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三菱電機、人の操作を模倣して自ら考えて学ぶ「人と協調するAI」をCEATEC 2020 オンラインに展示

さまざまな現場の省人化、省力化を支援

2020年10月20日~23日 開催

出展テーマエリア:General Exhibit Area

 三菱電機グループは10月20日より開催されている「CEATEC 2020 オンライン」にて、New Normal社会の作業環境を構築するための、省人化・省力化を支援する「人と協調するAI」を出展公開した。

 同社は長年にわたり社会貢献できる技術を開発し続けているが、CEATECでは解決すべき社会課題として「LIFE(ライフ)」「INDUSTORY(インダストリィ)」「INFRASTRUCTURE(インフラストラクチャー」「MOBILITY(モビリティ)」と、4つの領域を掲げている。

三菱電機が解決すべき課題と挙げている分野

 モビリティ分野では、近年AIによる機械の知能化が急速に進行しているが、少子高齢化による人手不足に加え、New Normal社会では接触リスク軽減のために省人化・省力化が求められており、生産・物流現場における無人搬送車(AGV)の導入など、人と機械が混在する作業環境の増加によりさまざまな現場で人と機械が協調し、いかに効率的に作業を進められるかを大きな課題と定義。

 そこで今回のCEATECでは、独自のAI技術「Maisart(マイサート)」の1つである「逆強化学習」により、機械が人の操作を模倣することで、人と機械の協調を実現する「人と協調する AI」を開発したという。この「逆強化学習」は、収集したデータから人が行なう操作そのものを学ぶ従来の学習とは異なり、収集したデータにはなかった操作であっても、シミュレーターで試行錯誤しながら最適な操作を自ら考え・学ぶAI技術。

 人と協調する AIでは「道を譲る」「周囲の人に注意して徐行する」などの人が行なう協調動作の操作データを「逆強化学習」で模倣することで、従来の学習方式の1/10以下という少ない学習データ量で、人が操作しているかのような自然な動作を実現するという。

 なお、三菱電機はこの他に「空中映像を操作する非接触ディスプレイ」「AI×シルエットで見守る映像解析ソリューション」「人の作業の省力化・接触リスクの低減に貢献するロボット移動支援ソリューション」「快適空間のための換気・空調・照明ソリューション」などを出展している。