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メルセデス・ベンツ、新型「Cクラス」のクロスオーバーモデル「C 220 d 4MATIC オールテレイン」 価格は796万円

2022年1月18日 発売

796万円

新型Cクラスの3番目のボディタイプとなる「C 220 d 4MATIC オールテレイン」

SUV譲りの高いアイポイントとロードクリアランスに加え、高い実用性を兼ね備えた1台

 メルセデス・ベンツ日本は1月18日、新型「Cクラス」の3番目のボディタイプとなる「C 220 d 4MATIC オールテレイン」を発売した。価格は796万円。

 Cクラスは1982年に「190クラス」として登場以来、動力性能や快適性、安全性などセグメントのベンチマークとされている1台。2014年から販売している先代Cクラスは、セダンとステーションワゴンを合わせて、日本で累計約10万台以上を販売し、2015年~2019年に年間のセグメントナンバー1を達成しているモデル。

 新型Cクラスはサポートの精度を高めた安全運転支援システム、直感的な操作設定が可能な縦型の大型センターディスプレイ、直感的な行先案内が可能なARナビゲーション、利便性が高い生体認証によるシートポジションなどの設定、片側130万画素を誇るDIGITALライトによる効果的な夜間の視界確保など、フラグシップモデルである新型「Sクラス」譲りの新技術を多数採用。また、エクステリアとインテリアのデザインにも新型Sクラス譲りの要素を取り入れながら、随所にCクラスらしいスポーティさも表現。さらに、ISG(インテグレーテッド スターター ジェネレータ)とプラグインハイブリッドにより、全ラインアップの電動化を果たしている。

 今回発売されるC 220 d 4MATIC オールテレインは、SUV譲りの高いアイポイントとロードクリアランス、さらにステーションワゴンの実用性を兼ね備えたCクラス初のクロスオーバーモデル。四輪駆動システム「4MATIC」など、35年以上にわたるSUV開発の歴史のなかで蓄積したオフロード技術を採用し、オールラウンドな走行性能を実現。

 新型Cクラスのデザインを取り入れたエクステリアに、SUVの力強さを表現するシングルルーバーのラジエーターグリルをはじめ、前後バンパー下部のシルバークロームアンダーライドガードやブラックのホイールアーチカバーを取り入れることでSUVらしさを強調。また、専用の18インチ5スポークアルミホイールも採用している。

 ボディサイズは4760×1840×1495mm(全長×全幅×全高)と、ステーションワゴンに比べ全高を+約40mmすることで高い地上高とアイポイント、乗降のしやすさというSUVの特徴を持たせながら、ボディサイズは一般的な駐車場に入るサイズに集約。

 インテリアは、ダッシュボードを上下に2分割し、上部は翼のような形状に、航空機エンジンのナセルを思わせる丸みをつけたやや横長の新デザインの角型エアアウトレットを配置してスポーティさを演出。下部には大きなインテリアトリムをあしらい、センターコンソールからダッシュボードへと連続させた。

 また、ドライバー重視のスポーツ感を強調すべく、ダッシュボードと縦型の11.9インチメディアディスプレイは6度ほどドライバー側に傾けたデザインを採用。さらに、運転席に備わる12.3インチの大型コックピットディスプレイを自立型にしたことで、ダッシュボード上部と大きなインテリアトリムの手前に浮かんでいるかのような演出とした。

 コックピットディスプレイとメディアディスプレイは4つのスタイル(ジェントル、スポーティ、クラシック、オフロード)と、3つのモード(ナビゲーション、アシスタンス、サービス)から選択可能としたほか、シートの調整スイッチやドアハンドルが配置されたフロントドアのブラックパネルは、エッジをクローム仕上げとしたことで、ドア表面から浮き上がるようなデザインとなり、アンビエントライトの照明による上質感を作り出している。

C 220 d 4MATIC オールテレインの特徴

インテリジェントドライブ

 C 220 d 4MATIC オールテレインには、新型Sクラスから搭載されるメルセデス・ベンツ最新の安全運転支援システムを多数採用している。

・アクティブステアリングアシスト:ステレオマルチパーパスカメラだけでなく、360度カメラシステムも車線認識に使用することで、多くのカーブに対応。高速道路上で今まで以上に精密に車線中央を維持することが可能。

・アクティブエマージェンシーストップアシスト:ドライバーが周囲の道路状況に反応しなくなってからかなりの時間が経過していると判断した場合、警告を発し、徐々に減速して最終的に車両を停止させる。

・アクティブブレーキアシスト:交差点や曲がり角での右左折の際に、対向、飛び出し、巻き込みなどにより、クルマ、自転車および歩行者と衝突する危険がある場合、ドライバーに警告し、自動ブレーキを作動させる。

・緊急回避補助システム:車両前方にいる車道横断中の歩行者などとの衝突の危険を検知すると、システムが正確なステアリングトルクを計算して、ドライバーのステアリング操作をアシスト。また、自車と同じ方向や反対方向に進む歩行者や自転車を含む車両も検知可能。

・アクティブレーンキーピングアシスト:走行している車線を意図せず逸脱しそうな場合に警告および進路修正を行なう。

・アクティブブラインドスポットアシスト:車両の斜め後ろのミラーでは見にくい死角エリアに車両や自転車がいることを警告し、30km/h以上で走行中に側面衝突の危険がある時に危険回避のサポートを実施。また、停車時にドアを開けようとした際、後方から障害物が迫っている場合の警告機能も搭載する。

MBUX(メルセデス・ベンツ ユーザー エクスペリエンス)

 12.3インチのワイドディスプレイを採用するインストゥルメントクラスターと、11.9インチの縦型ディスプレイを採用するセンターディスプレイの2画面を標準装備。対話型インフォテインメントシステム「MBUX」のボイスコントロールは「ハイ、メルセデス」をキーワードに起動し、音声認識機能は多くのインフォテインメント機能(目的地入力、電話通話、音楽選択、メッセージ入力・読み上げ、気象情報)に加え、クライメートコントロール、各種ヒーター、照明など多様な機能にも対応している。また、音声認識だけではなく、タッチスクリーン、ステアリングホイールにあるタッチコントロールボタンでもさまざまな操作をすることが可能で、ドライバーの好みや運転状況に応じて使い分けられる。

ARナビゲーション

 AR(Augmented Reality=拡張現実)ナビゲーションを標準装備。従来、目的地を設定して行先案内をする場合、地図上に進むべき道路がハイライトされるが、それに加えて、車両の前面に広がる現実の景色がナビゲーション画面の一部に映し出され、その進むべき道路に矢印を表示。より直感的にどの道路に進むべきかを判断することが可能となる。

パワートレーン

 エンジンは単体で200PS(147kW)/440Nmを発生する直列4気筒2.0リッタークリーンディーゼルターボエンジン「OM654M」を搭載。エンジンとトランスミッションの間に配置されるマイルドハイブリッドシステムのISGによって、短時間、最大で20PS(15kW)/208Nmのブーストが可能。高トルク、省燃費が特徴のクリーンディーゼルエンジンに、電気による緻密なサポートが組み合わさることで、さらにスムーズな加速感と燃費の低減を両立させた。エンジンと組み合わせるトランスミッションは「9G-TRONICオートマチックトランスミッション」で、1速~9速の変速比幅が広く、エンジン回転数が大幅に低減されることから、優れたエネルギー効率と快適性を実現している。

 スイッチ操作1つでエンジンやトランスミッションの特性を切り替えられる「ダイナミック セレクト(DYNAMIC SELECT)」には専用の「OFFROAD」「OFFROAD+」の2つのモードを追加。OFFROADモードでは、トランスミッションがオフロードモードに切り替わり、雪道や悪路での走破性を向上。OFFROAD+モードでは、急な下り坂での安定した走行をサポートするだけでなく、上り坂の途中で動けなくなった場合にはリバースを選ぶと安全に下ることができる機能も備えている。

サスペンション

 サスペンションは、Cクラスで定評のあるフロントに4リンク式、リアにマルチリンク式を踏襲。最低地上高をステーションワゴンよりも約40mm高く設定し、車高調整をする必要のない、オフロードの走破性とオンロードでの直進安定性や操縦性、乗り心地などを高い次元で成立させた。