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機械式駐車場にEV充電器 ユアスタンドがニッパツパーキングシステムズ製の既設30万パレット以上に順次設置へ

2022年6月13日 発表

ユアスタンドがニッパツパーキングシステムズ製機械式駐車場の全パレット対応EV充電器の採用を決定

 ユアスタンドは6月13日、ニッパツパーキングシステムズが開発した機械式駐車場の全パレットに対応可能なEV充電器の採用を決定したと発表した。新たに採用されるEV充電器の初号機は2022年6月下旬にモニター設置を実施。その後、既設のニッパツパーキングシステムズ製二多段式駐車場の30万パレット以上に順次設置予定としている。

 マンションへのEV充電器の導入、運用サービスを展開するユアスタンドでは、機械式駐車場全パレットへの設置に向けて1年以上の実証実験を行なってきたが、今回、ニッパツパーキングシステムズが開発した全パレットに対応可能なEV充電器の採用を決定した。既設のニッパツパーキングシステムズ製二多段式駐車場のみでなく、これから新設する二多段式駐車場の全パレットについても対応可能としている。

 今回、ユアスタンドが採用を決定したEV充電器の特徴としては、さまざまな車種に対応できるよう前後左右どちらからでも充電ができるよう設置が可能。1年以上の実証実験により、パレットに入庫された状態で上下左右に移動している状況でも充電され、浸水時にはシステムが感知し自動で充電をストップすることで電気系統のショートを防ぐことを確認している。

 また、ユアスタンド独自の制御管理システムを採用することで、利用者はアプリから充電予約をして利用料金は分単位でクレジット決済が可能。最大電流値の制御をしつつ輪番充電ができるため、全パレット充電器分の電気容量を用意する必要はないとしている。

 マンションへのEV充電器の導入について、同社ではマンションの来客用駐車場や洗車場などの共用部分、全契約区画への設置事例は150棟以上あるとしているが、首都圏エリアのマンションによくある機械式駐車場への設置が困難で、特に地下パレットへ設置する際の安全措置や全パレットに設置した際の電気容量の限界などさまざまな課題があったという。

 ユアスタンドでは1年以上前からさまざまな機械式駐車場メーカーと意見交換を実施して、全パレット設置へ向けて働きかけてきたが、同じ課題に直面していたニッパツパーキングシステムズとユアスタンドが実証実験を重ね、1年以上かけてようやく機械式駐車場全パレットへの設置における技術面や安全面の課題を解決するに至ったとしている。