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日産、カーボンニュートラルに向け国連が支援する「Race to Zero」キャンペーンに参加

2021年8月26日 発表

 日産自動車は8月26日、将来の完全な電動化やカーボンニュートラルの実現に向けて、国連が支援する「Race to Zero(レース・トゥ・ゼロ)」キャンペーンに参加すると発表した。

「Race To Zero」は、733の都市、31の地域、3067の企業、173の大規模投資家、622の高等教育機関が参加する、将来の脅威を防ぎ、適正な雇用を創出し、包括的で持続可能な成長を可能にする、健全で強靭なゼロカーボンの実現を目指すグローバルキャンペーン。日産は自動車メーカーとして同キャンペーンに正式参加する初の日系企業という。

 また、日産は、世界の気温上昇を産業革命以前のレベルから1.5°Cに抑えることを目指す「Business Ambition for 1.5°C」キャンペーンにも賛同を表明した。同キャンペーンの参加要件であるSBTの認証も取得することで、日産のCO2削減目標が、SBTイニシアチブ(SBTi)によって検証され、最新の気候科学に沿ったものであると認定されたとしている。

 SBTイニシアチブは、企業が最新の気候科学に基づいて野心的な排出削減目標を設定できるようにするためのグローバル組織で、CDP、国連グローバル・コンパクト、世界資源研究所(WRI)、世界自然保護基金(WWF)が協力。SBTイニシアチブでは、世界中の企業が2030年までに排出量を半減させ、2050年までに排出量をゼロにすることを目標としている。

 日産では、2010年に世界初の量産型EV「リーフ」を発売し、その後も独自のe-POWER技術の採用を拡大、「アリア」などの新型EVの投入も発表。また、電動化技術の採用を積極的に拡大し、2030年代早期より主要市場である日本、中国、米国及び欧州に投入する新型車をすべて電動車両とすることを目指すなど、カーボンニュートラルの実現に向け、電動車両と電動化技術の普及促進に取り組んでいる。

 日産の社長兼CEOの内田誠氏は「私たちは、これらのキャンペーンへの参画やSBTの認証を通じて、志をともにする世界中の企業や自治体の皆さまとともに気候変動の課題解決に取り組み、持続可能な社会を実現していく決意を新たにしています。カーボンニュートラルの実現に向けた世界的な取り組みを加速させるため、日産は電動化の更なる推進など、今後とも諸課題への責任ある対応に努め、将来にわたってステークホルダーの皆さまから必要とされる企業であり続けるよう、自らの役割をしっかりと果たしていきます」とコメントしている。