ニュース
ホンダ、ライダーとの一体感を目指した新型ロードスポーツモデル「GB350」「GB350 S」
2021年3月30日 14:20
- 2021年4月22日 発売
- GB350：55万円
- 2021年7月15日 発売
- GB350 S：59万4000円
車体、パワーユニットともに新設計のGB350
本田技研工業は、空冷4ストローク単気筒348ccエンジンを搭載する新型ロードスポーツモデル「GB350」を4月22日に、「GB350 S」を7月15日に発売する。価格はGB350が55万円、GB350 Sが59万4000円。
GB350は「日常から遠出まで～The Honda Basic Roadster」をコンセプトに、日常的な扱いやすさに加え、ライダーの経験やスキルを問わず「自由」であることの楽しさや豊かな体験を提供するモーターサイクルを目指し、車体やパワーユニットともに新設計されたロードスポーツモデル。
ボディサイズはGB350が2180×800×1105mm（全長×全幅×全高）で車重は180kg、GB350 Sが2175×800×1100mm（全長×全幅×全高）で車重は178kg。シート高はどちらも800mmとなっている。
新設計のフレームは、最新のCAE解析とホンダ独自のシミュレーションにより、各入力に対する各部の変形過渡特性を総合的にコントロール。スチールのしなやかさを引き出しながら、縦と横のねじれ剛性をバランスさせたセミダブルクレードル形式のフレームを採用。ライダーとモーターサイクルの一体感を見据えたライディングポジションとあいまって、取り回しやすくゆったりとした操縦フィールを実現した。
また、フロントフォークは、より大型のモーターサイクルと同等の大径インナーパイプを採用し、剛性を高めることで路面からの外力によるしなりを低減。リアサスペンションはダンパー内部に窒素ガスを加圧封入することで、応答性の高いダンピング性能を発揮する。前後ブレーキには大径のディスクブレーキを採用するとともに、前後独立制御ABSを標準装備とした。
さらにホイールは、アルミGDC（重力金型鋳造）によるフロント19インチ、リア18インチを採用。しなやかなフレームの特性に対し、ホイール細部の剛性バランスを最適化。GB350 Sは、リアホイールを17インチに小径化し、積極的な走りに応じたグリップ特性と高い安定感を両立する、よりワイドなラジアルタイヤを採用している。
後輪のスリップを緩和する「HSTC」を搭載
パワーユニットは、力強いトルク感と味わいを両立する直立シリンダーの空冷単気筒エンジンを搭載。最高出力は15kW（20PS）/5500rpm、最大トルク29Nm（3.0kgfm）/3000rpmで、燃費はWMTCモード値で41.0km（クラス2-1＜1名乗車時＞）となっている。また、内径70mm・行程90.5mmのロングストロークをはじめとした各部の諸元設定、ワイドレシオのトランスミッションや、質量の大きなフライホイールの採用など、1回ごとの燃焼まで感じられるようなクリアな鼓動とともに、粘り強さを感じさせる特性を表現。さらに、ライダーをサポートする電子制御技術として、路面状況に応じてエンジントルクを制御する「Honda セレクタブル トルク コントロール（HSTC）」を採用し、ライダーのスロットル操作に起因する後輪のスリップを緩和させる。
また、心地よい鼓動感の最大化と不快な微振動の最小化を図るため、バランサー軸に加えてメインシャフト軸上にもバランサーを追加し、ロングストロークエンジンの鼓動をクリアに伝えるエンジンフィールを実現。さらに、ピストンとシリンダー内壁の摺動抵抗を低減させるオフセットシリンダーと、コンロッドとシリンダー下端内壁の干渉を避けるための非対称コンロッドの採用で、フリクション低減と良好な燃費に寄与した。
吸気経路は低速から力強いトルクを生み出せる管長の確保と、ストレート化による吸気抵抗低減を図り、低回転からの力強さと鼓動感あるクルージングを可能とした。また、マフラー内部の排気管長を後端部まで確保することで、低回転域でのトルクフルな走りに寄与させた上で、大径テールパイプによるマフラー容量とのバランスの最適化を図り、力強いパルス感を作り出している。
その他にも、アシストスリッパークラッチを採用し、クラッチレバー操作荷重の軽減と、シフトダウン時の急激なエンジンブレーキによる不快なショックを緩和させた。
落ち着きと抑揚が調和した外観
スタイリングは、フューエルタンクをはじめ、スチール製の前後フェンダーやサイドカバーなどの深く絞られた形状と、クランクケースカバーやシリンダーヘッドなどの高品位な造りがもたらす、落ち着きと抑揚が調和したトラディショナルな外観に仕上げている。また、全灯火器に省電力で長寿命のLEDを採用する。
GB350 Sは、GB350をベースに、よりワイドなリアタイヤを装着するとともに、バンク角をより深める形状のマフラー、軽量化に寄与するショートタイプの樹脂製前後フェンダー、シャープな面構成としたサイドカバーを採用。さらに、フロントフォークブーツを標準装備したほか、ハンドル位置とメインステップ位置を変更するなど、より積極的な走りをイメージさせるスポーティなスタイルとなっている。
カラーリングは、GB350がシンプルで落ち着いた印象の「マットジーンズブルーメタリック」、上質感を追求した「キャンディークロモスフィアレッド」、力強さを感じさせる「マットパールモリオンブラック」の計3色を設定。GB350Sは、モダンな印象の「パールディープマッドグレー」、力強く精悍な印象の「ガンメタルブラックメタリック」の計2色となっている。
