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ランボルギーニ、V12エンジン搭載のサーキット専用ハイパーカー「Essenza SCV12」日本初公開
2021年11月8日 14:04
- 2021年11月5日 公開
Lamborghini Day Japan 2021開催。カウンタックの50周年を祝う
ランボルギーニ・ジャパンは11月5日、「Lamborghini Day Japan 2021」を東京都内で開催した。Lamborghini Day Japanの開催は5回目で、今回は新型コロナウイルスの影響もあり、参加者を限って開催した。
主に報道関係者を対象とした11月5日午前の開催では、V12エンジン搭載のサーキット専用ハイパーカー「Essenza SCV12」を日本初公開したほか、カウンタック50周年を記念した今回は、10台のさまざまな仕様のカウンタックを展示し、報道関係者からの人気投票を行なった。
40台限定のサーキット専用車「Essenza SCV12」
Lamborghini Day Japan 2021のメインとしてお披露目されたのは「Essenza SCV12」。ランボルギーニが開発した自然吸気エンジンの中でも“史上最強”という830HP超の出力を持つV型12気筒、排気量6498cm 3 の自然吸気エンジンを搭載。6速シーケンシャルギアボックス「X-Trac」を介して後輪を駆動する。
「Essenza SCV12」は世界限定40台の限定生産モデルとなり、ランボルギーニ・スクアドラ・コルセがテクニカルサポートをし、ランボルギーニのデザイン部門チェントロ・スティーレがデザインを手がけた。オーナーになると世界有数のサーキットで自分のハイパーカーを運転するドライビング・プログラムに参加できる会員制クラブの入会資格が与えられる。
また、サンターガタ・ボロニェーゼに新設されたファクトリーでの保管サービスも含まれる。個室タイプのガレージに保管され、自分のクルマの様子を24時間スマートフォンアプリでモニタリングできるWebカメラシステムなどのサービスも提供する。さらにファクトリーには、フィットネスジムが併設され、ランボルギーニ所属のレーシングドライバーに実践するものに近いフィットネスプログラムを体験できる。
ランボルギーニ・ジャパン代表のダビデ・スフレコラ氏は「Essenza SCV12」の究極の出力を指して「まさにビースト」と評価。世界40台中、日本への割り当ては未定。顧客の反応を見ながら検討されるといい、そのうち1台が今回のイベントで日本に到着していることになる。
Lamborghini Day Japan 2021は限定開催、今後も集まる場を設けたい
今回開催されたLamborghini Day Japan 2021は参加者限定のイベント。東京・新宿の住友三角ビルの三角広場で開催され、これまでのように、多くの人が一堂に会すイベントではなく、新型コロナウイルスの影響もあり、時間帯を区切って複数開催する。
限定イベントながら実際に人が集まるイベントを開催するにあたりダビデ・スフレコラ氏は「1年半の間、みなさまとはリモートではつながっていたが、直接会う機会がなく、うれしく思います」と冒頭で喜びを述べ、「コロナの各地の感染状況を見ながら、どういうイベントをどんな形でやるかは悩み、イベントも開催までに長い道のりがあった」と明かした。
また、スフレコラ氏は新型コロナの影響として、人と人とのつながりの変化を挙げた。「ランボルギーニといえば、エモーションのブランドだと考えている。エモーションは、集まって共有して、すごく効果を発揮するものだと思っているので、集まることができないとなると、どうしてもエモーションのパワーは失われてしまう」と指摘。新型コロナが収束した際には「皆さんに集まっていただいて、エモーションを共有するというイベントをやりたいと思っている、今回も実験的であるが、実際にお越しいただくという形をとった。これからもう少しイベントのサイズを大きくしながら、安全策を十分に講じながら、実際に集まる場を設けていきたい」と述べた。
さらにスフレコラ氏は「年末にかけて、LAMBORGHINI GIRO JAPANを企画しているので、お客さまにお越しだいたいて、直接お会いするのを楽しみしている」とした。
なお、スフレコラ氏は質疑応答に答える形でランボルギーニの今後の戦略についても語り、2021年と2022年はこれまでと変わらないが、2023年と2024年は全モデルがハイブリッド化して2025年にCO2排出量50%削減を狙い、2025年以降にランボルギーニで4番目のモデルとして電気自動車を発売するとした。
イベントでは「Essenza SCV12」のお披露目のほか、カウンタックの生誕50周年の記念の年ということで、最高の1台を選ぶ「LAMBORGHINI COUNTACH CONTEST JAPAN」の最終審査も行なわれ、10台のカウンタックも展示された。
また、会場ではスーパースポーツカー「ウラカン STO」のほか、パーソナライゼーションプログラム「アドペルソナム」によってカスタマイズされたウラカンを展示。スペシャリストを常駐させアドペルソナムの紹介を行なっていた。
さらに、オーナー向けの専用アプリ「UNICA」の紹介コーナーを設けたほか、新たに設立した本社承認のオフィシャルな「ランボルギーニクラブオブジャパン」の案内コーナーも設けられた。
カウンタック10台を展示し、「LAMBORGHINI COUNTACH CONTEST JAPAN」の最終審査
Lamborghini Day Japan 2021の会場で最もスペースを割いていたのはカウンタックを10台展示した「LAMBORGHINI COUNTACH CONTEST JAPAN」。カウンタックを所有するオーナーから10月8日~17日に写真によるエントリーを受け付けていたもので、インターネット上で投票を行ない、展示されたのはそのなかから選ばれた10台となる。
スフレコラ氏はカウンタックについて「スーパースポーツカーの歴史上、いろいろな意味のあるクルマで、ランボルギーニのDNAはこれだと決定づけたもの。ランボルギーニらしいDNA、ガンディーニラインをいちばん強く受けているのはカウンタックから」と評価し、スフレコラ氏個人も「このクルマとは深い絆があって、初めて好きになったランボルギーニのクルマ。個人的にすごく愛着がある」と振り返った。
展示されたカウンタックは、1976年の「LP400」から1989年の「アニバーサリー」まで。そのうち5台が4バルブエンジンとなった「5000 Quattrivalvole」となる。カウンタックは1971年に発表され、製造は1974年~1990年と長期にわたるためバリエーションが豊富。基本的なスタイリングは変わらないが、エアロパーツなどで変遷が見て取れる。LP500Sなど“S”の付いたクルマの特徴的なオーバーフェンダーや、フロントスポイラーの有無、ホイールの径の違い、ウイングなどの差も見て取れる。
また、ランボルギーニのクラシックカー専門部門の「ポロストリコ」の認定プログラムを受けたクルマの10台中の8台。なかでも1976年のLP400は新車時から日本にあるディーラー車であるほか、1977年のLP400はリペイントなしという貴重な存在となる。
報道関係者の投票では、1974年のLP400が1位となった。なお、今回のイベントは11月5日~6日に複数回にわたって行なわれた。最終的にどのカウンタックが1位になったかは最終投票の後で発表となる。