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イード、ジゴワッツと共同開発の「バーチャルキー」を中古車買取ガリバーの「スマートローン」事業に提供

スマホがクルマの鍵になるサービスで年間260万台規模の中古車市場での活用を目指す

2020年9月1日 発表

スマホが鍵になるバーチャルキー

 イードとデバイス開発や認証技術に強みを持つジゴワッツは9月1日、両社が共同で開発したスマートフォンをクルマの鍵として使える「バーチャルキー」について、中古車事業ガリバーを運営するIDOMが展開している、新たなクルマ購入の形「ガリバースマートローン」に提供すると発表した。

ガリバースマートローンとは

 ガリバースマートローンは、IDOMが提供するアプリ「Virtual Lock(ヴァーチャルロック)」により、ローン利用期間中の与信管理を可能にすることで、従来の自動車ローンの利用が困難だったユーザーにも、自動車を購入できる機会を広げることのできる新しいローンサービス。

 また、利用者の利便性を考慮し、自動車の解錠・施錠をアプリから操作できるほか、友人や家族に利用可能時間を限定したスペアキーを発行することができるなど、これまでの鍵では実現できなかった機能がある。このサービスにより、昨今のコロナ禍や経済的な状況により、自動車の購入や買替えが必要にも関わらず、購入が困難だったユーザーへの選択肢を増やす。

バーチャルキーとは

 バーチャルキーは、自動車の鍵をスマホに置き換えるスマートロックシステム。ジゴワッツの認証基盤技術「JigoAuth」を利用した認証サーバ(3)とスマートフォンアプリ(2)および専用車載器(1)により構成され、自動車の鍵の解錠・施錠のみならず、プッシュスタートボタンの有効化・無効化も操作が可能。

 既存アプリに鍵の操作機能を直接組み込むAPI(keybot API)や、クルマの管理システムなどから一時的なスペアキーを発行することができるアプリ開発不要のAPI(VirtualKey API)を用意しているため、クルマを利用する既存サービスを低コストにオンライン化することができ、非対面での鍵の受け渡しも容易に実現する。

 今回「ガリバースマートローン」では、keybot APIを利用し、専用アプリ「Virtual Lock」での車両鍵操作を実装した。

バーチャルキー車載器

 バーチャルキーはこれまで、主にレンタカー・カーシェアリング市場向けに提供を行なっていて、スズキディーラーの試乗車などをカーシェア化するスマートバリュー「Patto」、NTT東日本の社用車を休日にカーシェア化するNTTル・パルク「ノッテッテ」、マンション住民に向けたEVカーシェアを提供する九州電力「weev」といったカーシェアリングサービスや、奈良先端科学技術大学院大学におけるブロックチェーンを活用したカーシェアリング実験システム「持続可能モビリティ社会システム運用実験」などで利用実績がある。

 このたび「ガリバースマートローン」にて中古車販売市場での活用をスタートさせ、さらなる市場拡大と自動車関連サービスのデジタル化に貢献するとしている。