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『グランツーリスモ7』先行レビュー いよいよ3月4日発売

2022年3月4日 発売

PS4/PS5用『グランツーリスモ7』が、いよいよ3月4日発売

 ソニー・インタラクティブエンタテインメントからPS4/PS5用『グランツーリスモ7』が、いよいよ3月4日に発売される。記者は、その発売前にPS5版『グランツーリスモ7』の先行プレイを体験できるチャンスを得たので、その印象をお伝えしていきたい。

 初代『グランツーリスモ』から25年。『グランツーリスモ7』では、長きにわたるシリーズのファンだけでなく、クルマをよく知らない初心者にも、過去150年もの自動車の文化とレースの文化のすべてを伝えられるデザインにするという目標が掲げられている。

 今回、限られた時間の中でプレイして感じたのは、これから新しくグランツーリスモの世界に入ってくる人に向けて最大限の配慮がされていると感じるとともに、長年グランツーリスモを楽しんできたユーザーにはニヤリとさせる要素も盛り込りこまれいて、グランツーリスモシリーズ25年の歴史を感じさせる懐の深い作品に仕上がっているというのが、『グランツーリスモ7』に対する印象となる。

420車種以上のクルマを収録、90種類以上のコースレイアウトで走行可能

年間気象データをもとにシミュレーションした気象変化が採用

『グランツーリスモ7』は、シリーズ史上最高のクオリティで再現したという420車種以上のクルマを収録。コースは、90種類以上のコースレイアウトでドライブ可能。実際に映像を確認してみると、サーキットの施設や路面のディテール、リプレイ映像で見るクルマのヘッドライトの作り込みなど、グラフィックの深化を感じ取れる。

 サーキットによっては、サーキットにおける年間気象データをもとにシミュレーションした気象変化が採用されており、雨による路面変化として水たまりができやすい場所や、クルマがたくさん走った場所から路面が乾いていくなど乾き方についてもシミュレーションで再現したという。

 また、PS5版『グランツーリスモ7』では、PS5のコントローラーにあるハプティックフィードバックやアダプティブトリガー機能を活用して、よりクルマの挙動を感じられるようにしてある。

 実際にPS5のコントローラーを使って、ヘビーウェット状態のサーキットを走行してみると、それらの表現を実感することができる。ABS(アンチロックブレーキシステム)作動時の振動や、アンダーステア発生時の振動なども感じることができ、タイヤの路面との接地感、縁石や水たまりになっている場所など、路面の微細な状況を感じ取れるようになっている。

「カフェ」のマスターから出されるミッションをこなしていくことでグランツーリスモの世界が広がっていく

 ゲームプレイの基本的な流れは、マップ画面にある「カフェ」を中心に展開される。カフェには、カフェのマスターがいて、マスターからさまざまな課題が出され、プレイヤーは手渡された“メニューブック”にあるミッションをこなしていくことになる。

 メニューブックにあるミッションをクリアしていくことで使用できるマシンや走れるサーキットが増え、チューニングショップやスケープスなど、グランツーリスモの世界で展開される施設が続々とオープンしていく。メニューブックにあるミッションがあることで、初めてグランツーリスモを体験する人でも迷子にならずに、自然とグランツーリスモの世界観、クルマの歴史、文化にも触れられるようにデザインされているのが感じ取れる。

 グランツーリスモシリーズを長年楽しんでいる人にとっても、伝統のサーキット「トライアルマウンテン」「ディープフォレスト」「ハイスピードリンク」といったコースでプレイするミッションもあり、懐かしい気分にさせられる。複数台で走行するサーキットでのミッションでは、グランツーリスシリーズととも育ったFIA グランツーリスモ チャンピオンシップに参加した選手たちも登場して、25年の歴史を感じさせてくれる。

“楽しさ”の新しい方向性を感じた「ミュージックラリー」。新型「フェアレディ Z」も登場

『グランツーリスモ7』では、このほかにも膨大な世界が広がっていてその魅力のすべてをお伝えすることができないのではあるが、その中で印象に残ったのが、音楽を聴きながらクルマをドライブする新モード「ミュージックラリー」に触れておきたい。

 ミュージックラリーは、『グランツーリスモ7』の新たな試みとして、音楽を聴きながら爽快なドライブが楽しめるミニゲーム。リズムにあわせて減っていく「ビート」がなくならないように走行し、曲を完奏させるとクリア、その時点の走行距離に応じてプライズを獲得できるというもの。実際にプレイしてもらえば、その楽しさを感じてもらえると思うが、音楽とゲームプレイを融合させた新しい“楽しさ”の方向性を感じた。

 最後に、日産自動車の新型「フェアレディ Z」が「Z Performance '23」として収録されていることも現時点の大きなトピックスだ。自動車メーカーによるブランドのプロモーションの場としても定着しているグランツーリスモシリーズ。『グランツーリスモ7』は、自分のことを“クルマ好き”と思うなら参加せずにはいられない、そんな作品に仕上がっていると思った。

日産自動車の新型「フェアレディ Z」が「Z Performance '23」として収録