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【SUPER GT第5戦 富士】GT-Rが1-2-4-5と上位を席巻した富士500マイルレース、GT500はウェイトハンデ62kgの23号車 MOTUL AUTECH GT-Rが驚きのポール獲得

GT300は25号車 HOPPY 86 MC

2018年8月4日~5日 開催

GT500クラスのポールポジションを獲得した23号車 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組、MI)

 SUPER GT第5戦となる「2018 AUTOBACS SUPER GT Round 5 FUJI GT 500mile RACE」(以下、SUPER GT第5戦 富士)が8月4日~5日の2日間にわたって、富士スピードウェイ(静岡県駿東郡小山町)で開催されている。初日となった8月4日は午前中にフリー走行、午後に予選が行なわれた。

 午後に行なわれた予選では、GT500は23号車 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組、MI)、GT300は25号車 HOPPY 86 MC(松井孝允/坪井翔組、YH)がそれぞれポールポジションを獲得した。

 GT500はその23号車を含んだニッサンGT-Rが1-2-4-5と上位5台中4台と上位を席巻する結果となっている。

GT300クラス 25号車 HOPPY 86 MCが富士を得意とする55号車 ARTA BMWをわずか0.014秒差で破ってポールを獲得

GT300クラスのポールポジションを獲得した25号車 HOPPY 86 MC(松井孝允/坪井翔組、YH)

 GT300の予選1回目(Q1)は14時35分から始まった。午前中のフリー走行でブレーキが効かなくなったGT500車両に後ろから衝突されて大破した34号車 Modulo KENWOOD NSX GT3(道上龍/大津弘樹組、YH)は、今回のレースからリタイアとなってしまい、この予選には参加していない。

 Q1はランキング上位のチームが予選2回目(Q2)に進むという順当な結果になった。この中で開幕戦以来のQ2進出となったのは、11位の777号車 CARGUY ADA NSX GT3(横溝直輝/木村武史組、YH)で、このことからも今回の富士のレースではNSX GT3の戦闘力は高そうだ。それだけに34号車 Modulo KENWOOD NSX GT3が参加できなかったのは残念な結果と言えるだろう。

 Q2は富士を得意とする55号車 ARTA BMW M6 GT3(高木真一/ショーン・ウォーキンショー組、BS)と、25号車 HOPPY 86 MC(松井孝允/坪井翔組、YH)の戦いとなった。結局、25号車 HOPPY 86 MCが、55号車にわずか0.014秒上回るタイムでトップタイムをマークしてポールポジションを獲得した。Q2をドライブした坪井翔選手は、GT300で初めてのポールポジション獲得した。

 3位は10号車 GAINER TANAX triple a GT-R(星野一樹/吉田広樹組、YH)、4位は0号車 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也組、YH)、5位は21号車 Hitotsuyama Audi R8 LMS(リチャード・ライアン/富田竜一郎組、DL)、6位は61号車 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝組、DL)となった。

2位は、0.014秒差で55号車 ARTA BMW M6 GT3(高木真一/ショーン・ウォーキンショー組、BS)
3位は10号車 GAINER TANAX triple a GT-R(星野一樹/吉田広樹組、YH)
4位は0号車 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也組、YH)
5位は21号車 Hitotsuyama Audi R8 LMS(リチャード・ライアン/富田竜一郎組
11位の777号車 CARGUY ADA NSX GT3(横溝直輝/木村武史組、YH)
GT300クラス 予選結果
順位カーナンバー車両ドライバータイヤウェイトハンデQ1Q2
125HOPPY 86 MC松井 孝允/坪井 翔/近藤 翼YH521分38秒0891分37秒312
255ARTA BMW M6 GT3高木 真一/ショーン・ウォーキンショーBS521分38秒1431分37秒326
310GAINER TANAX triple a GT-R星野 一樹/吉田 広樹YH21分38秒1221分37秒616
40グッドスマイル 初音ミク AMG谷口 信輝/片岡 龍也YH321分38秒3131分37秒891
521Hitotsuyama Audi R8 LMSリチャード・ライアン/富田 竜一郎/篠原 拓朗DL21分38秒5491分38秒119
661SUBARU BRZ R&D SPORT井口 卓人/山内 英輝DL221分38秒3691分38秒156
718UPGARAGE 86 MC中山 友貴/小林 崇志YH501分38秒4081分38秒352
87D'station Porsche藤井 誠暢/スヴェン・ミューラーYH461分38秒4601分38秒405
965LEON CVSTOS AMG黒澤 治樹/蒲生 尚弥/佐藤 公哉BS581分38秒2471分38秒410
1011GAINER TANAX GT-R平中 克幸/安田 裕信DL741分38秒3421分38秒447
1131TOYOTA PRIUS apr GT嵯峨 宏紀/平手 晃平BS641分38秒2321分38秒504
125マッハ車検 MC86 Y's distraction坂口 夏月/平木 湧也/藤波 清斗YH-1分38秒3201分38秒886
132シンティアム・アップル・ロータス高橋 一穂/加藤 寛規YH-1分38秒0301分40秒202
14777CARGUY ADA NSX GT3横溝 直輝/木村 武史YH-1分38秒3641分41秒069
1526TAISAN R8 FUKUSHIMA山田 真之亮/川端 伸太朗/中野 信治YH41分38秒589-
1687リーガルフロンティア ランボルギーニGT3佐藤 公哉/元嶋 佑弥/高橋 翼YH121分38秒609-
1796K-tunes RC F GT3新田 守男/中山 雄一/井出 有治BS441分38秒684-
1852埼玉トヨペットGreenBraveマークX MC番場 琢/脇阪 薫一YH-1分38秒810-
19360RUNUP RIVAUX GT-R柴田 優作/青木 孝行/柳田 真孝YH-1分38秒951-
2050EXE AMG GT3加納 政樹/安岡 秀徒/坂本 祐也YH21分39秒228-
21117EIcars BENTLEY井出 有治/阪口 良平/ジュール・グーノンYH-1分39秒270-
2230TOYOTA PRIUS apr GT永井 宏明/佐々木 孝太/織戸 学YH-1分39秒270-
2360SYNTIUM LMcorsa RC F GT3吉本 大樹/宮田 莉朋YH421分39秒381-
2448植毛 GT-R田中 勝輝/飯田 太陽/リチャード・ブラッドリーYH-1分39秒845-
2535arto RC F GT3ナタウッド・ジャルーンスルカワッタナ/ナタポン・ホートンカム/山西 康司YH-1分39秒972-
269GULF NAC PORSCHE 911久保 凜太郎/石川 京侍/峰尾 恭輔YH-1分40秒123-
2722アールキューズ AMG GT3和田 久/城内 政樹/植田 正幸YH-1分40秒616-
2888マネパ ランボルギーニ GT3平峰 一貴/マルコ・マペッリYH401分46秒037-
DNS34Modulo KENWOOD NSX GT3道上 龍/大津 弘樹YH10--

GT500クラス ニッサンGT-Rが1-2-4-5で上位に、ミシュランタイヤの23号車 MOTUL AUTECH GT-Rがポールポジションを獲得

ウェイトハンデをものともせずポールポジションを獲得した23号車 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組、MI)

 予選1回目は、フリー走行で34号車とクラッシュして車が大破してしまった38号車 ZENT CERUMO LC500(立川祐路/石浦宏明組、BS)がスタートできなかったほか、17号車 KEIHIN NSX-GT(塚越広大/小暮卓史組、BS)がエンジンがかからないというトラブルが発生して予選1回目に参加できなかった。このため、両車は明日の決勝レースには嘆願書を提出して、それが受け入れられれば最後尾からスタートすることになる(どちらもフリー走行ではタイムを出しているのが順当にいけば受け入れられるだろう)。

 この予選1回目は、誰もが驚く結果になった。ランキング3位で62kgものウェイトハンデを積んでいる23号車 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組、MI)がトップタイムをマークした。23号車は午前中の練習走行もトップタイムをマークしていたが、それに続きQ1でも1位通過という結果となった。2位も同じミシュランタイヤを履く3号車 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(本山哲/千代勝正組、MI)で、富士スピードウェイとミシュランタイヤの相性はよいようだ。なお、3位で通過したのは36号車 au TOM'S LC500(中嶋一貴/関口雄飛組、BS)。

 このほか、ウェイトハンデが50kgを超えてリストリクターにハンデが置き換えられているチーム(39号車、100号車、6号車)はみなQ1を突破できなかったが、唯一23号車と8位に入った1号車 KeePer TOM'S LC500(平川亮/ニック・キャシディ組、BS)だけがQ1を突破しており、しかもトップタイムという23号車のタイムにはサーキットでも驚きの声が上がっていた。

 Q2でも引き続きミシュランタイヤとGT-R勢の快進撃は続いた。ロニー・クインタレッリ選手がドライブした23号車 MOTUL AUTECH GT-Rがトップタイムをマークしてポールポジションを獲得した。2位にはヨコハマタイヤのフォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/高星明誠組、YH)、3位にレクサス/BSでウェイトハンデが最も軽いau TOM'S LC500(中嶋一貴/関口雄飛組、BS)を挟んで、4位と5位は3号車 CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rとカルソニック IMPUL GT-R(佐々木大樹/ヤン・マーデンボロー組、BS)となっており、ニッサンGT-Rが1-2-4-5となり、ニッサンにとって最良の日となった。

2位は24号車 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/高星明誠組、YH)
3位は36号車 au TOM'S LC500(中嶋一貴/関口雄飛組、BS)
4位は3号車 CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rとカルソニック IMPUL GT-R(佐々木大樹/ヤン・マーデンボロー組、BS)
5位は12号車 カルソニック IMPUL GT-R(佐々木大樹/ヤン・マーデンボロー組、BS)。GT-Rが予選の好調ぶりを印象づけた
GT500クラス 予選結果
順位カーナンバー車両ドライバータイヤウェイトハンデQ1Q2
123MOTUL AUTECH GT-R松田 次生/ロニー・クインタレッリMI621分29秒0061分28秒461
224フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/高星 明誠YH141分29秒2211分28秒493
336au TOM'S LC500中嶋 一貴/関口 雄飛BS301分29秒1321分28秒749
43CRAFTSPORTS MOTUL GT-R本山 哲/千代 勝正MI181分29秒0761分28秒872
512カルソニック IMPUL GT-R佐々木 大樹/ヤン・マーデンボローBS361分29秒2981分29秒068
619WedsSport ADVAN LC500国本 雄資/山下 健太YH261分29秒1521分29秒222
71KeePer TOM'S LC500平川 亮/ニック・キャシディBS581分29秒3781分29秒430
88ARTA NSX-GT野尻 智紀/伊沢 拓也BS481分29秒3551分29秒563
9100RAYBRIG NSX-GT山本 尚貴/ジェンソン・バトンBS641分29秒464-
1064Epson Modulo NSX-GTベルトラン・バゲット/松浦 孝亮DL61分29秒482-
1139DENSO KOBELCO SARD LC500ヘイキ・コバライネン/小林 可夢偉BS701分29秒670-
1216MOTUL MUGEN NSX-GT武藤 英紀/中嶋 大祐YH161分29秒683-
136WAKO'S 4CR LC500大嶋 和也/フェリックス・ローゼンクヴィストBS581分30秒033-
DNS17KEIHIN NSX-GT塚越 広大/小暮 卓史BS50--
DNS38ZENT CERUMO LC500立川 祐路/石浦 宏明BS52--

 8月5日の決勝レースは13時30分にスタート。500マイル(約800km)という長距離を走るためゴールは18時20分頃が予想されている。このため、気温や路面温度も徐々に落ちてくる中でのレースになるため、そうしたコンディションの変化に敏感に対応していくことが勝負の鍵となるだろう。