。タイヤサイズは215/45 R18 89W
ルーフの後方はガラスが使われ、この部分までリアハッチがワイドに開口。ユーティリティを高め、外観上もジェイドの大きな特徴となっている
サードシートのシートバックにある可倒式のボードは、このシートを前方に倒したときにフラットなフロアを作り出すためのスペーサー
通常の展示状態では樹脂製のラゲッジトレイや荷物を外部から見えないようにするラゲッジカバーなどを設置。どちらも市販予定品とのこと
ジェイドのインパネ。メーターパネルは少し前方の高い位置にレイアウトされている
i-DCDを採用するモデルらしく、シフトセレクターも新型フィット以降のハイブリッドモデルと共通性を感じさせるデザイン
インパネの黒いカーボン調のパネルは、展示車のカスタム部分ではなく純正仕様。ジェイドがスポーティさを訴求するモデルであることを感じさせる。センターコンソールは大きく左右をセパレートしており、ヴェゼルなどと同じくプライベートテイストを与えるスタイルとなっている
ステンレス製のスポーツペダルは市販予定のモデューロ製品。パーキングブレーキは足踏み式
上から被せるエプロンタイプのファブリックシートカバーを装着
セカンドシートは中央側にアームレストを備えるキャプテンシート

MUGEN JADE

「MUGEN JADE」

 もう1台のカスタマイズ・ジェイドである「MUGEN JADE(無限 ジェイド)」。一見した印象はモデューロ仕様より派手に感じるが、こちらはボンネット、ルーフ、フェンダーなどに貼り付けた無限カラーのカッティングシート以外はすべて市販予定の製品を使用しており、より市販開始後にカスタム状態を再現しやすい1台となっている。カスタマイズにおけるコンセプトは「ADVANCED&POWERFULL」とのこと。

「Honda SENSING」に対応するフロントスポーツグリルを採用
リアスポイラーはハイマウントタイプ。リアバンパーもエッジを効かせた独自形状になっている
装着するタイヤはモデルユーロの車両よりわずかにワイドな225/45 R18 95W
アグレッシブな印象を与えるテールエンド形状のデュアルエキゾーストシステムを採用
こちらのジェイドはインパネ加飾がウッドパネルになっている。カーボンデザインのシフトセレクターのノブは市販予定の無限製品
セカンドシートは後方にスライドさせて広いレッグスペースを作ることも可能
ドアトリムの上側にある加飾パネルはインパネと同じウッドのデザイン

CYBER CONCEPT N-BOX SLASH Code:89

 2014年12月にデビューした新型軽自動車「N-BOX スラッシュ」をベースに内外装を大幅に刷新し、アニメやゲームなどで描かれている“近未来世界のイメージ”を表現するコンセプトモデルが「CYBER CONCEPT N-BOX SLASH Code:89」。ワイドなフロントアンダーグリルや青く光る灯火類、ファンクショナルテイストのホイールデザインなどが外観の特徴となっており、インテリアではステアリングのセンターパッドやスピーカー、ドアトリムのスリットなどに加え、シート表皮までブルーに発光させて“近未来世界のイメージ”を演出している。

パールホワイトのボディーとブラックアウトされたフロントアンダーグリルのコントラストでどっしりとした安定感を演出。
車両後方もフロントマスクとデザインテイストを共通させ、バンパー両サイドに縦型のアクセサリーランプを設置。バンパー中央の赤い点灯はリアフォグとのこと
六角形の開口部を6つ組み合わせたデザインのアルミホイール。開口部はメッキ仕上げとなっている
車両前後のHマークはブルーに点灯
純正仕様でメッキパーツとなっているフューエルリッドはピアノブラックに変更。Cピラーのビレット調ピラーガーニッシュはシルバーからレッドに塗り替えられている
ルーフ後方に設定されているアンテナは、後方がハイマウントストップランプとして活用。この展示中は設定変更して常時点灯とされている
ラゲッジスペースと後席シートバックにはシルバーのパネルを設置
純正仕様のドアトリムのスリットを活かし、内部にLEDを埋め込んで発光させている
車内も青いライティングを多用して“近未来世界”テイストを表現。ステアリングのソフトパッド部分もタッチパネル風に発光している
シートもサイドサポート部分が光るようになってる

MUGEN N-BOX SLASH

 N-BOX スラッシュの「ダイナースタイル」オプション装着車を使い、「MUSCLE AMERICAN STYLE」をコンセプトに無限パーツを組み込んだコンプリートカーとなる無限 N-BOX スラッシュ。個性的な各種エアロパーツやステッカー類、チェッカーデザインのディッシュホイールなどによってN-BOX スラッシュの個性をさらに高め、遊び心を強調している。

「ミラノレッド&ホワイト」のN-BOX スラッシュが持つアメリカンテイストを高め、派手さに磨きをかけた「MUGEN N-BOX SLASH」
バグガードをイメージしたフロントディフレクター、各種アンダースポイラーなどを白く塗装し、ホワイトの2トーンルーフとコーディネート
ドアパネル下側のデカールストライプはボンネット&テールゲート用とセットオプション(2万9160円)
ヘッドライトから連続する「デカールファイア」は左右セットで1万6200円
1950年~1960年代にアメリカで流行した「テールフィン」のイメージでデザインした「ルーフフィン」はカラード仕上げで4万7520円。アメリカのルート66をモチーフにした「デカール 無限 16」は、66の数字を無限のワークスナンバーである16に置き換えている
センターデュアル構造でルックスに迫力を与えるターボ車専用の「デュアルエキゾートシステム」は、オールステンレス製で優れた排気効率とエキゾーストサウンドも実現する
開口部とブラック塗装でチェッカー模様を表現する16インチホイール。2月下旬の発売予定となっている

N-BOX SLASH Honda Genuine Accessory《Barbie》Collection

 N-BOX スラッシュが持っているアメリカンテイストを着せ替え人形の「バービー」で表現した1台。コンセプトモデルではあるが、フロントドアの大きなステッカー、ブラック&ピンクのアルミホイール、筆記体の「Barbie」ロゴを使うルーフアンテナなどを除き、大半のアイテムがすでに一般販売されている純正アクセサリーであることが大きな特徴。多くの女性が足を止めて見学していた。

「N-BOX SLASH Honda Genuine Accessory《Barbie》Collection」
アルミホイールとホイールガーニッシュ、ルーフアンテナの加飾などは展示用
ドアの大型ステッカーは展示用に製作されたものだが、ピンク色のドアミラーカバー(8640円)とバービーのシルエットを使うテールゲートのエンブレム(5400円)は純正用品
バービーロゴがワンポイントとして入る白いステアリングホイールカバーは9720円
ホワイト&ピンクのシートカバーは3万6720円。シートの上から被せるエプロン形状なので付け外しも簡単

N-ONE リラックスCONCEPT

「体ではなく心で感じるリラックス感」がテーマになっているN-ONEを使ったコンセプトカー。東京に住む若者をイメージし、真の意味でのリラックスを追究している。シンプルでクリーンさのある外観と、奇抜で刺激的な内装というコンビネーションとなっている。ボディーカラーはパール表現を持つマットグレーで、不思議な雰囲気から表面を触って素材感を確かめてみる人が多く見られた。

「N-ONE リラックスCONCEPT」
マット調のグレーを主体に、要所にホワイトを組み合わせる外装。ボディーのペイントは穏やかに光を反射してパネルのアールを表現しつつ、マットな質感で柔らかさを感じさせる不思議なテイスト。さらりとした手触りを確認していく人が多かった
ホイールはホワイトとグレーの2トーンカラー。タイヤもホワイトリボン仕様となっている
暖色系のカラフルなインパネやシート、ドアトリムなどと濃いブルーのステアリングやフロアカーペットなどを組み合わせるインテリア
シート表皮の模様は席ごとに異なり、ドアトリム下側のアームレストなどを備える樹脂部分も、ワインレッドと薄いピンク色が前後で左右逆にレイアウトされる凝った仕様

Honda S660 CONCEPT

「Honda S660 CONCEPT」

 今回展示されたS660 CONCEPTは、2013年の東京モーターショーなどで展示されてきたホワイトの車両ではなく、メタリックグレーのボディーカラーとなっていた。

「Honda S660 CONCEPT」
ホイールでは以前は金属調のシルバーだった部分がブラックに変更されている
ステアリングも両サイドの白い部分が黒になった
灯火類の点灯状況

MUGEN FIT RS AUTOSALON Special Model

 2014年の東京オートサロンでも無限はフィット RSのカスタムモデルを出展しているが、前回の車両が市販パーツや市販を予定する製品を紹介するものだったのに対し、今回は既存の販売パーツをさらに進化させる新しい方向性をアピールするオートサロンスペシャルモデル。前後フェンダーに追加するパネルを使ってワイド化し、これを受けてトレッドを拡大。また、フロントバンパー下側に設置するブラックのスポイラーを延長し、わずかながらだが全長も長くなっている。

「MUGEN FIT RS AUTOSALON Special Model」
リアでもバンパーの開口部にフィンが追加されるなど仕様変更が行われている。マフラーは販売しているスポーツサイレンサー for RSがベースだが、テールエンド外周をカーボン化した
フロントスポーツグリルは表面をカーボン化したほか、両側に楕円形のモールドを追加。整流効果がありそうな雰囲気だが、基本的にはイメージで追加したものとのこと
フロントエアロバンパーは下側のつや消しブラック部分を前方に延長。これによって全長がわずかに長くなっている
ホイールは表面部分をカッパー系のカラーリングに変更したほか、内側はボディーカラーと合わせるためオレンジとしている
車内のセミバケットシートは中央部分の表皮、無限ロゴ、外周のステッチなどをオレンジに変更。ステアリングのステッチやドアトリムもオレンジに変えて外装色とコーディネートしている

MUGEN GRACE

 無限 グレイスの大きな見所はボディーカラー。単純に純正仕様で用意されていない色というだけでなく、実は「ホンダの新しいスポーティモデルでの採用に向けて開発中の新規ボディーカラー」という「Honda NEW SPORTY RED Concept」というカラーを使用している。装着しているエアロパーツ類などは無限から販売されているパーツだけとなっているが、アグレッシブさのあるボディーカラーとの相乗効果もあり、「優美(GRACE)」という車名を持つこのクルマをコンパクトスポーツセダンに変貌させている。

「Honda NEW SPORTY RED Concept」と呼ばれる開発段階のボディーカラーを与えられた「MUGEN GRACE」
車内ではシフトセレクターのノブがアルミニウム素材にドライカーボンを積層させた「カーボンセレクトノブ」に交換されているS

NM4-02「シドニアの騎士 継衛」Version

NM4-02「シドニアの騎士 継衛」Version

 2014年7月に行われたワンダーフェスティバル 2014[夏]で初公開されたNM4-02の「シドニアの騎士 継衛」Version。パールグレアホワイトのNM4-02をベースに、赤いラインや各種ロゴマークなどをボディーの要所に配置。SFアクション漫画「シドニアの騎士」が持つ世界観を再現している。

NM4-02「シドニアの騎士 継衛」Version
展示スペースの背後でも原作のイメージを使用。ガレージスペースの右側に設置したモニターではアニメ化された原作のイメージムービーが流されていた
ボディーのさまざまな場所にロゴマークなどを配置している

モンキー・くまモン バージョン

「モンキー・くまモン バージョン」。くまモンもにっこり笑って来場者をお出迎え

 モンキーがホンダの熊本製作所で生産されていることが縁で2014年4月から販売されている「モンキー・くまモン バージョン」。発売以来好調に販売が続いており、くまモン バージョンが発売される前の月間販売台数のおよそ4倍の月間販売台数を記録しているという。会場でも歓声を上げながらくまモンとツーショット撮影を楽しむ人の姿も見られ、変わらぬくまモン人気の高さを実感した。

ガソリンタンクにくまモンバッヂを備え、赤いシートやホイールでくまモンの赤いほっぺたを表現

編集部:佐久間 秀