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SUPER GT開幕戦岡山、GT500はルーキーレーシングの14号車GR Supraが優勝 GT300はコンドーレーシングの56号車GT-Rが優勝し、いずれも2年連続開幕戦優勝
2022年4月17日 19:27
SUPER GT開幕戦の決勝が4月17日、岡山国際サーキット(岡山県美作市)で開催された。GT500は予選でポールポジションを獲得した14号車 ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/山下健太組、BS)がポールトゥウインで優勝した。2位は100号車 STANLEY NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐組、BS)、3位はこのレースがニッサンZのデビューレースとなった23号車 MOTUL AUTECH Z(松田次生/ロニー・クインタレッリ組、MI)。
GT300は予選5位から序盤に順位を上げた56号車 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R(藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組、YH)が中盤からレースを支配して優勝した。2位は18号車 UPGARAGE NSX GT3(小林崇志/太田格之進組、YH)、3位は後半追い上げた65号車 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗組、BS)。
ポールポジションからスタートした61号車 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝組、DL)は、ピットストップ後にエンジンが再始動できずタイムをロスするなど順位を下げ、最終的に10位でゴールした(レース終了後、他車がペナルティを受け9位に繰り上がる)。
GT300決勝:56号車 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rが2年連続で開幕戦を制覇
GT300のスタートは、GT500と同様大きな波乱もなく予選順位どおりに1コーナーに進入していった。GT300はトップから5位までが5秒以内という状況が続き、ポールスタートでトップを走る61号車 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝組、DL)は、2位以下を引き離せない状況が続く。
2位は10号車 TANAX GAINER GT-R(富田竜一郎/大草りき組、DL)、3位は56号車 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R(藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組、YH)という順位でレースが進展していった。
レースが大きく動いたのは25周目。10号車 TANAX GAINER GT-Rが徐々に後退していった後、2位に上がっていた56号車 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rが、61号車 SUBARU BRZ R&D SPORTをオーバーテイクしトップに立った。
39周目に2位を走っていた61号車 SUBARU BRZ R&D SPORTはピットに入ったが、作業後にエンジンがなかなか再始動せず、タイムをロスしてしまう。ポールポジションからスタートBRZは、ピット作業を終えた集団の中で9位と順位を大きく下げてしまった。
トップを走っていた56号車 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rは、ピット作業後も、作業終了組のトップでコースに戻った。2位は18号車 UPGARAGE NSX GT3(小林崇志/太田格之進組、YH)、3位は9号車 PACIFIC hololive NAC Ferrari(ケイ・コッツォリーノ/横溝直輝組、YH)で、上位3台に優勝争いは絞られた形になった。
レースは序盤でBRZを抜いてトップに立った56号車 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rがピット作業以外で一度もトップの座を譲ることなく、そのままゴールし優勝した。56号車は2021年の開幕戦も優勝しており、開幕戦2連勝となった。
2位は18号車 UPGARAGE NSX GT3、3位は終盤追い上げて9号車をオーバーテイクした65号車 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗組、BS)。
9位までFIA GT3規定の車両が入り、日本独自のGT300規格トップは61号車 SUBARU BRZ R&D SPORTの10位となった(レース終了後、9位に入っていた55号車ARTA NSX GT3が「危険なドライブ行為」で40秒のタイム加算のペナルティを受け15位に。BRZは正式結果で9位となった)。
GT300 第1戦岡山 決勝結果
順位 | カーナンバー | マシン | ドライバー | タイヤ | 周回数 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 56 | リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R | 藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ | YH | 77 |
2 | 18 | UPGARAGE NSX GT3 | 小林崇志/太田格之進 | YH | 77 |
3 | 65 | LEON PYRAMID AMG | 蒲生尚弥/篠原拓朗 | BS | 77 |
4 | 9 | PACIFIC hololive NAC Ferrari | ケイ・コッツォリーノ/横溝直輝 | YH | 77 |
5 | 6 | Team LeMans Audi R8 LMS | 本山哲/片山義章 | YH | 76 |
6 | 10 | TANAX GAINER GT-R | 富田竜一郎/大草りき | DL | 76 |
7 | 4 | グッドスマイル 初音ミク AMG | 谷口信輝/片岡龍也 | YH | 76 |
8 | 87 | Bamboo Airways ランボルギーニ GT3 | 松浦孝亮/坂口夏月 | YH | 76 |
9 | 61 | SUBARU BRZ R&D SPORT | 井口卓人/山内英輝 | DL | 76 |
10 | 11 | GAINER TANAX GT-R | 安田裕信/石川京侍 | DL | 76 |
11 | 34 | BUSOU raffinee GT-R | 柳田真孝/井出有治 | DL | 76 |
12 | 60 | Syntium LMcorsa GR Supra GT | 吉本大樹/河野駿佑 | DL | 76 |
13 | 30 | apr GR86 GT | 永井宏明/織戸学 | YH | 76 |
14 | 20 | シェイドレーシング GR86 GT | 平中克幸/清水英志郎 | DL | 76 |
15 | 55 | ARTA NSX GT3 | 武藤英紀/木村偉織 | BS | 76 |
16 | 50 | Arnage MC86 | 加納政樹/阪口良平 | YH | 76 |
17 | 88 | Weibo Primez ランボルギーニ GT3 | 小暮卓史/元嶋佑弥 | YH | 76 |
18 | 5 | マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号 | 冨林勇佑/平木玲次 | YH | 76 |
19 | 31 | apr GR SPORT PRIUS GT | 嵯峨宏紀/中山友貴 | BS | 75 |
20 | 2 | muta Racing GR86 GT | 加藤寛規/堤優威 | BS | 75 |
21 | 360 | RUNUP RIVAUX GT-R | 青木孝行/田中篤 | YH | 75 |
22 | 25 | HOPPY Schatz GR Supra | 松井孝允/野中誠太 | YH | 74 |
23 | 48 | 植毛ケーズフロンティア GT-R | 井田太陽/田中優暉 | YH | 74 |
24 | 7 | Studie BMW M4 | 荒聖治/アウグスト・ファルフス | MI | 70 |
25 | 22 | アールキューズ AMG GT3 | 和田久/城内政樹 | YH | 69 |
26 | 52 | 埼玉トヨペットGB GR Supra GT | 吉田広樹/川合孝汰 | BS | 65 |
27 | 96 | K-tunes RC F GT3 | 新田守男/高木真一 | DL | 61 |
GT500決勝:14号車 ENEOS X PRIME GR Supraがポールトゥウインで開幕戦2連勝、NSX-GT 2位、新型Z 3位と3メーカーが表彰台を分け合う
GT500のスタートは、全車無事に1コーナーに進入していった。序盤はポールポジションを奪った14号車 ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/山下健太組、BS)が2番手の39号車 DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/中山雄一組、BS)を引き離す展開に。
39号車は3位の100号車 STANLEY NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐組、BS)に激しく追い上げられ、だんだんとトップグループから引き離される展開になった。2位以下が争っている内に、トップの14号車は逃げに入り、15周目には10秒以上の差をつけることになった。
規定の1/3を超える周回となる30周目に、ルーティンのピット作業が始まった。いち早くピットに入ったのは2位に上がっていた38号車 ZENT CERUMO GR Supraと4位の100号車 STANLEY NSX-GT。特に100号車 STANLEY NSX-GTは、前を走る39号車 DENSO KOBELCO SARD GR Supraをコース上では抜けないこともあり、アンダーカットを狙った形になる。
その翌周にはトップを独走していた14号車 ENEOS X PRIME GR Supraがピットイン。14号車は若干長めのピットストップになってしまったが、2位とは大差であったため、ピット作業を終えた組の中でトップに留まることに成功した。
このピットストップで、39号車は短いピットストップに成功。同じく5位だった12号車 カルソニック IMPUL Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット組、BS)も同様に短いピットストップで、38号車、100号車の前に出ることに成功した。
ほぼ全車がピット作業を終えると、トップは2位に10秒以上の大差をつけた14号車 ENEOS X PRIME GR Supra、2位は12号車 カルソニック IMPUL Z、3位は38号車 ZENT CERUMO GR Supra、4位は39号車 DENSO KOBELCO SARD GR Supra、5位は100号車 STANLEY NSX-GTの順になっていた。
レース終盤に100号車 STANLEY NSX-GTが2位にあがり、3位には23号車 MOTUL AUTECH Z(松田次生/ロニー・クインタレッリ組、MI)が上がってきた。
残り4周、出されていたたFCY(フルコースイエロー)が解除された時点で、トップの14号車と2位100号車の差はわずかに2秒まで縮まっていた。しかし、そこから14号車はラストスパート。最終ラップの段階でも約2秒の差をつけることに成功した。
14号車はその差を維持してファイナルラップを終え、チェッカーを受けて優勝した。14号車は2021年の開幕戦でも優勝しており、GT300の56号車 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rとともに、開幕戦2連勝となった。
2位は100号車 STANLEY NSX-GT、3位は予選では9位と下位に沈んでしまった23号車 MOTUL AUTECH Zがレースで追い上げて新型Zのデビューレースで表彰台を獲得した。
GT500 第1戦岡山 決勝結果
順位 | カーナンバー | マシン | ドライバー | タイヤ | 周回数 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 14 | ENEOS X PRIME GR Supra | 大嶋和也/山下健太 | BS | 82 |
2 | 100 | STANLEY NSX-GT | 山本尚貴/牧野任祐 | BS | 82 |
3 | 23 | MOTUL AUTECH Z | 松田次生/ロニー・クインタレッリ | MI | 82 |
4 | 38 | ZENT CERUMO GR Supra | 立川祐路/石浦宏明 | BS | 82 |
5 | 3 | CRAFTSPORTS MOTUL Z | 千代勝正/高星明誠 | MI | 82 |
6 | 36 | au TOM'S GR Supra | 坪井翔/ジュリアーノ・アレジ | BS | 82 |
7 | 12 | カルソニック IMPUL Z | 平峰一貴/ベルトラン・バゲット | BS | 82 |
8 | 39 | DENSO KOBELCO SARD GR Supra | 関口雄飛/中山雄一 | BS | 82 |
9 | 17 | Astemo NSX-GT | 塚越広大/松下信治 | BS | 82 |
10 | 8 | ARTA NSX-GT | 野尻智紀/福住仁嶺 | BS | 82 |
11 | 37 | KeePer TOM'S GR Supra | サッシャ・フェネストラズ/宮田莉朋 | BS | 82 |
12 | 16 | Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT | 笹原右京/大湯都史樹 | DL | 82 |
13 | 19 | WedsSport ADVAN GR Supra | 国本雄資/阪口晴南 | YH | 81 |
14 | 24 | リアライズコーポレーション ADVAN Z | 佐々木大樹/平手晃平 | YH | 81 |
15 | 64 | Modulo NSX-GT | 伊沢拓也/大津弘樹 | DL | 81 |