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ブレンボ、AI搭載ブレーキシステム「SENSIFY」発表 ドライビングに新感覚をもたらす
2021年10月29日 05:00
- 2021年10月25日(現地時間) 発表
AIを活用し今までにないブレーキシステムを構築
ブレンボは10月25日(現地時間)、AIを統合した先進的なインテリジェントブレーキシステム「SENSIFY」を発表した。市場への導入は2024年初頭を予定しているという。
新たなブレーキシステムとなるSENSIFYは、「ブレーキキャリパー」「ブレーキディスク」「ブレーキパッド」など、現行のブレンボ製品にデジタル技術とAIを組み合わせることで、「ソフトウェア」「予測アルゴリズム」「データ管理」を含む、柔軟かつ画期的なプラットフォームを構築し、ブレーキシステムをデジタル的に制御を実行。
SENSIFYでは、ブレーキシステムはもはやパーツの集合体ではなく、ひとつの生態系として存在し、能動的な役割を人工知能とソフトウェアが担い、データを収集することでドライビング体験をより快適にし、システムを常に最新の状態に更新していくという。
ブレンボのCEOのダニエレ・スキラッチ氏は「SENSIFYの誕生により、弊社はブレーキシステムの可能領域を広げるとともに、ドライバーの皆さんに、より快適な走りと自分好みのブレーキレスポンスを楽しんでいただけるよう、まったく新しい機会を提供できると思っています。みなさんが求めている安らぎをSENSIFYで体感していただけます。弊社のビジョン『Turning Energy into Inspiration』をフルに反映するのがSENSIFYであり、また1つ大きな前進を経て、自動車産業に対し最先端で革新的、インテリジェントで持続可能な新技術を提供し続けてまいります」と述べている。
このSENSIFYという名称は、人間が外部信号や刺激を感じ取る能力である「SENSE(感覚)」と、製品と車両をシンプルに調和させる意味の「SIMPLIFY(単純化)」を組み合わせた造語で、その名が表すように、SENSIFYは「走る楽しさと安全性」「直感的な高レスポンスとなめらかさ」など常に2つの世界の素晴らしさを提供しつつ、ドライバーが必要としたその時に「高いコントロール性と期待通りの性能」を発揮してくれるという。
SENSIFYはブレンボが築き上げてきた企業文化と専門知識から誕生したもので、最高品質のブレーキの設計に、タイヤ毎の制御が可能なデジタルブレインとセンサーを搭載し組み合わせることで、ハンドリングの精度を高めパフォーマンスと信頼性も向上させ、SENSIFYならではのドライビングを体験できるという。
また、より持続可能なブレーキ技術であることもSENSIFYの特徴で、タイヤ毎にブレーキ制御を最適化し、ブレーキパッドとブレーキディスク間で発生する引きずりトルクを低減させる事により、ブレーキダストの量も最小限に抑えるとしている。さらに、SENSIFYは自動車メーカーにとって柔軟な設計を可能にし、EV(電気自動車)、ICE(エンジン搭載車)はもちろん、高級スポーツカーからシティーカー、あるいは最新の商用車にも使用できるとしている。