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三菱ケミカル、開発した環境に優しいバイオエンプラがトヨタ「MIRAI」の内装に採用

2021年9月28日 発表

三菱ケミカルのデュラビオが使用されているリアヒーターコントロールパネル

環境に配慮したプラスチック材「デュラビオ」

 三菱ケミカルは9月28日、自社が手掛けるバイオエンプラ(バイオエンジニアリングプラスチック)製品「デュラビオ(DURABIO)」が、トヨタ自動車のFCEV(燃料電池自動車)「MIRAI(ミライ)」のリアヒーターコントロールパネルに採用されていることを公開した。

 デュラビオは、再生可能な植物由来原料イソソルバイドを用いたバイオエンプラで、耐衝撃性・耐候性・耐熱性などの点で一般的なエンプラよりも優れた物性を有しつつ、さらに一般的なエンプラは自動車のシートに含まれるアミンという物質により劣化(白濁など)することが知られているが、デュラビオは耐アミン性にも優れているという特徴も有しているという。

 三菱ケミカルはこれらの特性を活かし、車載ディスプレイ前面板やフロントグリルなど、自動車の内外装意匠部品への採用を推進しているという。

 水素で発電した電気で走る燃料電池自動車であるMIRAIは、環境課題とエネルギー課題の解決に貢献する“究極のエコカー”と呼ばれる環境車であり、デュラビオが内装材として求められる耐衝撃性や耐薬品性といった物性に加え、植物由来原料の素材である点がMIRAIのコンセプトとも合致し、採用に至ったとしている。

トヨタ自動車のMIRAI