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ホンダ、EICMA 2022出展概要 「XL750 TRANSALP」「CL500」「CMX1100T Rebel」など日本販売予定モデルも公開

2022年11月8日(現地時間) 発表

XL750 TRANSALP

 本田技研工業の英国現地法人であるホンダモーターヨーロッパ・リミテッドは11月8日(現地時間)、イタリア・ミラノで開催されるEICMA 2022(ミラノショー、プレスデー:11月8~9日、一般公開:11月10~13日)に出展するヨーロッパ向け2023年モデルの二輪車ラインアップを発表した。

 今回出展されるのは、ホンダのアドベンチャー・ラインアップとして新たなパッケージで再登場する「XL750 TRANSALP」のほか、ホンダが初めてヨーロッパで販売する電動二輪車として高耐久性・高効率の「Honda Mobile Power Pack e:」を搭載する「EM1 e:(イーエムワン イー)」と、クラシックなフォルムに最新装備・テクノロジーを融合したスクランブラータイプのニューモデル「CL500」を初公開。加えて、長距離走行の快適性・実用性を重視した「CMX1100T Rebel」を新たに設定した。

 なお、EICMA 2022に出展したXL750 TRANSALP、CL500、CMX1100T Rebelは日本での販売を予定しているとのこと。CL500は日本ではCL500とCL250を、CMX1100T Rebelは日本では「Rebel 1100 T」として販売される予定。

XL750 TRANSALP

 XL750 TRANSALPは、市街地から高速道路、峠道から未舗装路まで、オールラウンドで雄大なスケールのロングツーリングを快適に楽しめるモデルを目指し、「日常短距離での扱いやすさと、休日の長距離、高速走行時の快適性の両立」「舗装路での軽快性と未舗装路の走破性の両立」「冒険心を掻き立てる豊富で充実した装備」を高い次元でバランスさせたモデルを目指した。

 親しみやすく頼れるタフなデザインをスタイリングコンセプトとし、TRANSALPらしさを感じさせ、冒険心を掻き立てるアドベンチャースタイルを追求。防風性能(ウインドプロテクション)と空力性能を高次元でバランスさせた高速道路での快適性を追求した大型フェアリングを採用している。

 欧州にて発表された「CB750 HORNET」と共通の完全新設計の755cc 270℃クランク直列2気筒エンジンは、常用域では扱いやすく高回転域ではパワフルな特性を目指した諸元を採用。「CRF450R」「CRF1100L」などで実績のある軽量コンパクトなユニカム方式の動弁系、ダウンドラフトエアインテークと、車体左右に配置した新採用の渦ダクト(Vortex Air Flow Duct)は、低中速領域の吸入効率を向上させ、力強いトルクフィーリングを実現した。

 また、さまざまなシチュエーションで安心と楽しさを提供するために、スロットルバイワイヤシステム(TBW)を採用し、パワー、Hondaセレクタブルトルクコントロール(HSTC)、ABS、エンジンブレーキのレベルを切り替えられる5つのライディングモードを搭載。

 構造やレイアウトの最適化が行なわれた軽量なスチール製ダイヤモンドフレームは、軽快で扱いやすく快適で安定したハンドリングを実現。ニュートラルなハンドリングとオフロードでの走破性を実現するために、フロントはSHOWA(日立Astemo)43mm SFF-CATM ストローク200mm倒立フロントフォークを採用し、リアにはプロリンクサスペンションとハイブリッド構造のアルミスイングアームを装備。21インチのフロントホイールと18インチのリアホイールの組み合わせは、オンロードでもオフロードでも多用途に使用可能とした。

 5インチTFTカラーディスプレイを搭載し、AndroidおよびiOSデバイスに対応したHondaスマートフォンボイスコントロールシステム(HSVCS)、車線変更時や右左折終了後に自動的にウインカー作動を停止させるオートウインカーキャンセル、急制動をいち早く後続車に伝える機能であるエマージェンシーストップシグナルなど、豊富な装備を備えている。

EM1 e:

EM1 e:

 EM1 e:は、ホンダが初めてヨーロッパで販売する電動二輪車であるとともに、2025年までに全世界で10車種以上を投入することを9月に発表して以来、初めて投入する電動二輪車。

 若者向けのスクーターであるEM1 e:は、手軽で楽しいアーバンライディングを提供。街中での走行や通学・通勤を、効率よく、静かに、クリーンに走るEM1 e:は、現代のニーズやライフスタイルに最適としている。

 最高速は45km/hで、1回の充電で40km以上の航続距離(WMTCモード)を持つEM1 e:は、フラットフロアを採用したコンパクトで滑らかなデザインにより、ホンダのスクーター・ラインアップの中でも個性的な存在となっている。

 EM1 e:は、交換式バッテリー「Honda Mobile Power Pack e:」を1個採用しており、充電済みのモバイルパワーパックに交換することで、充電されるのを待つことなく走行を可能としている。

CL500

CL500

 CL500は、モダンなイメージを持たせたスクランブラースタイルモデル。他人とは違う自分らしさを表現したいライダーに向けたCL500は、あらゆるライフスタイルに自然に溶け込み、毎日の通勤から週末のロングライド、フラットなオフロード走行までこなすとした。

 CL500の心臓部には、近年ヨーロッパで最も人気の高いという「CMX500 Rebel」同様、34.3kWの出力と43.4Nmのトルクを発生する471cc直列2気筒エンジンを搭載。CL500専用のECU設定や、ショートに設定した最終ギヤ比で、1速から6速までシャープでレスポンスの高い加速を実現した。

 フレームには、CLシリーズの力強いスタイリングを表現するためにシンプルで力強いパイプワークとループ形状の後端を採用。フレーム全体の剛性/重量バランスを最適化し、共振を軽減することで高い走行安定性に貢献している。フロントにはストロークに余裕を持たせた41mmフロントテレスコピックフォークを、リアにはプリロード調整可能なショックアブソーバーをそれぞれ採用するとともに、フロント19インチ/リア17インチのブロックパターンイメージのタイヤを標準装備している。

CMX1100T Rebel

CMX1100T Rebel

 2023年モデルに、新たにツーリング・バージョンのCMX1100T Rebelを設定。ガンメタルブラックメタリックを採用するとともに、ワイドでエアロダイナミックなフロントハーフカウルと、スタンダードモデルより荷物を積むことができるサドルバッグによって、さらに長距離を走るシーンで本領を発揮。フォークマウントのハーフカウルはスタイリッシュで刺激的なデザインでありながら、スクリーンにより効率的に風の巻き込みを低減。デザインになじむリアのカバーヒンジ付きサドルバッグ(右:16L、左:19L)も採用されている。

フォルツァ125、フォルツァ350

フォルツァ125
フォルツァ350

 2023年モデルのフォルツァ125とフォルツァ350は、フロントカウルのデザインを一新。塊感・ダイナミックさを高めることでより洗練され、さらにエネルギッシュでプレミアムな印象となった。フォルツァ750にインスパイアされたフロント灯火器は、より個性的なフェイスを演出。フロントホイールからミラーまで流れる細くデリケートなラインは、個性をいっそう引き立たせている。

MSX Grom

 コンパクトなMSX Gromの2023年モデルは、スプレンデッドブルーとマットディムグレーメタリックの2色を追加。ゴールドカラーのホイールと、「CRF1100L Africa Twin」にインスパイアされたビッグロゴもスペシャル感を演出。クールなスタイリング、クイック脱着ボディパネル、LCDメーターパネル、空冷エンジンと5速ギヤボックスを備えた。