ニュース

F1日本GP予選、フェルスタッペンがフェラーリを0.01秒差で破りポール獲得 母国GPの角田選手は13位

ポールポジションを獲得したマックス・フェルスタッペン選手、ホンダが製造してレッドブルに供給しているパワーユニットを利用している

 10月7日~9日の3日間にわたり、「2022 Honda F1日本グランプリ」が鈴鹿サーキット(三重県鈴鹿市)において開催されている。8日15時からは予選が行なわれ、日曜日の決勝レースに向けたグリッドが決定した。

 予選でポールポジションを獲得したのは、ホンダがレッドブルに供給しているパワーユニットを搭載したマックス・フェルスタッペン選手(1号車 レッドブル・レーシング・RBPT)、2位はシャルル・ルクレール選手(16号車 フェラーリ)、3位はカルロス・サインツ選手(55号車 フェラーリ)となった。

決勝レースを13番グリッドからスタートする角田裕毅選手

 期待の日本人ドライバー角田裕毅選手(22号車 アルファタウリ・RBPT)は、チームメイトのピエール・ガスリー選手(10号車 アルファタウリ・RBPT)の17位を上回る13位となり、初の母国レースを13番グリッドからスタートする。

序盤からフェラーリとレッドブルががっぷり四つ、角田選手はチームメイトを上回りQ1突破

 1日中雨が降り続いた前日とは異なり、8日の天候は、くもり時々晴れという状況。気温こそ20℃前後とあまり上がらなかったが、雨とは無縁の1日になった。

 午前中に行なわれたフリー走行3回目(FP3)では、マックス・フェルスタッペン選手がトップタイムをマークし、シャルル・ルクレール選手とカルロス・サインツ選手が続くという結果に。予選やレースでレッドブルとフェラーリの争いになると予想された。

 フリー走行3回目の前には、現在アルファタウリで角田裕毅選手のチームメイトであるピエール・ガスリー選手(10号車 アルファタウリ・RBPT)が2023年からアルピーヌF1に移籍することが発表されている。空いたアルファタウリのシートには、イタリアGPで印象的な代役デビューを果たしたニック・デ・ブリース選手が座ることも同時に発表され、2023年の角田裕毅選手のチームメイトとしてF1フルシーズンを戦うことになる。

 2023年のシート20のうち18までが決定し、残るはハースの1つとウイリアムズの1つとなった。

角田裕毅選手

 15時から行なわれた予選では、Q1からレッドブルとフェラーリががっぷり四つという形になった。1回目のアタックでフェルスタッペン選手、サインツ選手、ルクレール選手、そしてもう1台のレッドブルとなるセルジオ・ペレス選手(11号車 レッドブル・レーシング・RBPT)という順に。この2チームの戦いになっていった(ただし、後にフェルナンド・アロンソ選手が4位に上がる)。

 注目の角田裕毅選手は12位に。チームメイトのガスリー選手は17位とQ1で脱落となったこともあり、母国GPでチームメイトの前のグリッドを獲得した。

フェラーリ2台を僅差で破ったフェルスタッペン選手。ホンダ後援の日本GPでポールを獲得

ポールポジションを獲得したマックス・フェルスタッペン選手

 Q2も状況は同じで、レッドブルの2台とフェラーリ2台が上位を占めた。フェルスタッペン選手とフェラーリの2台はQ1で利用したユーズドタイヤで、当初はトップ3を占めるタイムをマークしており、結局そのタイムが10位以内のタイムとなりタイヤをセーブした状態でQ3まで進む状況となった。

 ペレス選手は2回目のアタックで2つめの新しいソフトタイヤセットを投入することでトップタイムをマークしてQ3へ進んだ。

 Q1を突破した角田選手だが、Q1でチームメイトのガスリー選手ともども訴えていたブレーキ問題が解決せず、無線で何度もチームに改善を訴えていた。状況は改善せず、新しいソフトタイヤを投入した最後のアタックでタイムアップはしたものの、13位にとどまり、Q2で脱落となってしまった。これにより角田選手は初めての母国GPを13位のグリッドからスタートすることになる。

予選2位となったシャルル・ルクレール選手

 Q3ではフェルスタッペン選手とフェラーリの2台による激しいポールポジション争いが展開された。1回目のアタックでは、フェルスタッペン選手が1分30秒224というタイムをマークし、ルクレール選手に0.253秒の差をつけてトップに立った。しかし、直後のスローダウンラップの130Rで、フェルスタッペン選手は後ろから来るタイムアタック中のランド・ノリス選手(4号車 マクラーレン・メルセデス)に譲ろうとして、逆にノリス選手の進路をふさいでしまうことになってしまう。ノリス選手は芝生の上を通って辛うじて避けたが、この件はセッション終了後に審査されることになってしまった(後に審議後、フェルスタッペン選手に対して譴責処分が下り、グリッド降格などのペナルティは科されなかった)。

予選3位となったカルロス・サインツ選手
予選4位となったセルジオ・ペレス選手

 最後のアタックで、その件で動揺したのかフェルスタッペン選手はタイムを更新することができなかったが、ルクレール選手も、サインツ選手もタイムを縮めたものの、それぞれ0.01秒差、0.057秒差と僅差で上回ることはできず2位、3位のまま。ペレス選手もタイムは縮めたものの、同様に順位を上げられず4位のままで予選を終えた。

 その結果フェルスタッペン選手がポールポジションを獲得した。2位はルクレール選手、3位はサインツ選手、4位はペレス選手。5位は8位になったチームメイトのフェルナンド・アロンソ選手(14号車 アルピーヌ・ルノー)を久々に予選で上回ったエステバン・オコン選手(31号車 アルピーヌ・ルノー)、メルセデスの2台はルイス・ハミルトン選手(44号車 メルセデス)が6位、ジョージ・ラッセル選手(63号車 メルセデス)は8位に終わった。

予選後会見でのマックス・フェルスタッペン選手
シャルル・ルクレール選手
カルロス・サインツ選手

 日曜日の決勝レースは14時にスタートが予定されている。スタート時には雨は降らないが、決勝レーススタート後から16時までの間に90%の降水確率という予報が出ている。雨が降り出す時刻によっては荒れたレース展開になりそうだ。

 決勝レースでフェルスタッペン選手が優勝し、同時にファステストラップ・ボーナスポイント(1点)を獲得すると、ほかの選手の結果によらず2022年のドライバー選手権のタイトルが決定する。それだけに決勝レースでは、フェルスタッペン選手のチャンピオンが決まるかどうか、大きな焦点となりそうだ。

F1第18戦日本グランプリ 予選結果

順位号車ドライバー車両Q1Q2Q3周回数
11マックス・フェルスタッペンレッドブル・レーシング RBPT1分30秒2241分30秒3461分29秒30413
216シャルル・ルクレールフェラーリ1分30秒4021分30秒4861分29秒31413
355カルロス・サインツフェラーリ1分30秒3361分30秒4441分29秒36113
411セルジオ・ペレスレッドブル・レーシング RBPT1分30秒6221分29秒9251分29秒70915
531エステバン・オコンアルピーヌ・ルノー1分30秒6961分30秒3571分30秒16518
644ルイス・ハミルトンメルセデス1分30秒9061分30秒4431分30秒26120
714フェルナンド・アロンソアルピーヌ・ルノー1分30秒6031分30秒3431分30秒32215
863ジョージ・ラッセルメルセデス1分30秒8651分30秒4651分30秒38919
95セバスチャン・ベッテルアストンマーティン・アラムコ・メルセデス1分31秒2561分30秒6561分30秒55415
104ランド・ノリスマクラーレン・メルセデス1分30秒8811分30秒4731分31秒00318
113ダニエル・リカルドマクラーレン・メルセデス1分30秒8801分30秒65911
1277バルテリ・ボッタスアルファロメオ・フェラーリ1分31秒2261分30秒70912
1322角田裕毅アルファタウリ RBPT1分31秒1301分30秒80815
1424ジョウ・グアンユーアルファロメオ・フェラーリ1分30秒8941分30秒95312
1547ミック・シューマッハハース・フェラーリ1分31秒1521分31秒43912
1623アレクサンダー・アルボンウイリアムズ・メルセデス1分31秒3116
1710ピエール・ガスリーアルファタウリ RBPT1分31秒3229
1820ケビン・マグネッセンハース・フェラーリ1分31秒3526
1918ランス・ストロールアストンマーティン・アラムコ・メルセデス1分31秒4196
206ニコラス・ラティフィウイリアムズ・メルセデス1分31秒5118