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ヒョンデ、ZEVで日本市場に参入 479万円のBEV「IONIQ 5」とFCEV「NEXO」2車種導入

2022年2月8日 発表

 ヒョンデ(Hyundai Motor Company)の100%子会社Hyundai Mobility Japanは2月8日、日本の乗用車市場へ参入すると発表した。日本市場には環境に配慮したZEV(Zero Emission Vehicle)のみを展開、BEV(バッテリEV)「IONIQ 5(アイオニック ファイブ)」、FCEV(燃料電池車)「NEXO(ネッソ)」の2車種を投入する。

 IONIQ 5の価格は479万円~589万円。NEXOは776万8300円。自社Webサイトやアプリにおいて、5月よりオーダー受付開始、7月からデリバリー予定としている。

 IONIQ 5は、5ドアハッチバックのBEVで、72.6kWの大容量バッテリ搭載モデルでは1充電航続距離618kmを実現(WLTCモード/自社測定値)。急速充電システムCHAdeMOを採用し、90kW級の充電器を使用の場合、約32分で10%から80%まで充電が可能。ウィンカーレバーの右側への配置など日本マーケットに適したローカライズを施した。

IONIQ 5

 NEXOは、SUVタイプのFCEVで、1回約5分の充填で約820kmの航続距離を実現(WLTCモード/自社測定値)する。

NEXO

 Hyundaiは2009年12月に日本の乗用車市場から撤退しているが、日本市場における3つのモビリティ戦略として、オンライン販売をはじめとするスマートな顧客体験を提供する「Smart Experience of Mobility」、 EV、FCEVというZEVのみに絞った車種展開をする「Sustainable Mobility」、カーシェアプラットフォーム Anyca(エニカ)との協業による移動の自由を提供する「Freedom in Mobility」を掲げ、再参入する。

 販売体制としては、ZEVに特化したリアルな体験拠点として、試乗や購入相談、点検、整備をワンストップで提供する「Hyundaiカスタマーエクスペリエンスセンター」を、2022年夏に神奈川県横浜市に開業予定。その後、全国の主要地域に各地の協力整備工場と連携して展開する計画。さらに、全国に対応可能なロードサービス体制を構築するという。

 日本市場に再び参入する背景としては、世界規模で高まる環境配慮への意識や、一人ひとりが個人の価値観を重視した商品選択を行なう傾向の高まりを背景に、日本社会の変化に対応する商品としてZEVの2車種を投入することを決定したとしている。

 なお、日本での乗用車市場への参入と新しいビジネスモデルの構築にあたり、日本法人の社名も「現代自動車ジャパン株式会社」から「Hyundai Mobility Japan 株式会社」へと変更。環境への配慮を意識したZEV販売、Webサイトとアプリを組み合わせたオンラインプラットフォームの展開など、「モビリティ全般に対してサービス」を提供するモビリティカンパニーとして進化していく思いを込めたとしている。