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アキュラ、高級SUVの新型「MDX プロトタイプ」公開 2021年初旬に発売

より走りの質感を高めたタイプSは2021年夏ごろに追加

2020年10月14日(現地時間)公開

アキュラ(ホンダ)新型MDXプロトタイプ①(1分1秒)

 本田技研工業が北米で展開する高級車ブランド「アキュラ」は10月14日(現地時間)、新型「MDX プロトタイプ」を発表した。2021年初旬に発売予定で、同年夏にはタイプSの追加も予定する。

 アキュラブランドオフィサーのジョン・イケダ氏は「私たちは、パフォーマンスを中核として、より感情的でプレミアムなものを提供する必要があることを知っていました。この新しいMDXは、過去20年間の成功に基づいて構築されており、モデルを市場でさらに強力な位置に引き上げています」と述べている。

第4世代へと進化したMDX(後は左から初代、2代目、3代目)

ダイナミックで筋肉質なエクステリアデザイン

 直立したグリルと長いボンネットが力と存在感を伝え、フロントオーバーハングは6インチほど長くなった。また、LEDデイタイムランニングライトを内蔵するJewelEyeLEDヘッドライトと、3次元のダイヤモンドペンタゴングリルによってエレガントさを表現している。

 このワイドグリルを強調したスタイリングは、レースカー「ARX-05」がモチーフ。サイドベントの下にはフォグランプハウジングが設けられ、新型MDXのより広いトラック感を強調している。また、21インチのホイールを装着する新型MDXは、先代よりもホイールベースが3インチほど長くなり、3列すべてが快適な居住空間になったという。

次のレベルに引き上げられた内装

 拡張されたボディにより、3列すべてでさらに広い足下スペースを確保。特に前列と3列目のヘッドルームは広くなり、ファーストクラスレベルの座席を実現した。さらに超ワイドパノラマムーンルーフが3列すべてに自然光を挿し込んでくれる。

 運転席と助手席のスポーツシートは、16方向に動かせる電動シートとなり、さらに9つのマッサージモードを備えることで爽快なドライブの後にリラックスさせてくれる。

 MDXのオールデジタルプレシジョンコックピットには、アキュラ史上最大の12.3インチのドライバーメーターを搭載し、ドライバーが直感的に操作できるタッチパネル式「True TouchpadInterface」を搭載する。

プレミアムオーディオシステムを搭載

 プレミアムオーディオシステムは、1000W以上の出力に加え25個のスピーカーを備えた仕様で、6つの天井に取り付けられたHighlineスピーカーと、6つのカーボンファイバーコーンミッドレンジウーファーを備える。そのうち2つはフロントコンソールに配置され、スタジオの中心にいるかのような感覚を再現する。

 このシステムは、グラミー賞を8回受賞した音楽プロデューサー兼サウンドエンジニアであるエリオット・シャイナー氏によってセッティングが施されて完成し、アキュラ車でもっとも先進的で強力なオーディオシステムとなる。

高度な安全技術を搭載

 安全技術では、最新世代アキュラの「Advanced Compatibility Engineering(ACE)ボディ構造」が採用され、乗員と歩行者の衝突保護機能が強化された。また「Acura Watch」の安全性とドライバー支援技術も拡張したことでより強化されている。

 また、アキュラの次世代助手席エアバッグ技術は、新しい2021モデルのTLXと同じくさまざまな正面衝突試験を繰り返すことで改善され、高い乗員保護を実現。これはすべての新型MDXに標準装備される。

新しい小型トラックプラットフォームを開発

 第4世代となる新型MDXには、洗練された乗り心地、卓越したキャビンの静粛性のために構築されたまったく新しい小型トラックプラットフォームが採用され、これまででもっとも剛性の高いSUVボディとなる。

MDX初のダブルウィッシュボーンフロントサスペンションを採用

 さらに、パフォーマンス重視のシャーシには、MDX初のダブルウィッシュボーンフロントサスペンションを採用し、優れた乗り心地とシャープでスポーティなハンドリングを実現した。

 駆動系には「スーパーハンドリングオールホイールドライブ(SH-AWD)」を搭載したことで、最大のグリップとコーナリング精度を引き出す。また、すぐれた制動力を発揮するブレンボ製4ピストンキャリパーは、アイボリーペイントで仕上げられている。

ブレンボ製4ピストンキャリパーを装備

 ドライバーは「インテリジェントダイナミクスシステム(IDS)」を使用して、乗り心地、ハンドリング、ステアリング、サスペンション、パワートレーンのパフォーマンス特性をカスタマイズすることが可能となる。

 パワートレーンは2種類設定され、標準はi-VTECを備えたV型6気筒3.5リッターに応答性が高い10速ATを組み合わせる。また、2021年夏ごろに追加されるタイプSは、専用のV型6気筒3.0リッターターボエンジンが搭載され、推定で最高出力355HPと最大トルク354lb-ftを発生、アキュラSUVの中でもっとも強力なエンジンとなる。タイプSもSH-AWDを搭載する4輪駆動モデルとなる。

 新型MDXはオハイオ州イーストリバティにある工場で製造され、V型6気筒3.5リッターエンジンと新しいタイプS専用のV型6気筒3.0リッターターボエンジンは、オハイオ州アンナのエンジン工場で生産される。この工場では、NSXのV型6気筒ツインターボ付きハイブリッドパワーユニットも製造している。また、10速ATは、ジョージア州タラポーザのトランスミッション工場で製造されている。

アキュラ(ホンダ)新型MDXプロトタイプ②(5分58秒)