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スバル、2020年3月期決算発表。売上収益6.0%増の3兆3441億円、営業利益15.7%増の2103億円

新型コロナウイルスによる2020年3月期連結業績への影響は軽微

2020年5月18日 発表

 スバルは5月18日、2020年3月期(2019年4月1日~2020年3月31日)決算を発表。発表によると売上収益は3兆3441億円(前期比6.0%増)、営業利益2103億円(同15.7%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益1526億円(同7.9%増)と、新型コロナウイルス感染拡大による2020年3月期業績への影響は軽微であったとしている。

 売上収益3兆3441億円については、自動車売上台数の増加などによりと前期に比べ1880億円(前期比6.0%増)の増収。利益面については、為替変動による減益要因があったものの、自動車売上台数の増加や販売奨励金の抑制などの効果により、営業利益2103億円は前期に比べ286億円(同15.7%増)の増益、税引前利益2077億円は前期に比べ216億円(同11.6%増)の増益、親会社の所有者に帰属する当期利益1526億円も前期に比べ112億円(同7.9%増)の増益となった。

2020年3月期(2019年4月1日~2020年3月31日) 通期業績

 なお、2021年3月期(2020年4月1日~2021年3月31日)の連結業績予想については未定として公表を見送った。現時点で新型コロナウイルス感染症の終息の時期が不透明であり、同社グループの生産・販売などの事業活動及び経営成績に与える影響の合理的な算定が困難であるためとした。今後、連結業績予想の算定が可能となった時点で2021年3月期の連結業績予想や配当予想について速やかに開示するとしている。

2021年3月期(2020年4月1日~2021年3月31日)の通期計画

 現時点の新型コロナウイルスによる同社グループへの影響については、生産面では国内(群馬製作所)や海外(米国SIA)の生産活動を一時停止し、いずれも5月11日に生産を再開したが、当面は生産量を調整した操業を続けていく予定。販売面では重点市場の米国でも多くの販売店においてさまざまな制約を受ける事態が続いているとしている。

新型コロナウイルスリスクに対する手元資金の確保

 また、同社では新型コロナウイルスリスクに対する手元資金の確保のため、借入金や社債により1000億円の資金調達を実施するほか、約2000億円のコミットメントライン、400億円の社債発行枠、1000億円のコマーシャルペーパー発行枠を用意する。

株主還元

グローバル販売台数は103万4000台と前期比3.3%増

完成車販売台数の通期実績

 2021年3月期(2020年4月1日~2021年3月31日)の具体的な業績内容については、自動車事業では海外と国内の売上台数の合計が103万4000台と前期比3万3000台(前期比3.3%増)の増加。海外では米国において「フォレスター」「アセント」が好調に推移したことなどにより売上台数は90万8000台と前期比4万3000台(同5.0%増)の増加。また、国内は「インプレッサ」の販売が減少したことなどにより売上台数は12万6000台と前期比1万台(同7.7%)の減少となった。売上収益は3兆1939億円と前期に比べ1863億円(同6.2%増)の増収。セグメント利益は2003億円と前期に比べ282億円(同16.4%増)の増益となった。

 航空宇宙事業では、「ボーイング787」「ボーイング777X」の生産が増加したことなどにより、売上収益は1421億円と前期に比べ80億円(同6.0%増)の増収。一方、セグメント利益は51億円と前期に比べ10億円(同15.9%増)の減益となった。

 その他事業では、売上収益は80億円と前期に比べ64億円(同44.2%増)の減収。一方、セグメント利益は36億円と前期に比べ3億円(同8.8%増)の増益となった。

2020年3月期の連結業績についての参考資料
2020年3月期第4四半期の実績
参考資料