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ホンダ、新型「シティ ハッチバック」と「シティ e:HEV」をタイで発表

使い勝手を高めた5ドアモデルと先進技術を搭載したハイブリッドモデルをシリーズに追加

2020年11月24日(現地時間)発表

タイで発表された新型シティ ハッチバック

 本田技研工業の現地法人であるホンダ オートモービル(タイランド)カンパニー リミテッドは11月24日(現地時間)、新型コンパクトカー「CITY HATCHBACK(シティ ハッチバック)」と、ハイブリッドモデル「CITY e:HEV(シティ イーエイチイーブイ)」を発表した。価格は日本円でハッチバックモデルが約206万円~260万円。ハイブリッドモデルが約290万円。

 2019年11月にセダンタイプを発表した新型シティ。今回ユニークで汎用性の高いウルトラ(ULTR)シートを採用し、運転の楽しさもかね備えた5ドアスタイルのハッチバックと、先進の安全運転支援システム「ホンダセンシング」を搭載したハイブリッドが追加された。

ハッチバックの特長

S+
SV
RS
LEDヘッドライト(RS)
新デザインのLEDテールランプ(RS)

 グレードは「S+」「SV」「RS」の3つが設定され、エンジンは全グレード同じくセダンにも搭載されている3気筒1.0リッターDOHC VTECターボで、最高出力122PS/5500rpm、最大トルク173Nm/2000-4500rpmを発揮。燃費は23.3km/lと高い経済性を実現する。トランスミッションはCVTで、RSのみ7段変速のパドルシフトも装備。ボディサイズは4335(RSのみ4349)×1748×1488mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは2589mmとなっている。

 多彩なシートレイアウトを可能としたウルトラ(ULTR)シートは、リアシート両側の背もたれを折りたたみ、フラットな後部収納スペースが現れるユーティリティモードの「U」、フロントシートを寝かせ、リアシートを折りたたみ長いスペースを確保できるロングモードの「L」、リアシートの座面を跳ね上げ高さのある収納スペースを実現するトールモードの「T」、フロントシートの背もたれを寝かせるとリアシートの座面とつながり、もっとも快適なリラクゼーションエリアを生み出すリフレッシュモードの「R」と、4つのシートアレンジモードの頭文字を組み合わせたもの。

ウルトラ(ULTR)シート
フロントコンソールは8インチのタッチスクリーンオーディオシステムを搭載し、ピアノブラックで統一される(画像はRSの内装)
Apple Car Playにも対応

 また安全性に関しては、衝突ショックから乗員や歩行者を保護する構造を持つ「G-CON(G-Force Control)」シャーシを採用し、6つのエアバッグ、急ブレーキ時でもステアリング操作を可能にするEBD(ブレーキ力配分)機能を備えたABS(アンチロックブレーキシステム)、コーナリング中の安定性制御システムVSA(Vehicle Stability Assist)を搭載する。さらに、坂道でのスタートをアシストするHSA(ヒルスタートアシスト)や、90度・130度・180度の3段階の角度調整を可能にしたマルチアングルリアビューカメラが駐車をサポート。急ブレーキ時にハザードを点滅させるESSも装備する。

G-CONシャーシを採用
乗員や歩行者を守る
3段階の角度調整ができるマルチアングルリアビューカメラ
純正アクセサリー「Modulo」からは、リアスポイラーや追加エンブレム、荷室保護パネル、ホイール加飾ステッカー、ドアノブ保護シールなどがラインアップされる
The City Hatchback “For Whatever Moves Me”|V Group Honda(45秒)

ハイブリッドモデルe:HEVの特長

 このセグメント初のハイブリッドとなる新型シティ e:HEVは、スポーツハイブリッド i-MMD(インテリジェント マルチモード ドライブ)を搭載するシティカー。電気モーターの強力な性能と、電気連続可変比自動変速機(E-CVT)およびリチウムイオンバッテリーを備える。

 スポーティなデザインのRSスタイリングキットは、青いホンダのロゴ(Hマーク)とe:HEVのロゴでユニークなハイブリッドアイデンティティを追加。あらゆる面での快適さ 安全技術とプレミアム機能を完備。ボディサイズはセダンと同じで、4553×1748×1467mm(全長×全幅×全高)ホイールベースは2589mm。

 エンジンはi-VTEC機構を搭載した4気筒1.5リッターエンジン。エンジン単体での最高出力は98PS/5600-6400rpm、最大トルク127Nm/4500-5000rpmで、モーターは最高出力109PS/3500-8000rpm、最大トルク253Nm/0-3000rpmとなる(日本のフィットに搭載されるモーターと同数値)。燃費は27.8km/lとすぐれた経済性実現。また二酸化炭素の排出量は85g/kmと環境にもやさしい1台。

スポーツハイブリッド i-MMD(インテリジェント マルチモード ドライブ)の動き
メーター内にハイブリッドシステムの状態を表示

 ハッチバックと同じく「G-CON(G-Force Control)」シャーシを採用するほか、ブレーキアシスト付き衝突警報システムやACC(アダプティブクルーズコントロール)、RDM with LDW(車線逸脱防止アシスト機能)、LKAS(レーンキーピングアシストシステム)、AHB(オートハイビーム)といった機能を備えるホンダセンシングを搭載。さらにハイブリッドモデルには、アクセルを踏み込むと自動的に解除される電動パーキングブレーキや、助手席側のミラーにカメラを搭載し、車線変更時の死角となりやすい部分をセンターコンソールの8インチタッチディスプレイに映し出し、事故を未然に防ぐ安全機能レーンウォッチビジュアルシステムと、ハッチバックにはない機能も搭載される。

ホンダセンシングを搭載
レーンウォッチビジュアルシステム
電動パーキングブレーキはアクセルを踏み込むと解除される
New Honda City e:HEV - Reimagine Your Future(45秒)

ホンダ陣営のコメント

本田技研工業株式会社 アジア・大洋州本部長兼アジアホンダモーターカンパニー・リミテッド取締役社長 五十嵐雄行氏

 本田技研工業株式会社 アジア・大洋州本部長兼アジアホンダモーターカンパニー・リミテッド取締役社長である五十嵐雄行氏は「ビジョン2030に従い、環境基準と安全基準の向上を目指し、世界中の人々に幸せを提供したいと思います。オートバイ、クルマ、多目的エンジンを含めたホンダ製品をカバーする高効率の電力技術を伝達することにより、カーボンフリー社会に向けて貢献します。また、ハイブリッドドライブトレインに搭載するホンダE:テクノロジーやe:HEVといったさまざまなエネルギー管理技術と、事故(衝突)のない社会に向けてインテリジェントな安全技術「ホンダセンシング」をシティに搭載します。これはタイのユーザーだけでなく、世界中の多くの国々があらゆる世代を超えて、誰もが体験できます」と述べている。

ホンダ オートモービル(タイランド)カンパニー リミテッドの最高経営責任者ピタック・プリチサリコン氏

 ホンダ オートモービル(タイランド)カンパニー リミテッドの最高経営責任者ピタック・プリチサリコン氏は「新型シティは、顧客に人気のあるタイの主要なモデルの1つです。2019年11月に発売した第5世代のシティは、1.0リッターターボエンジンを初めて市場に投入し、売上高と総予約数で大きな反響を呼び、発売からわずか1年で3万5000台以上の車両を販売し、国内のコンパクトカー市場で継続的に主導的地位を占めることができました。ハッチバックとハイブリッドの導入により、シティの水準を再び引き上げます。パワフルでスポーティなデザインの新しいハッチバックと、充実した先進機能を持つシティ初のハイブリッド車両であるe:HEVには、スポーツハイブリッドi-MMDシステムとホンダセンシングなど、インテリジェントセーフティテクノロジーを搭載。これらのモデルはどちらも、さまざまなライフスタイルに対応するために、シティシリーズのラインナップを充実させてくれます。また、ユーザーとコンパクトカーセグメントにおけるホンダの市場の可能性を強化するのに役立ちます」とコメントしている。