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トヨタ、米国向けフルサイズSUV新型「セコイア」をワールドプレミア 「ランクル」や「LX」と同じプラットフォームを採用

2022年1月25日(現地時間) 発表

トヨタの米国向けフルサイズSUV新型「セコイア」がワールドプレミアされた

 トヨタ自動車は1月25日(現地時間)、米国向けフルサイズSUV新型「セコイア(Sequoia)」のワールドプレミアを行なった。5つのグレードが設定され、「SR5」「リミテッド(Limited)」「プラチナ(Platinum)」「キャップストーン(Capstone)」には2WDとパートタイム4WDが設定され、「TRD Pro」は4WDのみの設定となる。発売は2022年夏を予定。

 フルモデルチェンジによりトヨタ最大のSUVとなった新型セコイアは、世界一高いだけでなく、樹齢が約2000年という長寿でも知られ、もっとも頑丈な樹種の1つである「セコイア」がその名前の由来。その樹勢の強さに加え、長期にわたる品質、耐久性、信頼性を表現しているといい、快適性、テクノロジー、ハイブリッドパワートレーンにより、息をのむようなパフォーマンスを発揮するフルサイズSUVとなった。

キャップストーン
キャップストーン

 スタイリングを担当したのはトヨタの北米デザインスタジオ「カルティ」のチームで、各グレードには独自のルック&フィールが設定されているといい、カルティ社長のケビン・ハンター氏は「セコイアのデザイン目標は、洗練されていながら、タフでアクティブなライフスタイルSUVを創り出すことでした。それは、友人と夜の街に繰り出すときも、家族でボートを牽引して湖に行くときも、より過激なオフロードの冒険に出るときも変わりません」とコメントしている。

TRD Pro

 パワートレーンはフルサイズピックアップトラックの「タンドラ」にも搭載されている、最高出力437HP/5200rpm、最大トルク583lb-ft(790Nm)/2400rpmを発揮するV型6気筒3.5リッターツインターボエンジンにハイブリッドモーターシステムを組み合わせた「i-FORCE MAX」を全車に搭載。トランスミッションには10速ATが組み合わされる。

 プラットフォームは、新型タンドラや新型「ランドクルーザー」、レクサスの新型「LX」と同じで、優れたハンドリングと最高の快適性を両立。フロントサスペンションは独立懸架とし、新たにラックマウント式電子制御パワーステアリングを採用することで、ステアリングフィールを向上。リアには最新のマルチリンク式サスペンションを採用し、滑らかな乗り心地を実現するとともに、定期的に牽引するユーザーには、ロードレベリングリアハイトコントロールエアサスペンションとアダプティブバリアブルサスペンション(AVS)がオプションで設定可能となっている。

「i-FORCE MAX」を全車に搭載

 2列目シートは、グレードによりベンチシートまたはキャプテンシートとなり、快適に過ごせるようリクライニングできるほか、広い荷室が必要な場合は折りたたんで前方に移動させることも可能。3列目シートも電動折りたたみ機構を備えるほか、6インチ幅でスライドさせることも可能としてる。また、ラゲッジスペースには、状況に応じて収納版の高さを変更できる「アジャスタブルカーゴシェルフシステム」を新採用している。

2列目はグレードによりベンチシートまたはキャプテンシートとなる
ラゲッジスペースには、状況に応じて収納版の高さを変更できる「アジャスタブルカーゴシェルフシステム」を新採用

 牽引能力は、先代モデルから約22%増となる最大9000ポンド(約4t)の牽引能力を備えているほか、トレーラー牽引時の後退をサポートする「トレーラーバックアップガイド」や、後退時にトレーラーの進路をまっすぐに保つためにステアリング操作をサポートする「ストレートパスアシスト」などの機能が、TRD Proとキャップストーンに標準装備となっている。

牽引能力は先代モデルから約22%増となる最大9000ポンド(約4t)に強化された

 ドライブモードは「エコ」「ノーマル」「スポーツ」が標準設定だが、オプションの「ロードレベリングリアハイトコントロールエアサスペンション」と「アダプティブバリアブルサスペンション」を装備すると、さらに「コンフォート」「スポーツS+」「カスタム」が設定される。

14インチ(または8インチ)のタッチスクリーンを搭載

 14インチのタッチスクリーンやデジタルディスプレイバックミラーには、複数のカメラで撮影した画像が表示でき、車両を俯瞰で見られる「パノラミックビューモニター」も装備。また、トレーラーの両サイドにあるものを表示する「リアスプリットビュー」や、トレーラーの接続をサポートする「ヒッチビュー」もオプションで用意されている。さらに、セコイアでは初めて「電動格納・伸縮式折りたたみミラー」をメーカーオプションで用意している。

 8インチまたは14インチの大型タッチスクリーンを採用する「トヨタ・オーディオ・マルチメディア・システム」は、テキサス州にあるトヨタのコネクテッド・テクノロジ・チームが設計とデザインを担当。音声認識機能も採用していて「ヘイ、トヨタ」などの簡単なフレーズでシステムを起動して、道案内、POI(Point of Interest:興味のあるポイント)の検索、オーディオコントロールの調整、車内温度の変更などを音声で指示することが可能となっている。Apple CarPlayとAndroid Autoのワイヤレス通信にも標準対応するだけでなく、Bluetoothによる2台同時電話接続も可能としている。

リミテッド

 全グレードに「トヨタ・セーフティ・センス2.5」を標準装備し、前方車両だけでなく、薄暗い時間帯の歩行者、日中の自転車、対向車、交差点での曲がる際の歩行者も検知するなど、先代よりさまざまな機能が強化された「歩行者検知機能付プリクラッシュシステム」を搭載し、状況に応じて音声・映像による注意喚起や自動ブレーキを行なう。また、歩行者を検知し、ドライバーの緊急回避操舵を安定させ、車線逸脱の防止を支援するための追加機能「エマージェンシー・ステアリング・アシスト」も設定されている。

 そのほかにも、「ダイナミックレーダークルーズコントロール(DRCC)」や、車線の中央を保つよう支援する「ステアリングアシスト付レーンディパーチャーアラート」、自動的にヘッドライトのハイビームとロービームを切り替える「オートマチックハイビーム」、前方カメラで特定の道路標識を認識し、マルチインフォメーションディスプレイ(MID)に表示する「ロードサインアシスト」、隣接車線に接近または位置する車両を検知して警告する「ブラインドスポットモニター」、後退中に左右から接近する車両を検知し、視覚と聴覚で警告する「リアクロストラフィックアラート」、静止物や接近する車両との衝突の可能性がある場合、または駐車中にブレーキ制御を実施する「自動ブレーキ付フロント&リアパーキングアシスト」も搭載する。