ニュース

ポルシェ、新型「カイエン ターボ GT」予約受注開始 640PS/850NmのV8ツインターボ搭載

2021年6月30日 予約開始

2725万円

新型カイエン ターボ GT

640PS/850Nmを発生する“ポルシェで最もパワフルな8気筒ユニット”搭載

 ポルシェジャパンは6月30日、新型「カイエン ターボ GT」の予約受注を開始した。価格は2725万円。

 新型カイエン ターボGTは、スポーティなフォルムを備えた4シータークーペモデル。カイエン ターボ クーペと比べて車高が最大17mm低く設定されているため、パッシブシャシーコンポーネントとアクティブコントロールシステムを再設計し、ハンドリングとパフォーマンスを最適化している。また、それらの完全な相互作用を実現するための専用のキャリブレーションも備え、3チャンバーエアサスペンションの剛性が最大15%向上し、ポルシェアクティブサスペンションマネジメント(PASM)のダンパー特性、パワーステアリングプラスおよびリアアクスルも適合されている。

 ポルシェダイナミックシャシーコントロール(PDCC)アクティブ制御ロール安定化システムは、パフォーマンス指向の制御ソフトウェアで作動。その結果、ロールの安定性とロードホールディングがさらに向上し、高速コーナリングでのさらに精確なターンインを実現。ポルシェトルクベクトリングシステムは、これに合わせてより高いトルクバイアス比を可能にし、包括的に最適化されたフロントアクスルがハンドリングを改善する。専用開発された新しい22インチのピレリ「P Zero Corsa」は、カイエン ターボ クーペと比較してフロントホイールは1インチ広く、ネガティブキャンバーは0.45度増加して、大きな接地面を確保。さらに、ポルシェセラミックコンポジットブレーキ(PCCB)システムも標準装備される。

 新型カイエン ターボ GTに搭載される“ポルシェで最もパワフルな8気筒ユニット”となるV型8気筒 4.0リッターツインターボエンジンは、ターボ GTを67kW(90PS)上まわる最高出力471kW(640PS)を発生し、最大トルク80Nm増加した850Nmを誇る。0-100km/h加速は0.6秒短縮した3.3秒をマークし、最高速は300km/h(14km/h増加)に達する。

 このツインターボエンジンは、クランクシャフトドライブ、ターボチャージャー、ダイレクトフューエルインジェクション、インダクションシステム、インタークーラーのエリアで大規模なアップグレードが行なわれ、クランクシャフト、コネクティングロッド、ピストン、タイミングチェーンドライブ、ねじり振動ダンパーなどの基本的なエレメントがカイエン ターボ クーペに搭載されるV型8気筒エンジンとは異なるものとなる。

 高速でシフトする8速ティプトロニックSとポルシェトラクションマネジメント(PTM)システムも変更されたほか、トランスファーケースのウォータークーラーも追加されている。中央にテールパイプを備えたカイエン ターボ GT専用のスポーツエグゾーストシステムは、軽量で特に耐熱性に優れたチタンで造られており、センターサイレンサーを削除したことで、さらなる軽量化も実現した。

 なお、ポルシェのテストドライバーであるラース・ケルン氏が新型カイエン ターボ GTのステアリングを握り、20.832kmのニュルブルクリンク・ノルドシュライフェを7分38.9秒で1周して、新しい公式SUVレコードを打ち立てたことにより、新型カイエン ターボ GTの優れたサーキット性能と高い日常性の調和という総合コンセプトが証明されたとしている。

 新型カイエン ターボ GTの外装は、ユニークなフロントビューを生み出すスポイラーリップと大型サイドクーリングエアインテークを備えたGTモデル特有のフロントエプロンを装着。流線型のカーボンルーフとブラックのホイールアーチエクステンションが、ネオジム塗装仕上げの22インチ GTデザイン ホイールとともに、サイドビューを引き立てている。ルーフスポイラーに縦方向に取り付けられたカーボンサイドプレートは、ターボのものより25mm大きいアダプティブ展開式リアスポイラーリップと同じくGT特有となり、これによって、最高速でのダウンフォースが最大40kg増加する。また、オプションの新しいアークティックグレーカラーの利用が可能となっている。

 新型カイエン ターボ GTの内装は、アルカンターラ装備などによってスポーティさを強調。8wayフロントスポーツシート、独立した2席のスポーツリアシートシステムが標準装備され、それぞれのシートはGT特有のアルカンターラ パンチングシートセンターパネル、ネオジムまたはアークティックグレーのコントラストアクセント、およびヘッドレストに“turbo GT”ロゴを備えている。マルチファンクションスポーツステアリングホイールには、ポルシェスポーツカーにおなじみの12時位置のイエローマーキングが付けられており、トリムの仕様に応じて、アクセントストリップはマットブラック仕上げとなる。

 また、新型カイエン ターボ GTと同時に、次世代ポルシェコミュニケーションマネジメント(PCM)システムを市場に投入。これまでと同様に、Apple CarPlayに対応するPCM6.0は、Apple MusicとApple Podcastsの統合も可能となった。さらに、インフォテインメントシステムにはAndroid Autoも含まれ、これにより全ての一般的なスマートフォンを統合可能とした。