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自工会 豊田章男会長、東京モーターショーはスタートアップ企業も巻き込む「JAPANオールインダストリーショー」へ

2022年5月19日 発表

自工会 豊田章男会長

 自工会(日本自動車工業会)は5月19日、オンライン記者会見を行なった。自工会の出席者は豊田章男会長、三部敏宏副会長、日髙祥博副会長、片山正則副会長、内田誠副会長、鈴木俊宏副会長、永塚誠一副会長の7名。今期の自工会を運営する首脳陣が全員出席した。内田誠副会長、鈴木俊宏副会長の2名は、すでに自工会代表として会見に出席していたが、今期からの新任副会長になる。

 この自工会会見の中で豊田章男会長は、2023年に開催予定の東京モーターショーについて言及。2019年に開催した前回の東京モーターショーで他業界も巻き込みつつ約130万人を集めた実績を示した上で、2023年の東京モーターショーはさらなる業界を巻き込みつつ「JAPANオールインダストリーショー」へと変わることを発表した。

自工会の新たな体制。左から、内田誠副会長、三部敏宏副会長、片山正則副会長、鈴木俊宏副会長、日髙祥博副会長

 名称からも分かるとおり、JAPANオールインダストリーショーでは日本のさまざまな業界を巻き込もうとしている意図が見える。その中でとくに強調されたのが、「スタートアップ企業も巻き込んでいく」(豊田章男会長)という部分。自動車業界は日本の基幹産業でもあるのだが、その自動車業界をスタートアップ企業に開いていく場にするということだろう。

130万人を集めた前回の東京モーターショー。2021年は開催年だったがコロナ禍のために中止。その決断も早い時期に行なわれており、混乱もほとんどなかった
2023年の東京モーターショーは、JAPANオールインダストリーショーへ。スタートアップ企業も巻き込み、世界的なショーになれるかどうかがポイント

 実際、米国ラスベガスで開催され世界的に注目集めるCESは、グローバル企業も出展しているが多くのスタートアップ企業が出展することがショーの活力の一つになっている。Tech Westには多くのスタートアップ企業が小さなコマで出展しており、そこに投資家が集まりスタートアップ企業を支援する大きな経済圏が作られている。スタートアップ企業は投資家のサポートを受けるチャンスが得られ、投資家は有望なスタートアップを見つけられる場になっている。

 そうした中から世界的な企業も生まれており、日本最大の産業である自動車産業を軸に開かれる「JAPANオールインダストリーショー」でどのようなスタートアップ企業施策が行なわれるのかは気になるところだ。日本でも最大級のイベントにどのような活力が生まれるのか、今後のスタートアップ企業施策に注目していきたい。

コロナ禍でもふんばってきた自動車産業。多くの成長を成し遂げてきたからこそ、「応援していただきたい」と豊田会長は言う