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明治神宮外苑の公道をレーシングマシンが走った! 「Red Bull Race Day」レポート
2021年12月21日 06:30
- 2021年12月19日 開催
12月19日、東京都新宿区の明治神宮外苑にて「Red Bull Race Day」が開催され、公道を封鎖した特設コースで国内外最高峰のマシンが走行を披露した。
「轟音東京」をコンセプトに掲げたこのイベントで走行したのはSUPER GTからはTEAM Red Bull MUGENの笹原右京選手、大湯都史樹選手とHONDA NSX-GT。SUPER FORMULAからはRed Bull MUGEN team Gohの大津弘樹選手とSF19。MotoGPからはLCR HONDA IDEMITSUの中上貴晶選手とHONDA RC213V-S。
イベントは4名のドライバー、ライダーが会場に集まった4000人のファンの前でホンダS660によるパレードランを行ない幕が開けた。
レーシングマシンによる走行では、まずは笹原右京選手のHONDA NSX-GTがコースイン。公道での開催のため事前の試走なしのぶっつけ本番だったそうで、まずは路面状況やタイヤの感触などを確かめながら抑え気味の走行だった。本物のGT500マシンの一般道での走行自体が極めて貴重だが、今回用意された会場のマシンとファンの近さにはさらに驚かされた。とにかく近い。続いて大湯都史樹選手、そして大津弘樹選手のSF19、中上貴晶選手のRC213V-Sと続く。
ちなみにRC213V-Sは公道仕様のマシンだが、HONDA NSX-GTはエンジンマッピング、SF19はエンジンマッピングやサスペンションセッティングを変更してこのイベントに対応しているという。
路面やマシンの感触を確かめた4人のドライバー・ライダーは少しずつペースを上げながらファンの前を走行した。またSUPER GT/SUPER FORMULAは途中でピットストップしてタイヤ交換をするなど、本物のレースにおけるメカニックの鮮やかな作業を織り交ぜながらショーランを披露し、後半にはサーキットでも見ることのできないジャンルの違う3台の混走も見られた。
また、イベントの中盤には会場に設置された大型ビジョンで今年のF1世界選手権でチャンピオンを獲得したマックス・フェルスタッペン選手らレッドブルレーシング・ホンダのドライバーやチーム代表、そしてアルファタウリ・ホンダの角田裕毅選手からファンへのビデオメッセージが届けられた。
なお会場にはレッドブル・レーシング・ホンダ、スクーデリア・アルファタウリ・ホンダのマシンも展示され、レッドブル・レーシング・ホンダのマックス・フェルスタッペン選手、セルジオ・ペレス選手、そしてチームへのメッセージシートが用意されていた。当日来場したファンが書き込んだシートはチームとドライバーにプレゼントされるとのことだ。
走行後、ドライバー、ライダーの誰もが「楽しかった」と語ったのが印象的だ。タイヤ自体はグリップしていたもののカーボンブレーキに熱が入らず制動力が得られなかったためちょっぴり苦労したという笹原右京選手、大湯都史樹選手。走行中のファンとの距離があまりに近くてビックリしたという大津弘樹選手。先に走った4輪ドライバーから路面状況を聞きながら臨んだという中上貴晶選手。それぞれがぶっつけ本番で臨み苦労をしながら、それでもとても楽しい1日だったという。
一般公道を封鎖して国内外の最高峰マシンによる走行を実現した今回のイベントはファンはもちろん選手にとっても貴重な体験だったようだ。