ニュース

ケイデンスの「Cadence Clarity 3D Solver」がアンバレラのAIビジョンセンサー開発に採用

高速で高精度な3D解析を行なえるClarity 3D Solverを使用してデザインサイクルの短縮を図る

2020年6月1日(現地時間) 発表

アンバレラの公式ホームページ

 米ケイデンス・デザイン・システムズは6月1日(現地時間)、半導体設計会社アンバレラの次世代AIビジョンプロセッサー開発に、最先端の分散マルチプロセッシングテクノロジーを活用し、複雑な3D構造を設計する際に直面する電磁界(EM)の課題に効率的に対処できる「Cadence Clarity 3D Solver」が採用されたと発表した。

 アンバレラの製品は、ビデオセキュリティ、先進運転支援システム(ADAS)、電動ミラー、ドライブレコーダー、運転者/車内モニタリング、自動運転、およびロボットアプリケーションをはじめ、多岐に渡るヒューマンビジョンおよびコンピュータービジョンアプリケーションに使用される。

 最近の評価では、アンバレラのコンピュータービジョン用システムオンチップ(SoC)、そしてプリント基板に対してCadence Clarity 3D Solverが採用された。それぞれのシミュレーションの結果から、高速信号用のベタな基準面がない場合でも、Clarity 3D Solverはアンバレラのデザインに潜む欠陥を特定し、正確なSパラメータ(S-parameter)応答が特定されたことを確認したという。

 いずれのシミュレーションにおいても、Clarity 3D Solver は、32CPUを使用した3次元電磁解析処理を行なうことにより、パッケージとプリント基板を組み合わせたレイアウトデザイン上の48bitのLPDDR4インターフェイスに対して、202ポートを定義したケースを、わずか29時間で完了した。

 アンバレラのチャン・リーVLSI担当副社長は「アンバレラは、競合他社を常に先行するために、システム設計メソドロジーの品質を絶えず向上させています。ケイデンスのClarity 3D Solverの処理速度、対応回路規模、精度によって、デザインプロセスを加速し、開発期間を短縮することができました。われわれの次世代5nm AIデザインプロジェクトで起こり得る課題の多くが、ケイデンスのClarity 3D Solverによって容易にかつ迅速に解決されることを期待しています」と述べている。

日本ケイデンス・デザイン・システムズの公式ホームページ