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市光工業、数万ピクセルで照射範囲を可変する「HDライティング」や光で情報表示をする「e-Grille」 「人とくるまのテクノロジー展2022 YOKOHAMA」で展示
2022年5月26日 17:02
- 2022年5月25日~27日 開催
- 入場無料(完全事前登録制)
5月25日~27日にパシフィコ横浜(神奈川県横浜市)で開催されている「人とくるまのテクノロジー展2022 YOKOHAMA」(主催:公益社団法人自動車技術会)。市光工業は将来のフロントライティング技術として「HDライティング」を展示するなど、光にかかわる同社のライティングソリューションを展示した。
HDライティングは数万ピクセルに分割された光を個別制御し、照射範囲や明るさを可変して相手だけまぶしくないハイビームや、路面描画ができるというものとなる。
具体的なイメージ映像はブース正面のモニターで投影されており、通常はハイビームで走行しながら、対向車が来た場合や後ろからクルマに追い越される場合はライトの照射範囲を細かく変更し、強く光を当ててはいけない場所だけ光を当てないという制御ができる。
現在でも可変ハイビームはあるが、HDライティングの場合、対向車の部分だけ照射しないという細かい調整ができるほか、必要に応じて部分的にライトを強く当てたり、路上に光によるマーキングをしたりすることも可能となる。
また、もう1つの主な展示としてフロントグリル部分を光らせ、さまざまな光らせ方や情報を表示させる「e-Grille」がある。
電動化が進むとフロントグリルは冷却という役割が小さくなる一方で、ブランドやモデルのアイデンティティを表現するという役割もある。e-GrilleはHEVやPHEVを含む電気自動車向けに、グリルとライティングが融合したもの。大日本印刷との協業で機能的なフィルム素材を用い、非点灯時にはグラフィカルな外観ながら、点灯時にはライティング形状が強調されるものとなる。
光るグリルとして役割のほか、点灯状態によって情報表示などにも応用ができ、ブースではe-Grilleのデモ機を置き、光具合を見ることができる。
そのほか、車外に方向指示など情報を伝える「ニアフィールドプロジェクション」は模型で展示した。
公開に先駆けて行なったプレスブリーフィングでは、市光工業 マーケティング部/スタイリングデザイン部 部長の箕川彰一氏が、路面に情報を投影するニアフィールドプロジェクションは、新しいアプローチの安全ソリューションだとし、交通事故の発生件数の例をあげ、車両周辺へのプロジェクションをすれば、現在の交通事故の過半数に対して事故回避に貢献できる可能性があると説明した。